2023年9月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  
  1. 2017TDN
  2. TDN

    2023.09.11

    TDN全記録
  3. 2016高田島ツートラ
  4. 2017お勉強会
  5. PayPay本人確認ジャンボ
  6. リザルト関東
  7. TDN
  8. イベント(大会)
  9. イベント(大会)
  10. イベント(大会)
  11. リザルト中国
  12. TRJ / MFJ
  13. イベント(大会)
  14. MFJトライアル
  15. リザルト関東
  16. イベント(大会)
  17. MFJ
  18. リザルト中国
  19. リザルト関東
  20. イベント(大会)
  21. イベント(大会)
  22. イベント(大会)
  23. イベント(大会)
  24. イベント(大会)
  25. リザルト中部
  26. TDN
  27. リザルト関東
  28. リザルト中国

世界のニュース

© トライアル自然山通信 All rights reserved.

2020Xトライアルはトニー・ボウが4連勝中

2020年Xトライアルシーズンは11月にシーズンインをして、11月のうちに2戦、年が明けて1月に1戦、そして2月2日のバルセロナ大会で4戦を終えた。4戦とも、王者トニー・ボウが勝利、4戦4勝でランキング2位のアダム・ラガに20ポイント差でシリーズをリードしている。

2020バルセロナ会場Xトライアルの中で最大級の会場であるバルセロナ

トップ争いを見る限りは、いつもボウが勝ってラガが2位につけていて、結果はいつも同じ、ということになるのだが、もちろん戦いは毎回ことなっている。

ランキング ライダー 順位 獲得ポイント
第1戦
レユニオン
第2戦
レンヌ
第3戦
ブタペスト
第4戦
バルセロナ
1 トニー・ボウ 1 1 1 1 80
2 アダム・ラガ 2 2 2 2 60
3 ハイメ・ブスト 3 5 6 5 28
4 ジェロニ・ファハルド 3 4 6 25
5 ホルヘ・カサレス 5 5 3 24
6 ミケル・ジェラベルト 5 5 7 7 22
8 ガブリエル・マルセリ 6 7 3 8 19
9 ブノア・ビンカス 7 6 8 4 16
10 トビィ・マーチン 8 1
11 キエラン・トーリ 8 1
2020レンヌ表彰台第2戦レンヌの表彰台。3位はファハルド。
2020ブタペスト表彰台第3戦ブタペストの表彰台。3位はマルセリ。
2020バルセロナ表彰台第4戦バルセロナの表彰台。3位はカサレス。

今年のノミネートライダー(全戦参加)は、ボウ、ラガの他、ハイメ・ブスト、ブノア・ビンカス、ガブリエル・マルセリの3人。ノミネートライダーの選出は、マシンや国籍のバリエーションなどを考慮して決められている。マルセリは2019年T2チャンピオンとしての参加になる。

それ以外のライダーはワイルドカードで、好成績をおさめると次の戦いにも呼ばれる可能性が大となる。

ボウとラガの二人が表彰台のふたつを独占しているから、表彰台争いの残りはたったひとつ。開幕戦はブストが3位となって、これは順当なところだったが、ブストは第2戦以降なかなか表彰台争いに加われない。

Xトライアルの試合システムは、最初にラウンド1と呼ばれる予選をやって、ここで8人の参加者が6人に絞られる。はじかれた2名はラウンド1の減点数によって7位と8位に順位が決まる。ラウンド1をクリアした6名は準決勝たるラウンド2に進出するが、これは3名ずつの対戦になるが、その対戦相手を決めるのも、ラウンド1の順位による。

2020バルセロナのボウバルセロナの最終セクションを走るボウ。次に走るラガがそれを見守っている。

ラウンド2の1組目(ヒート1と呼ばれる)は、ラウンド1の2位、3位、6位が対戦する。ヒート2は残る3人、ラウンド1の1位、4位、5位。勝つためにはヒート1をトップ通過すると、ラウンド2で下位のライダーとあたるのでちょっと楽だが、一方下位ライダーのほうでも、それぞれ計算が働き、そしてライバル次第ではそんな計算は役に立たなくなる。Xトライアルがむずかしいのは、インドア大会であるというそれ自体ももちろんだが、こういう試合システムをうまく勝ち上がっていかなければいけないところにもある。ラウンド2のそれぞれのヒートで3位となった者はここで試合終了。その減点数によって5位と6位が決まる。

ラウンド2の次はファイナル。ラウンド2で2位となった者同士がひとつのセクションを走って勝負を決する。これで3位が決定する。その後、ラウンド2の勝者同士が最終勝負をして、優勝と2位が決まってフィナーレとなる。

2019年シーズンは、背中の負傷を負って苦しいシーズンインをしたボウだったが、2020年シーズンは好調のままにシーズンイン、第1戦、第2戦は順当に勝利を収めた。

しかし第3戦は、さしものボウもちょっと苦戦をした。なんとファイナルラウンドで、ラガと同点になってしまったのだ。ファイナルの6セクションのスコアを見てみると、ラガは1点3つ、2点ひとつ、5点二つ。対してボウは5点3つ、クリーン3つ。トータル15点で同点だ。ふつうのトライアルなら、クリーン3とクリーンゼロだからボウの勝ちになるのだが、Xトライアルではそうはならない。タイブレイクで決着をつけるルールだが、そのタイブレイクでも5点同士で同点。結局、ラウンド2での減点数のよいボウが勝利となった(これも、そういうルールになっている)。ボウとラガのファイナルの一騎打ちでは、第5セクションの時点ではボウ15点、ラガ14点だったから、最終セクションを両者がクリーンすればラガの勝利となっていた。トライ順は(ラウンド2で減点の多かった)ラガが先で、1点で通過。こうなるとラガはなにがなんでもクリーンしなければ勝利のチャンスはないわけで、なかなか背水の陣の最終セクションとなった。ここで見事クリーンしたボウだが、タイブレイクで勝利できず。ラウンド2での減点3点差が勝利の決定打となったわけだが、予選もセミファイナルもただ通過すればよいというだけでない、油断ができない戦いであることを、あらためて思い知らされるボウの辛勝ぶりだった。

この第3戦ブタペスト大会での勝利は、ボウの65回目のXトライアル勝利だった。Xトライアルはアウトドア以上に、技術の高い者が勝利する。ボウが勝利数を伸ばすのは道理ではあるが、それでも65もの勝利を積み重ねていくのは並大抵ではない。今後、ボウの勝利数はどこまで伸びるのか、まだまだボウの走りからは目が離せない。

そして第4戦バルセロナは、さらにボウに厳しい戦いとなった。練習中に(またも!)背中を強打してしまった。オートバイに乗れず、療養に専念しながら、バルセロナ大会に出場することになり、痛みと戦いながら走ったのだが、今度はラウンド1もラウンド2も、点数でラガに後れを取ってしまった。第3戦ではここでの好スコアが最終的な勝利につながったのだが、第4戦でおなじようなことになったら負けてしまう。

2020バルセロナのラガボウにはかなわないラガだが、安定的に2位を獲得している。

ファイナルの戦いは6セクション。第1は1点同士で同点、第2、第3は両者クリーン。第4はボウがクリーン、ラガが5点となってボウがリードをとったが、第5でボウが2点、ラガがクリーン。これで点差は3点に。最終セクション次第では、逆転劇もあり得る。そして最終セクション。先にトライしたのは(ラウンド2のスコアが悪かった)ボウ。土壇場のトライに、ボウは全身全霊をかけた。そして1点でこれを走破。ラガのトライはそれからだが、ラガのトライを待つことなく、Xトライアル66勝目を飾ることになった。結果だけを見れば、またボウが勝ったか、というニュースだが、やはりトライアルにはそのつどドラマがひそんでいる。

と、トップ争いはこの二人の独擅場だが、おもしろいのは表彰台争いだ。順当に行けば、ノミネートライダーで去年のXトライアルのランキングが高く、優勝経験もあるハイメ・ブストが最右翼だが、ブストは開幕戦でこそ表彰台に乗ったが、以降、5位、6位、5位とちょっと覇気がない結果を残してしまっている。

代わって第2戦で表彰台に乗ったのが、ワイルドカードで第2戦が初登場となったジェロニ・ファハルドだった。ファハルドは3位決定戦でミケル・ジェラベルト(ファハルドは、ジェラベルトと交代するかたちでシェルコ入りをした)とあたって、表彰台を獲得した。ところがそのファハルドも、第3戦4位(表彰台争いはした)、第4戦6位とジリ貧。横綱は安泰だから大相撲みたいとはいえないが、大関たちの活躍がムラっぽい2020年シーズンだ。

2020レンヌのファハルド第2戦から出場しているファハルドは、第2戦で表彰台を獲得した。

ノミネートライダーのうち、フランス人として出場しているブノア・ビンカスはもっとなさけない。7位、6位、8位と、予選通過が目標になってしまっている。バルセロナではようやく表彰台争いをして(破れたので)4位となったが、Xトライアル表彰台経験者としても、アンチスペインの代表としても、もうちょっと結果がほしいところだ。

ノミネートライダー、最後の一人、T2チャンピオンのガブリエル・マルセリは、スペイン人だからインドアには多少慣れがあるものの、Xトライアルデビューとなれば敷き居は高い。開幕戦6位、第2戦7位とXトライアルの厳しい洗礼を受けている。ところが第3戦で、このマルセリが大金星。するするとラウンド2に進出し、ラウンド2でも2位を獲得。3位決定戦でファハルドを破って堂々3位表彰台を獲得したのだ。これはビッグトピックだった。これを機に、ルーキーが大化けするのか、楽しみな大型新人ということになった。

ただしマルセリは、その後開催のバルセロナでは最下位の8位。3位表彰台がマグレなのか実力なのか、それを見きわめるのは、もう少しこのルーキーに注目している必要がありそうだ。

2020ブタペストのマルセリマルセリは第3戦で3位表彰台。ルーキーの大活躍となった。

序盤3戦にして3人が3位表彰台を獲得。そして第4戦、シーズン4人目の3位表彰台各特車が現れた。ホルヘ・カサレス。このシーズンからガスガスに移籍したスペイン人だが、カサレスの出身は、スペイン西端の地方で、スペイン人ライダーとトライアルメーカーの多くが地元としているバルセロナのあるカタロニア地方の出身ではない。バルセロナ大会で好成績をあげるのはカタロニア出身のライダーにとっては大きな名誉となるのだが、そんな中でカサレスが表彰台を獲得したのは、してやったり、というところだろう。まぁもちろん、カサレスの乗るガスガスはカタロニアの会社だから、ガスガス的にはうれしい結果となったはずだ。

2020バルセロナのカサレス第4戦バルセロナはカサレスが3位に入った。カサレスのXトライアル初表彰台だ。

4戦を終わって、ボウのランキングトップ、ラガのランキング2位は独走だが、3位ブストは28点、4位のファハルドが25点と、5位カサレスが24点と、6位ジェラベルトが22点、さらにマルセリが19点、ビンカスも16点と、4戦を終えてそれなりの接戦となっている。混戦は興味深いが、ボウとラガの2強安泰もなんとかしていただきたいところでもある。

2020年Xトライアルは、残り3戦となる。

2001Rennes
2003Budapest
2004Barcelona

関連記事

日本、インタークラス優勝! 2023TDN

2023年トライアル・デ・ナシオン(TDN)、インターナショナルトロフィークラスで、日本代表チームが勝利した。TDNの歴史上、日本が表彰台の…

2017TDN

TDN日本チームの記録

トライアル・デ・ナシオン(TDN)の記録を、日本チームに焦点を絞ってご紹介します。 TDNが始まったのは1984年。日本の初参加は1987…

TDN

TDN全記録

1984年にトライアル・デ・ナシオンが初開催されてからの全記録です。 国名はすべて国旗で表示しました 1995年以降はAクラス、…

自然山通信9月号発売中

自然山通信9月号発売! 世界選手権R6イタリア大会レポート掲載。「松本龍二の初めてのヨーロッパ」、「トライアルルールと、その運用について考え…

2023年9月号電子版ができましたよー

9月号の電子版です。 9月になったから、少しは涼しくなるのかなぁ? あいかわらず暑いですね。皆さんどうぞ、ご自愛ください。 一昔…

トライアルGC大会/GCクラスでの昇格の記録

トライアルGC大会、そのGCクラスで国際B級への昇格を果たした選手の一覧です。 GC大会10位までに入ると(2000年以降の場…

2023年全日本選手権独自集計ランキング

2023年全日本選手権ポイントランキングです。MFJ正式ではなく、自然山通信独自集計です。 各ラウンドの数字はポイントではなく順位です…

全日本第6戦広島・三次灰塚<リザルト>

2023全日本選手権第6戦広島・三次灰塚大会リザルト ●2023年8月27日 ●広島県三次市吉舎町安田灰塚ダムトライアルパーク …

2016高田島ツートラ

11/3高田島ツーリングトライアル

11月3日、ナンバー付トライアルバイクで、自然山通信ニシマキの住む川内村高田島地区を徘徊、もとい散策しようというツーリングイベントを開催しま…

8/27全日本第6戦広島・三次灰塚大会

全日本選手権、2023年の6戦目は、広島県三次市の灰塚ダムトライアルパークで開催される。8月27日、今シーズンの流れを決定づける大事な一戦と…

ページ上部へ戻る