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初開催ビルバオでボウ勝利。ランキングトップに
Xトライアル、2019年第3戦は、北スペインのビルバオで2月16日に開催された。ここまで2戦を終えて、ランキング1位と2位、3位と4位が同点となっていて、ランキング争いを追う興味も大きい。そしてXトライアル初開催となるビルバオで、初めての勝利を誰がもぎ取っていくかという興味も、また大きかった。
今回のワイルドカードは、なかばレギュラーメンバー化しているジェロニ・ファハルドを筆頭に、今シーズン2度目の出場となるルカ・ペトレーラ(イタリア・ベータ)、初登場のガブリエル・マルセリ(スペイン・モンテッサ)とソンドレ・ハガ(ノルウェー・TRRS)だ。ファハルドはハイメ・ブストとランキング3位争いを展開中なので、主催者推薦枠で出場が続いている。とはいえ、出走順などはレギュラーメンバーが優先だから、ランキング3位とはいっても、ファハルドのスタート順はブノア・ビンカスやミケル・ジェラベルトより早く、3人のワイルドカードライダーの次となっている。
今回のラウンド1(いわゆる予選)はいくぶんやさしめとなっていたようで、5セクションを走ってオール5点は一人もいなかった。それでも初登場のハガは5点が4つ、ペトレーラは5点が3つ。スペイン人のマルセリは5点を二つにおさえたが、ラウンド2に進出するライダーはみな5点一つだけ。きっちり3人がいなくなって、舞台はラウンド2に進む。
最下位となったハガが、唯一走破できたのは第1セクションだった。このセクションは、ハガ以外の多くのライダーがクリーン。ハガは1点だったが、ここで1点を失ったのが、なんとトニー・ボウ。ボウは減点3。ラウンド1はラガの2点がベストスコアとなった。
ラウンド2は、ラウンド1の2位、3位、6位がヒート1で先に走る。ラウンド1の1位、4位、5位がヒート2として後から走る。ここで勝てば2位以上が自動的に決まり、2位になれば3位か4位となる。
ヒート1はボウがダントツ、2位ブスト、3位ジェラベルトと無難な感じで順位が決まった。そのあとを走ったヒート2では、ラガがボウと同点で勝利。そしてラガに2点差で2位を得たのはビンカスだった。ブストとランキング3位をあらそうファハルドは、ビンカスより10点も多い失点をして6位が決定した。ちょっと痛い。
ファイナルは、まず3位決定戦から。ビンカスとブストの争いは、ブストが勝って当然と思いきや、ビンカスの方がラウンド2でのスコアがいいので、後攻となった。この有利もあって、なんと勝利したのはビンカス。それもダブルスコアの圧勝だ。ビンカスはフランスの成長株だが、特にインドアでの好調は昨年来目立っている。
そして最後の優勝決定戦。第1セクションはふたりとも1点。第2はラガが5点、ボウがクリーン。第3は両者クリーンで、第4はラガが3点、ボウが1点。ここまで、ラガが9点、ボウが2点。戦況はボウのワンサイドゲームかと思えたが、第5でラガが5点。ボウがクリーンしたので、これで7点と9点。ボウのリードは2点に縮まって、最終第6セクションで勝負が決まることになった。ボウ3点、ラガクリーンなら、ラガの逆転勝利となる。最後の最後まで勝負の行方が見えないビルバオ大会となったが、最終セクションは両者ともにクリーン。これでボウの勝利が決まった。
ランキングテーブルは、ボウが5点差でトップに返り咲き、ランキング3位は、こちらもブストが5点リードでファハルドを少し突き放した。ファハルドはランキング4位を守ったが、ビンカスに1点差迄迫られている。
1902Bilbao