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SSDT 4日目
木曜日になりました。SSDTも4日目。日本では、確か3日以上のトライアル大会はなかったから、4日目のトライアル大会の経験をしたことがある人は、ごくわずかなはず。そりゃしんどい。しんどいけど、ライダース・ハイっていうのか、この頃になると、一番しんどい時期は過ぎちゃっているという人が多いです。今日が終われば、あと2日走れば、ゴールです。
もっとも、ライダース・ハイを楽しめる人は、体が元気な人に限られます。一晩寝かせておけば回復するくらいのケガだったらともかく、ちょっと重症のダメージをくらってしまうと、走れば走るほど傷はえぐられていきます。まず、無事に走り続けること。SSDTでは、これがなによりのテーマになるはずです。
本日のトップ賞は、きのう思い出しておいてよかった、サム・コナー。ドギー・ランプキンとともに、オールクリーン達成です。本領発揮してきました。このふたり、ともにオールクリーンで、トータルの減点も32点と33点で1点差。順位は12位と13位(コナーが12位)。
ランプキンはこれで3日連続でオールクリーンで、がんがん追い上げ中。現在、トップと24点差。残り2日で24点差を縮めるのはとてもとてもむずかしいけど、なんだか可能性も出てきたような、王者の復活ぶりです。
ランプキンに追い上げられている仔ライオンはというと、アレックス・ウイグがこの日2点でトータル9点。前の日までトップだったマイケル・ブラウンは、この日5点を取ってトータル10点、3位に後退しました。
オールクリーンはコナーとランプキンの二人だけだけど、1点は4人いました。そのうちのひとり、ベン・ヘミングウェイがトータル9点で、ウイグと同点の2位に進出。ジェイムス・ダビルも1点でトータル13点。上位陣の争いは、熾烈です。
カベスタニーは、なぜか31あったこの日の最終セクションで5点になって、減点を増やしちまいました。トータル20点。新人賞クラスではぶっちぎりのトップだけど、さて、初めてのSSDTはどんな結果に落ち着くでありましょうか。
この日7点でカベスタニーと同点、トータル24点で8位はジェイムス・ランプキン。9位ロス・ダンビー、10位サム・ハスラムとちょっと前にジュニアクラスで活躍したイギリス勢が続いて、11位にユースクラスチャンピオン、ジョナサン・リチャードソンと続きます。12位がコナー、13位がドギーとライダーの横顔もさまざま。このバリエーションがSSDTの楽しいところでもあります。
さて、今日はリザルトの最後尾のほうも見てみましょう。順位のついてる一番最後は246位、2199点となってます。ただしこの人は、すでに完走条件から外れていて、賞典外で走らせてもらっているという状況です。リザルトの最後のほうには、こういうライダーがずらりと並んでます。
失格になっていないライダーで最後尾は誰かと思えば、おっと、ジャック・チャロナーが239位。3日目までを19点で走っていたチャロナーだけど、この日は18個のエスケープ(申告5点ではなく、セクションに立ち寄らず)がありました。SSDTは、エスケープは1セクション50点。敵前逃亡は、SSDTでは代償が大きいのです。
ちなみに世界選手権ではセクション立ち寄らずは20点減点。日本では10点だけど、この減点は、世界のルールから外れた、敵前逃亡者に甘いルールなんです、実は。その世界ルールより、さらに厳しいのがSSDT。トップが10点とかいってるのに、50点減点もらったら、それだけで勝負は絶望的ですね。
チャロナーはなにがあったかわかんないけど、この日だけで904点減点。SSDTではセクションひとつの見落としは50点減点で競技続行可能だけど、セクションがいくつか集まっているヒル(丘。もてぎの世界選手権流にいうと、ゾーンという感覚)を丸ごと見落としたりすると失格になるという規則がある。チャロナーも、競技を続行するのは厳しいかもしれない。
こういうトラブルではなく、地道に最下位街道を驀進しているのは、237位のセーラ選手。この日171点減点で、トータル613点。タイムオーバーが47点。タイムオーバーは1時間までOKなので、失格までの残り時間13分というところでした。
女子部門は、エマ・ブリストに異変あり。ベッキー・クックの倍も減点しちゃって、ベッキーに15点差の2位に脱落しました。トップのベッキーはこの日26点で合計170点。総合では88位につけてます。すごい。エマはこの日52点でトータル185点、104位につけてます。これも、すごい。
女性陣は6人ともまだ健在。今日は誰もタイムオーバーなく帰還しました。みんな、たくましんです。