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世界のニュース

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ファハルド初優勝

0906アンドラのファハルド

ジェロニ・ファハルドが、ついに世界選手権で勝利した。

ファハルドはバルセロナの東、ジローナの出身で、ガスガスの本社に近いことから、長くガスガスの申し子として育てられてきた。

そのファハルドがベータに移籍したのが2007年。それから1年半後、世界選手権の中でも飛び抜けて標高が高いアンドラ大会で、念願の初勝利を手にした。

2位はアダム・ラガ、3位にトニー・ボウ、トラブルつづきだった藤波貴久が4位となっている。

ガスガスとファハルドの関係は、モーターサイクルに進出する以前から始まっていた。当時、ガスガスがプロデュースしたトライアル自転車であるメガモのライダーとして、日本の世界選手権にも参戦したことがある。

オートバイでの世界選手権参戦は2001年から。最初の1年は無得点のままシーズンを終え、翌年の2002年、アメリカ大会で13位と12に入り、初ポイントを獲得した。この年の最終戦、もてぎの世界選手権に初めてやってきたが、層の厚い日本勢の前に、両日ともに20位で終わっている。

2003年、トニー・ボウがデビューしたその年は、ファハルドにとってもいつまでも若手として勉強している場合ではないという緊迫感があったのではないだろうか。ボウがデビューしたその開幕戦で、ファハルドは7位と初めての一桁入賞を果たしている。

以後は安定して一桁入賞をするようになり(2005年の日本大会では直前に負傷の影響で土曜日に12位、日曜日はリタイヤとなった。これは特別)、2005年のフランス大会では一躍2位で初表彰台の獲得となった。その後もトップ勢のわずかな乱れに乗じて表彰台を奪う活躍を見せる。そして2007年から、古巣のガスガスを離れてベータのライダーとして新しいスタートを切った。

現在、世界選手権を走るライダーの中で、優勝の経験を持つのは6人。そのうちの5人が世界選手権タイトルの持ち主だ(藤波はアウトドアのみ、カベスタニーはインドアのみ、ボウ、ラガ、ランプキンは両方のチャンピオン経験者。残るひとりは、モンテッサ時代にはランキング3位にもなったマルク・フレイシャ。通算5勝を挙げている)。ファハルドは、これからチャンピオンを獲得する者として、優勝経験者リストに名を連ねた。

0906アンドラのファハルド走り

それにしても、今回のファハルドは圧勝だった。どんなライダーでも好不調の波はある。調子のいいときに、どれだけ勢いを持続させて勝利に突っ走れるかが、トライアルの最初の勝負だが、ファハルドはその難関を勢いよく突き破ってしまったようだ。1ラップ目は2位に7点差で、ほぼダブルスコアに近い大差(それもラガとボウのふたりに対してだから、脱帽)。2ラップ目はラガに2点差で減点4だったが、そのうちの1点はほぼクリーンセクションの最終セクションでちょっとした油断でついたものだったから、ほぼパーフェクトといっていい戦いぶりだった。

トータルではラガの21点に対して15点で6点差。しかし中には、その油断の最終セクションでの1点もあるし、なによりタイムオーバーの3点も含まれている。やはり今回のファハルドは、ラガやボウの超トップライダーに対しても、倍ほどもポテンシャルを持っていたというべきだろう。

0706アンドラの藤波

藤波は、第5セクションまでは調子がよかった。第5セクションでは、他の誰もが登れなかった岩盤を、一度マシンを止めて90度向きを変え、なんとか押し上げるという独特の攻略法をあみだして3点で抜けた。この日の藤波は、スタート前にクラッチの不調に悩み、さらにスタートしたらそのクラッチの別部分が壊れ、朝から修理に追いまくられるという不運に見舞われた。さらに第1セクションではパンク。集中したいライダーにとって、なんとも手痛い状況になってしまった。

しかし不調のクラッチは、結局完全な藤波セッティングまでには復活せず、残念ながら今回の藤波は不完全燃焼。ここまで調子のいいファハルドと戦えたかどうかはともかく、このところの藤波の調子なら、ラガとボウとは対等に戦って、表彰台争いをしたにちがいないのだが、残念なことだった。

藤波の4位に対して、僅差で5位と6位に甘んじたのがイギリス勢の二人。ランプキンとダビルだった。逆に言えば藤波は、あと2点ほどよけいに減点していたら、彼らにも先へいかれて再び序盤戦の悪夢と同じく、5位や6位に低迷していたことになる。

0706アンドラのボウ

ところで今回、ラガとボウの間には激しい火花が飛ぶシーンがあった。1ラップ目を同点で終えた二人だから、当然勝負の火花は飛び交っているのだが、話はちょっとちがって、第9セクションでのボウの5点のことだ。ここはトップ4人は誰も減点をしていない。ボウが5点をとるわけがないセクションだった。

いつものようにフロントを高くあげて岩を超えてきて、そのまま“フロントをつった”状態からフロントをそっと地面におろしたボウだったが、そこにテープがあった。テープの上にタイヤが乗る分には問題なし。しかしその衝撃で、テープは切れてしまった。これは残念。不運の5点である。

しかしオブザーバーは、このテープの切断に気がつかなかった。これに気がついたラガ選手、正義感からオブザーバーにこれをお伝えしてしまった。それで、一度はクリーンとパンチされたボウの9セクションは、5点とパンチしなおされることになってしまった。

0706アンドラのラガ

これに怒ったのがボウだった。日本の感覚からすると、ボウが怒る筋合いではないかと思われるが、あちらでは人の失敗を横から指摘するような行為は断じてしない。そのかわり、誰かが抗議していても加勢することはない。ここがしっかり独立して、自分の戦いをするのがトライアルだという思いが強いのだ。

2005年だったかの女子デ・ナシオンで、フランスチームのトライを5点だと指摘した日本チームに対して、フランスのチームを率いていたティエリー・ミショーさんが烈火の如く怒りまくったことがあった。怒られた日本女子は災難で「5点だったから5点といっただけなのにー」となるのだが、ヨーロッパ的には「我々の採点が5点だろうとクリーンだろうと、ライバルのあなた方が口を出すことではないのだっ」となる。どちらが正義なのかは、考え方とお国がちがうからわからない。

結局、正式抗議を出すと息巻いたボウだったが、チームの説得で気持ちはおさまった。テープを切ったのは確かなので、その点ではスコアが訂正される可能性はないこと。今回はラガがボウよりよいポジションを得たが、まだ選手権ポイントは12点差あって、残り2戦であることからその優位は圧倒的であることなどが説得材料だった。

ボウにすれば、これがクリーンだったなら(5点でなかったなら)、ラガに勝利していたばかりか、もしかすると気分もよくなってファハルドにも肉薄できた可能性もあり、くやしさ満点というところなのだろう。

こんなことが起きるのも、またトライアルだ。

ジュニアクラスは、アルフレッド・ゴメスが勝利。ユースでチャンピオンになってジュニアに昇格してすぐに勝利したゴメスだが、その後はなかなか勝ち星に恵まれないでいる。今シーズンは、これが2勝目。

ユースクラスは、マキシム・ワレンハインが勝利。ジョナサン・リチャードソンは3位となった。

●RESULTS

Pos. Rider/Machine 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 Lap TP Toral Clean
1 Jeroni Fajardo 0 0 0 0 5 0 2 0 0 0 0 0 0 1 0 8 3 15 24
Beta SPA 0 0 0 0 2 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 4 0
2 Adam RaGasGas 0 0 0 0 5 0 2 0 0 0 0 5 2 1 0 15 0 21 23
GasGas SPA 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 5 0 0 0 6 0
3 Toni Bou 1 0 0 1 5 0 0 0 5 0 0 1 1 1 0 15 0 23 19
Montesa SPA 0 0 0 0 1 0 1 1 0 0 0 0 0 5 0 8 0
4 藤波 貴久 0 0 0 0 3 0 5 1 0 1 0 5 1 5 0 21 0 43 16
Montesa JPN 0 0 1 1 5 0 5 0 0 0 0 5 2 3 0 22 0
5位以下
Pos. Rider Machine Nation L1 L2 T/O C
5 Dougie Lampkin Beta GBR 21 23 0 44 16
6 James Dabill GasGas GBR 26 18 0 44 11
7 Albert Cabestany Sherco SPA 26 22 3 51 12
8 Marc Freixa GasGas SPA 34 21 4 59 14
9 Daniel Oliveras GasGas SPA 47 27 0 74 7
10 Michael Brown Sherco GBR 46 37 0 83 6
11 Loris Gubian GasGas FRA 58 64 9 131 1
ジュニア
Pos. Rider Machine Nation L1 L2 T/O C
1 Alfredo Gomez Montesa SPA 3 1 0 4 26
2 Matteo Grattarola Sherco ITA 11 1 0 12 23
3 Francesc Moret GasGas SPA 10 8 0 18 20
4 Ross Danby GasGas GBR 13 8 0 21 16
5 Alexandre Ferrer Sherco FRA 17 5 0 22 19
6 Guillaume Laniel GasGas FRA 18 4 0 22 18
7 Alex Wigg Beta GBR 8 15 0 23 22
8 Jack Challoner Beta GBR 18 9 0 27 18
9 George Morton Beta GBR 18 11 0 29 15
10 Laia Sanz Montesa SPA 21 19 0 40 14
11 Benoit Dabnicourt Beta FRA 20 20 1 41 10
12 Jochen Schafer GasGas GER 27 22 0 49 9
13 Emil Gyllenhammar GasGas SWE 36 15 0 51 14
14 James Fry Sherco GBR 29 20 2 51 9
15 Mardon Moi Beta NOR 34 19 0 53 8
16 Emil Gyllenhammar GasGas SWE 29 20 2 51 9
17 Ivan Peydro GasGas SPA 34 19 0 53 8
18 Simone Staltari GasGas ITA 29 25 1 55 8
19 Jochen Schafer GasGas GER 29 35 0 64 7
20 Martin Hemmer Beta NOR 45 31 1 77 6
21 Guillaume Jean Beta FRA 39 38 1 78 5
22 Seoung Won An Sherco KOR 43 37 1 81 10
23 Jean Philippe Lerda GasGas FRA 44 34 5 83 5
24 Lewis Nolan Sherco MAL 51 45 11 105 5
25 Harry Harvey GasGas GBR 59 55 3 117 1
26 Ewoud Lalkens GasGas NED 65 56 0 121 0
27 Johannes Gschaider Beta AUS 73 68 0 141 0
G Jonathan Almarcha GasGas AND 58 63 0
ユース
Pos. Rider Machine Nation L1 L2 T/O C
1 Maxime Warenghien Sherco BEL 1 1 0 2 24
2 Ben Morphett Beta GBR 0 4 0 4 23
3 Janathan Richardson Sherco GBR 4 1 0 5 22
4 Luca Cotone Beta ITA 2 6 0 8 20
5 Carles Traviesa GasGas SPA 5 3 0 8 20
6 Francesc Ciurana Beta SPA 6 4 0 10 16
7 Hakon Pedersen Sherco NOR 10 1 0 11 18
8 Tanguy Mottin GasGas FRA 5 8 0 13 20
9 Gianluca Tournour GasGas ITA 9 8 0 17 16
10 Matteo Poli Beta ITA 10 7 0 17 13
11 Pere Borrellas GasGas SPA 11 7 0 18 17
12 Roman Tessariol GasGas FRA 11 7 0 18 15
13 Marc Horrach GasGas SPA 11 9 0 20 14
14 Ismael Catalin GasGas ITA 14 5 3 22 14
15 IB Andersen GasGas NOR 18 5 0 23 12
16 Jonathan Walker GasGas GBR 8 14 4 26 17
17 Matteo Cominoli Beta ITA 17 9 3 29 12
18 Marcos Mendez Sherco SPA 12 19 3 34 14
19 Kristoffer Leirvaag Sherco NOR 15 18 3 36 10
20 Aaro Castells GasGas SPA 26 21 0 47 9
21 Julien Rousselle GasGas BEL 19 26 3 48 7
22 Eric Storz Sherco USA 27 34 6 67 5
23 Pedro Sousa GasGas POR 34 32 16 82 5
24 Diogo Vieira GasGas POR 41 35 8 84 5
25 Nicolai Dammyr Sherco NOR 54 46 1 101 0
26 Joanne Coles GasGas GBR 46 40 18 102 1

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