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VERTIGO始動
2014年、水面下で噂のあった「ドギー・ランプキンのニューマシン」が、ミラノショーでベールを脱いだ。名前はVERTIGO。資本力や仕上がり具合など、新興メーカーとしては基盤がしっかりしている雰囲気を醸し出している。
VERTIGO、なんと読むのか、そもそも何語なんだかわからないが、辞書をひいてみると、カタロニア語で「めまい」という意味だそうだ。アップルのiPodのCMソングに登場したU2の楽曲はヴァーティゴと表記されている。とりあえず素直に英語読みでベルティゴと表記しておくけど、とかく外国の言葉はむずかしい。
さてこのベルティゴなるメーカーは、ランプキンの会社ではない。ランプキンはプロトタイプのテストを担当して、今後はスポーツマネージャーとしてベルティゴのレース活動に尽力することになる。
会社のオーナーはマヌエル・ジェーンさん。この人はたいへんなお金持ちで、同時に大のトライアルファンだ。SSDTやプレ65にも自ら出場するライダーで、スペインのトライアルライダー、およびスペインで活躍した多くのライダーが、少なからずジェーンさんのお世話になっている。
そのジェーンさんがカタチにしたかったマシンがこのベルティゴだ。メインフレームは珍しいトラス構造になっているが、これもジェーンさんの青写真にあったものだと思われる。
マシンのスペックを見てみると、エンジンはEFI吸入の300cc。当初は白いICE HELLと緑のCOMO WORKSの2機種がラインナップされているが、ICE HELLは重量63kg!と記されている。燃料タンクはマシンの中心部に配され、タンク位置にはシェルコ同様エアクリーナーが配置される。サイレンサーは2本出しで、左右に振り分けられている。
公式映像では、フランチェスコ・モレットが契約ライダーとして紹介されているので、世界ではモレットのライディングでデビューすることになるのか。
日本でもこのマシンが走ることになったら、おもしろい。日本での販売は、すでにインポーターとして交渉を始めている業者があるということだが、まだ詳細は不明だ。
英語版のカタログ(PDFファイル)があったのでご紹介しておきます。画像をクリックするとPDFファイルを表示するか、ファイルをダウンロードします。