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SSDT 3日目
SSDT水曜日。3日目。ドギー・ランプキンの反撃が光り始めました。この日、オールクリーンしたのはドギー一人ですよ。1点はちょこちょこいる。ウイグ、ベン・ヘミングウェイも1点。でもオールクリーンはドギーさんだけ。ドギーは、でもトータル33点だから、まだようやく22位まで浮上したところです。
トップはあいかわらずブラウン。この日のブラウンは2点で、ウイグに1点差を詰められたけど、それでも2点差でトップを守ってます。
全日本で2点差で勝ちを逃したりすると「もう少しだった、惜しかった」というコメントが聞かれると思うけど、セクション数はほぼ同じで、コースが100倍長い(冗談でなく、100倍くらい長いかもしれない)環境で、2点差はいよいよあってないようなもの。ブラウンも、優勝するには、トップを守るなんて姿勢ではやられちゃうでしょうね。
ブラウンに続くは、ウイグが7点、ヘミングウェイが8点。そしてスコットランドの英雄、ギャリー・マクドナルドが10点。接戦ですねぇ。
優勝経験のあるのは、トップグループでは5位のジェイムス・ダビル。この日2点で、トータル12点。ブラウンとの7点差は、5点ひとつで一気にわからなくなりますから、ダビルとしては、とにかく減点を押さえて、集中力よく戦い続けていくに限ります。いや、それがそんなに簡単じゃないんですけどね、もちろん。
ダビルに1点差、13点で6位につけるのはカベスタニー。カベスタニー、今日は5点がひとつあります。ダン・ヘミングウェイが3点になったりしているから、それなりにむずかしいセクションだったのかもしれないけど、それでもたぶんカベスタニーが5点になるはずのセクションではない。チョイとした油断か、あるいは止まっちゃったか。SSDTは停止5点のノーストップルールです。ただ、セクションのすべてが沢登りで、しかもつるつるのところばっかりだから、ルールで規制されていなくても、かなりの上級レベルでも、止まったらもいちど動き出すのは困難というロケーションのセクションがほとんど。カベスターくらいになればそれでも止まって再スタートはできると思うけど、そこはルールですから、ちゃんと守っていただかないと困るわけです。
ジェイムス・ランプキンは8位。このまま逃げ切って、ドギーより上位でゴールしたら、ランプキン家の中では一生自慢できるでしょうね。そりゃ、ドギーさんはランプキン家の中では飛び抜けて英雄です。その他のランプキン家のみなさんには、なかなかドギーさんの上に立つ立場がない。そんなとき「リメンバー2010 SSDT」といえたら、きっと気持ちがいいにちがいない。いえね、ランプキン家のみなさんはみんな紳士だから、こんなふうによからぬ想像をしているのは、日本人のぼくくらいかもしれませんけど。
19位、ドギーさんより1点差で上位に、サム・コナーがいました。この人、2005年のSSDTで優勝してます。で、確かその年に世界選手権から引退しちゃったんだよな。1日10点ペースでSSDTを走るというのは、とてもコンペティティブで、しかも勝利に向けた無用な?プレッシャーもなく、楽しいのではないかと想像できます。うそです。こんな高レベルのトライアルは、とても想像なんかできるはずもありません。
藤波貴久に、SSDTについて聞いてみたことがあります。本人は、出たいといってました。ただ、1週間走るので、体力的に、次の世界選手権ラウンドに影響があっちゃいけないし(今回は次の日本大会まで1ヶ月弱あるから、出やすい日程)出れば楽しそうだけど、出るとなると勝利を期待されるから、それが困る、みたいな見解でした。確かに今回のカベスタニーは、出場者の中では(世界選手権の結果を見ると)圧倒的な実力を持ってるけど、苦戦してます。これまでの日本人の実績を見ると、トップ20に入るのがむずかしい。完走目的で楽しんで走ってもらいたいと思うけど、なかなかそういうわけにはいかないんでしょうね。
ちなみにモンテッサ(ホンダ)のワークスマシンは、SSDTを走ったことがない。ドギーさん、1994年に初優勝して3年連続優勝しているけど、世界チャンピオンをとり続けている間はSSDTはお休みしていた。ドギーがSSDTにカムバックしたのは、モンテッサを降りてからです。イギリス人がベータびいきなのは、そういうところもあるのかもしれない。
モンテッサのライダーとしては、2002年にアモス・ビルバオが勝利。うろ覚えですが、この年はモンテッサにショウワ製のサスがつくというときで、おそらくアモスは、そのテストを兼ねての出場だったんだと思う。2007年にダビルが勝ったときのマシンもモンテッサですが、これはイタリアのフューチャー・モンテッサです。
女性クラスに異変あり。きのう報告し忘れていたけど、どうやら昨日の時点でエマがベッキーを抜いていたみたい。1日30点台は立派です。ふたりの点差は11点だから、まだまだオンナの戦いもわからない。参加している女子6人は、みんな元気に走ってます。エマの総合順位は92位だから、これはすばらしい。
自然山私事ですが、杉谷はなんとか100位以内を目指して参加し続けていたけど、常に夢破れていた。当時の杉谷はIBのわりとトップクラスだったから、今の女子ライダーは、ふつうにそれくらいの実力はあるということです。女の子たちも、イギリス人はSSDTではまた特別のパワーを発揮するのですが。

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