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ボウ、23個目の世界タイトル。Xトライアル・パリ

2018年Xトライアルは、第6戦が3月7日にスペインのセビリアで開催予定だったが、これがキャンセルとなり、1戦を残して第6戦は3月17日、フランスのパリで開催された。

手術を受けたアダム・ラガ、ノンタイトルのインドア大会で肋骨を損傷したトニー・ボウはともに出場。ハイメ・ブストが初優勝で、ラガが2位。藤波貴久が3位表彰台を獲得する大金星。

ボウはラウンド2(準決勝)で最下位となっての5位だったが、12回目のXトライアルチャンピオン、そして23回目の世界タイトルを決定した。

1603Xパリのボウボウのチャンピオンを祝うチームのみんな

ラガが手術を受けたのは2月の初旬で、ボウの負傷は2月18日。ここまでの5戦、ボウが全勝をしていて、獲得ポイントは100点。対してラガは2位3回3位2回で優勝なしの69点。その点差は31点。Xトライアルでは1戦の最低順位を省く有効得点制となっているが、セビリアがキャンセルとなり、残るはパリとブタペスト(ハンガリー)の2戦となったとなると、ボウはパリ大会を欠場しても、この1戦でタイトルが決定する公算は高い。ただ、セビリアの代替大会が開催されるかどうかは、ぎりぎりまで発表がなかったようで、ボウとレプソル・ホンダ陣営にとってはやきもきするパリ大会となった。

1603Xパリのラガ手術後40日のアダム・ラガ

クォリファイ(ラウンド1)では、ボウが負傷もなんのそのの圧倒的強さを発揮した。トップがボウで3点、2位がスペインの若手、今シーズン台頭してきた若手のホープ、ミキュール・ジェラベルトの6点。そして手術から復帰したばかりのラガが6点で3位に続く。

開幕戦で優勝争いをしてから調子の上がらないハイメ・ブストが10点で4位、藤波貴久が11点、ブノア・ビンカスが12点で6位。ここまでがセミファイナル(ラウンド2)に進出できる。

ビンカスはフランス人としてXトライアル全戦に参戦しているレギュラー選手だが、3位表彰台に1回上がっている他、4位3回と実力を身につけている。全戦参加の経験は、かけがえのないものをフランスの若者に与えたようだ。

そのビンカスに、タイム差で破れたのがジェロニ・ファハルド。クォリファイでは各ライダーが6つのセクションを制限時間6分間で一気に走り、その減点数とともに(同点の場合は)走破タイムが勝負のまな板に乗る。ビンカスの走破タイムは5分38秒3、ファハルドは5分38秒8。なんとコンマ5秒の差で、ファハルドはセミファイナル進出を断たれてしまった。

クォリファイ敗退とクォリファイ最下位は、6位と7位のちがいではない。ファハルドの7位はこれで決定してしまうが、セミファイナルに進出すれば、そこで勝負はクリアとなって、極端な話、クォリファイ6位から優勝することだってできる。ファハルドにとっては、手痛いコンマ5秒となった。

それにしても、ボウのパフォーマンスは圧倒的だった。最終第6セクションは他のすべてのライダーが5点となっている難攻不落セクションだったが、ここもボウは1点で抜けている。ここ数年、ボウもからだの故障が少なからずあるのだが、それがほとんど結果に影響しない。少なくとも見ている側の記憶には残らないというのは、そのライディングスキルがぶっちぎりすぎるということだろう。

本来なら、手術後40日でトップクラスの走りをするラガも大称賛しなければいけないのだが、その功績がかすんでしまったのはお気の毒だった。

さてセミファイナルは、規則によって最初の組がビンカス、ラガ、ジェラベルト。二組目が藤波、ブスト、ボウの順で走る。この出走組は重要だ。ファイナルはこの両組の勝者同士が対戦する。難点で勝とうが負けようが、とにかく勝てば決勝進出だ。だからボウと同じ組になったライダーは、ふつうなら決勝進出はあきらめざるを得ない。その点では、1組目の方が勝算がありそうだが、こちらは他のライダーを見ている余裕がない。2組目は、1組目が走っているのをしっかり観察して、自分の走りに反映させる時間的余裕がある。

1組目の3人のうち、クォリファイでもっとも好スコアをマークしたジェラベルトは、しかし3個の5点で万事休す。ラガが貫録を見せつけて、ビンカスに3点差で決勝進出を果たした。

1603Xパリの藤波藤波が5年ぶりの表彰台

2組目は、トップで走った藤波が5点二つで12点。1組目の3人と比べると2番目の好スコアだが、このあとブストとボウが控えているところを考えると、油断はできない。そして次なるブストは、5点一つの8点で6セクションを走りきってしまった。そして最後に走るはボウ。これが波乱だった。というかこれで当然なのかもしれないが苦戦を強いられてしまった。痛み止めなどの処置の時間切れか、クォリファイでの好調ぶりは発揮できず5点が3つ。かろうじてジェラベルトより1点好スコアをマーク、ビンカスには2点負けて、今回のXトライアルは5位ということになった。

決勝進出はラガとブスト。藤波はビンカスに2点差で3位表彰台を獲得した。藤波の表彰台は、2013年バルセロナ大会以来のことだ。

決勝はラガとブストの戦いとなったが、ブスト3点、ラガ1点とリードをしての第5セクションでラガが痛恨の5点。これでラガの今シーズン初優勝が夢と消え、同時にブストのXトライアル初優勝が決まったのだった。

1603Xパリのブスト好不調の波激しくも、初優勝を決めたハイメ・ブスト

こうして、最終戦を残して、ボウとラガのシリーズポイント差は22点。ボウが最終戦を欠場してラガが優勝しても、有効得点制の計算で14点差でボウのリードは揺るぎない。これで、ボウの13回目のXトライアルチャンピオンが決定した。

ランキングでは、ブストが今回の勝利でビンカスを逆転して3位に浮上。全戦出場のファハルドは6位に落ちている。藤波は2戦欠場しているためにランキング8位は変わらないが、全戦出場のジェイムス・ダビルに2点差。Xトライアルは成績うんぬん以前に、出させてもらえなければ勝負ができないので、なかなかむずかしい勝負なのだ。

最終戦ブタペスト大会は、3月29日に開催される。

写真:X-Trial(2Play)

1603Xパリ表彰台#67ラガ、#69ブスト、#3藤波の表彰台
1803X6Paris

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