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レプソルHondaチーム、2021年開幕に向けて
6月11日〜13日、いよいよ2021年世界選手権がスタートする。
レプソルHondaチームからは、開幕戦に向けて、こんな決意表明が出されている。
レプソルHondaチームのライダーは、これまでと変わらず、トニー・ボウと藤波貴久の二人。若い成長株のガブリエル・マルセリが加入するのではとか、マルセリが入って藤波はマネージメント役に退くのではないかとか、いろいろうわさはあったのだが、すべてうわさだったようだ。藤波のゼッケンは、25年ぶりの7番となっている。
イタリアGPは、土曜日と日曜日の2日間制。2020年は前大会が2日間制だったが、今シーズンは2日間制だったりワンデイだったりいろいろになる。ヨーロッパのパンデミック対策は収束に向かっている(ことになっている)ので、今シーズンは今発表されているスケジュールでそのまま進むことになるのではないか。
チームの未知数要素としては、トニー・ボウが負傷・手術からの回復期間にあるということだ。回復は順調で、ボウが持てるパフォーマンスを発揮するのになんらの問題もないと思われるが、いつもとちがう点であるのは確かだ。ボウがマシンに乗ってのトレーニングを再開したのは、つい数日前ということだ。その感触は上々で、ボウはイタリアGPに向けて成功の感触をつかんでいる。ボウは過去のイタリアGPで14回の勝利を得ていて、直近12大会で連勝している。
藤波貴久は、26シーズン目の世界選手権となる。2020年は短期決戦のスケジュールにうまくコンディションを調整しきれず、ランキングを落としてしまった藤波だが、今シーズンは再び表彰台争いをし、表彰台を取り戻すことに専念する。藤波貴久のこれまでのイタリアGPでの戦績として、5回の勝利と22回の表彰台が記録されている。
2021年が2020年と異なるのは、12セクション2ラップの試合形式となったこと。昨年は10セクション3ラップだった。大会規則上、12セクション2ラップはミニマムの開催形式となるが、セクション数とラップ数によって、ライダーの得手不得手が出るのかどうかも、大会を見守るカギの一つだ。
1ラップ目の持ち時間は2時間半、1ラップ目と2ラップ目のインターバルは15分間で、2ラップ目の持ち時間は1時間45分、試合の持ち時間は合計4時間30分となる。土曜日のスタートは午前10時(もちろん現地時間)、日曜日は午前9時となっていて、これも今までとはちょっとちがう。日本で結果を待つ身とすれば、日曜日はあまり夜更かしをしないですみそうだ。
2021年TrialGP世界選手権
日付 | 大会 | 会場 |
---|---|---|
6月12-13日 | トライアルGP | イタリア トルメッゾ(Tolmezzo) |
7月4日 | トライアルGPフランス | シャレード(Charade) |
8月21-22日 | トライアルGPアンドラ | セントジュリア(St.Julia) |
8月29日 | トライアルGPフランス | カオール(Cahors) |
9月11-12日 | トライアルGPスペイン | バイヨーナ(Baiona) |
10月10-11日 | トライアルGPイギリス | トング(Tong) |
トニー・ボウ「開幕戦に向けては、未知数部分が多々ありますが、とにかく回復に努め、骨をしっかりくっつけることを目指して確認してきました。手術から1ヶ月という期間は、安心とは言いがたいですが、目標は明確です。できるだけ多くのポイントを獲得すること。1ヶ月間、トレーニングには大幅な制限がありましたから、むずかしい戦いになるとは思います。ただ、こういった状況は初めてではないので、とにかくよい感覚を活かして、選手権の戦いに集中できるようにしていきます」
藤波貴久「25周年からもう1年、アウトドアの世界選手権の現場に戻ることができて、とてもうれしいです。この26年間、一つのチームと活動をしてきました。チームとのコンビネーションはばっちりで、強い自信を持っています。このシーズンオフは、マシンのテスト、改善など、多くの仕事をこなしてきました。ライディングの感覚は上々です。41歳となった今、自分がどこまでできるのか、その未知の領域が楽しみです。フィジカルも、ライディング技術も、とにかく準備万端です」