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ブスト絶好調で初表彰台、そしてラガの反撃のアンドラ
スペインで始まり、日本への遠征を終えたトライアルGPサーカス一行は、ヨーロッパに戻り、アンドラ大会を迎えることになった。多くのメーカーとライダーの地元であるバルセロナから数時間、フランスとスペインの国境の街での恒例の一戦だ。ここで、3年目のルーキー、ハイメ・ブストが初表彰台、自身にとって、チームにとって、そしてトライアルにとって、新しいページをつくった。
ブストの好調は土曜日の予選から始まった。予選システムが採用された最初の大会のスペインでも、ブストは一番時計を叩いた。このシステム、ブストにははまったようだ。とはいえ、スタートが好位置だからといって勝てるわけでもない。開幕戦では7位となり、残念な結果に終わっている。
しかし今回はちがった。ボウ、ラガが5点になった第5セクションをクリーンして、快調にセクションをこなしていく。15セクションのうち、8セクションまででたったの1点だ。ボウは10点、ラガは5点だから、ブストの好調ぶりはすごかった。途中経過では13セクションまでクリーンを続けているとされていたが、のち、クリーンのスコアが一つ5点に変わっていた。なにか修正があったようだ。
1ラップ終盤、時間がなくなってきた。申告5点でセクションを抜け、それでもブストには5分のタイムオーバーがついた。ボウ、ラガ、カベスタニーは7点、ファハルドには6点と、GPクラスの全員が2点以上のタイムオーバーを受けてしまった。
タイムオーバーを加えた1ラップ目の減点は、ブストとラガが同点で21点。ボウは27点。ボウはアンドラに住んでいるから、ここは地元大会でもあるのだが、今日のボウには勝利の女神が微笑んではくれないようだ。
2ラップ目、ブストの好調は続いている。しかし相手はラガだ。しぶとさは天下一品、ブストが5点二つ、1点二つで2ラップ目をまとめたのに対し、ラガは5点二つ(最終セクションは、結局全員が2ラップともに5点だった)で走りきってしまった。2ラップ目のラガには1点のタイムオーバーがあり、トータルのタイムオーバーは8点。ブストとの点差、たったの1点。ラガの昨年の日本大会以来の勝利を手が決まった。
しかしブストは2位。これまで、その才能は認められつつも、4位以上にはなったことがなかったルーキーが、ついに表彰台を手に入れた。しかも真っ向から優勝争いをし、1ラップ目は試合をリードしていたのだから、得たものは大きい。思えば、成績そのものは6位とぱっとしなかったものの、日本大会の日曜日、2ラップ目のブストは9点の好スコアをマークしていた。これはボウとファハルドの8点に次ぐスコアだ。ラップをまとめる技は、この頃から身に付けていたのかもしれない。
3位は、ブストに1点差でボウ。ボウも2ラップ目に1点のタイムオーバーがあった。もしこのタイムオーバーがなければ、クリーン数ではブストに勝っていたから、2位にはボウが入っていたかもしれなかった。
4位にはホルヘ・カサレスが入った。ベータのナンバーワンライダーながら、最近はちょっと地味な存在になってきていたが、藤波に6点差をつけた。藤波の今回のライバルはファハルドではなく、カサレスだった。ファハルドは藤波に2点差で6位。藤波とファハルドの接戦は、まだまだ続きそうだ。
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