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2018 SSDT(1日目・2日目)

2018年SSDTが始まっている。スコットランドの荒野を舞台に、6日間に渡って開催される伝統のトライアルイベント。トライアルライダーたる者、特にイギリス人なら、これに出なければ男の子ではないし、女の子でもない。そんな避けて通れないビッグイベントが、SSDT(スコティッシュ6日間トライアル)だ。

SSDTのセクションは、世界選手権なんかと比べるとけっして厳しすぎるものではないけれど、自然の地形が舞台で、どこもかしこもつるつるに滑るから、世界のトップライダーといえど、一瞬たりとも気が抜けない。しかしそもそも世界選手権を走る人はおかしな人ばっかり。それ以外のふつうの人にとっては、1日30個のセクションに向かって突進し、次々に玉砕したりなんとか抜けたりしながら、マシンを壊さず、遅刻せず(死ぬほどの距離を走らされるにもかかわらず、タイムオーバーにはとてもとても厳しい)、余裕があれば減点を減らす、という戦いをしなければいけない。

SSDTのコース風景

これまで、一桁の順位を記録した日本人ライダーはいないし、出場経験のあるたいていの国際A級ライダーは30位くらいに入ることが多く、トライアルがちょっと上手という人は完走できるかどうかがぎりぎりという感じ。

そんな日本勢からすると、イギリスのSSDTスペシャリストたちのステディな走りは、ひたすらびっくり仰天するしかない。1日目、100kmを越える行程の中の30セクションを走って、なんとオールクリーンで帰ってきたライダーが6人もいた。ドギー・ランプキンは1点をついているから、その6人に続くポジションだ。オールクリーンの6人が、みんながみんなビッグネームかというと、確かにジェイムス・ダビルとかジャック・プライスとかのばりばりもいるのだが、スコットランドのトップライダーのギャリー・マクドナルドなんかはSSDT通の人しか名前を知らないんじゃないか。サム・コナー、サム・ハスラム、ジャック・シェパードなどという面々は、いろんな時代に世界選手権を走ったライダーだが、世界選手権からは身を引いても、みんなSSDTにはきっちり帰ってくる。

今年、ランプキン姓のライダーはドギーしかいない。ジョン(ドギーのいとこ、大きいほうのおじさんの息子)、ジェイムス(同じくいとこ、小さいほうのおじさんの息子)、ハリー(ドギーの弟)などがこぞって出ていたものだけど、みんな、自分ちの子どもが育ってくるまでの山ごもり期間みたいだ。それでも、ダンとベンのヘミングウェイ兄弟は元気に出場している。弟のベンは、オフィシャルとしてもてぎにも来ている。そして実は、ヘミングウェイ兄弟も、ランプキンの親戚。トライアル一家、みな兄弟みたいな感じ。

そうかと思えば、ナイジェル・バーケットといった、往年も往年、日本で言えばヤマハチームのオヤブン、木村治男さんとどっこいの大御所も元気に走っている。もうひとり、ジョン・シャートという名前もある。空冷時代のヤマハのサイレンサーがお宝で、日本でも重宝されたり、似たようなのを作る人がいたりしたもんだけど(加藤文博さんが作ったカトー・サイレンサーもそのひとつだけど、シャート・サイレンサーよりかっこよかった覚えがある)その後、ガスガスのインポーターをやって現在に至っている。シャートさんは1日目26位(減点7点!)という抜群の成績でひっくり返ったんだけど、実はこのジョン・シャートさんはサイレンサーを作ったジョン・シャートさんの息子さんだった。親子揃って名前が同じとはまぎらわしい。ガスガスUKは代が変わって、今は息子のジョン・シャートさんが仕切っているみたい。バーケットさんは本物の昔ながらの人で、減点26点78位。ふつうの感覚では、バーケットさんくらいのスコアでも驚きの好スコアとなる。みんな、化け物だ。

化け物といえば、今年は化け物に挑む美女たちが9人もいらした。イギリス人6人(この場合のイギリス人とは、UK、大英帝国の人でなくてイングランド人みたいだ。というのも、国籍にはスコットランド、ウェールズ、北アイルランドもあるから。イギリスって国は存在しなくて正しくは……という話はSSDTとは直接関係なかったのでまたそのうち)アイルランド、アメリカ、スペインが一人ずつ。世界チャンピオンのエマ・ブリストは1日目減点、9点! こりゃすごい。順位は32位。世界ランキング2位のサンドラ・ゴメスは108位とちょっと出遅れ感はあるけど、それでも減点は35点。SSDTは地元勢(スコットランドだけじゃなくて、イギリス人全般という意味)の優位は圧倒的だからゴメスはがんばっている。

リザルトには、総合の他にレディース、スコットランド人、新人などのクラス分けがあって、さらに40歳以上というのもある。そしてこのオーバー40のトップはドギー・ランプキン、2位がベン・ヘミングウェイと、総合結果と大差ない結果になっているのは、どうも日本と同じような感じです。

そして2日目、ダビルは2日連続でオールクリーン、今度はドギーもオールクリーンで、さすがに2日続けて超好スコアをマークするライダーはそんなに多くなくて、トップはダビル、2位が1点のドギー・ランプキン、3位がこの日1点、トータル3点のジャック・シェパードとなっている。

そうそう。日本からは、大西弘晃さんただ一人が参加している。1日目は126点、268位。2日目は132点、262位。タイムオーバーなしで走っているところが、すごいです。

2018SSDT車両保管

※今年のSSDTスタート前の車両保管風景。普段ここは町の大きな公共駐車場だけど、トライアルウイークになると本国からやってくる各メーカーのトラックが並んで盛大なパドックとなる。写真はtrialsenral.comから。速報、たくさんのフォトギャラリー等こちらが詳しい。SSDT事務局サイトは、http://www.ssdt.org

 

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