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アンドラの週末はアダム・ラガの勝利

2021年8月20日-21日。世界選手権では恒例のアンドラ大会が開催された。土曜日・日曜日の2日間の開催で、1日目はボウが勝利、同点でラガが2位、2日目はラガが勝利、ボウは3位だった。藤波貴久は両日ともに8位に終わっている。

2021アンドラのラガ今シーズン初勝利のアダム・ラガ

アンドラはバルセロナ北方の小さな国で、フランスとの国境であるピレネー山脈のどまんなかにある。標高が高いから酸素も薄く、ライダーにももちろん過酷だが、エンジンにも苦しい。パワーがない上にセクションはたいてい過酷に設定されていて、しかもこの時期、標高が高くて太陽に近いからか、暑い大会となることが多い。かなり厳しい大会だ。

前回のフランス大会では、もはやトニー・ボウに敵なしという感じになってきていたが、ところ変われば戦況も変わる。今回はラガがボウに執拗に食い下がる展開となった。ちょっとリードをとったと思えば、ひとつの5点でひっくり返される。ライダー、チームともにマシンのセッティング問題が敗因の一つのようなことをいっているので、標高対策がはずれたのかもしれない。もちろん彼らは事前テストはおこなっているし、ボウはアンドラに暮らしている。アンドラでのデータ収集は充分におこなえているはずだ。

2021アンドラのボウ2日目に負けたが、1日目は辛勝。ランキングトップは維持のボウ

それでも本番となるとうまくいかない。今回のアンドラ大会は、ちょっとめずらしく川のセクションが多かった。一口にアンドラ大会といっても、パドックの場所も3ヶ所くらい候補があって、セクションも何ヶ所かゾーンがある。パドックが同じでも、街の北川を使うときと南側を使うときなどあって、そのチョイスによってはまったく別の大会になる。ボウとレプソル陣営が大会本部の情報をキャッチできていなかったとは思えないが、事前テストはセクションそのもので練習するわけではないから、明けてみたらちょっとちがうという事態も起きるんじゃないだろうか。

2021アンドラのラガ今回のアンドラ大会は水のあるセクションが多かった

結果、ラガのあとに最終セクションに到着したボウは、最後のセクションをクリーンして、かろうじてラガと同点。クリーン数も同じで、1点の数を数えるとラガの方が多い。これまでの常識ではこの場合はラガの勝利だが、リザルトではボウが勝利したとなっている。競技時間がボウの方が短かったということだ。今までなら、クリーン、1点、2点とすべての減点の数を比較して、そのすべてが同じだった場合に競技時間が比較されるきまりだったのだが、現在の規則はクリーン数よりも競技時間が優先されるとなっている。競技時間を短縮させたい主催者側の思惑があるのかもしれない。

3位表彰台を獲得したのは、マテオ・グラタローラだった。緒戦イタリアGPで好成績を挙げたのは、地元GPでご贔屓採点があるのではと思ったけど、フランスではラガを破って2位にはいり、今シーズン3度目の表彰台を獲得した。今年のグラッタの好調は、どうやらすっかりホンモノだ。

4位にはハイメ・ブスト、5位ミケル・ジェラベルト、6位ガブリエル・マルセリと、若手が続く。7位に今シーズンはアンラッキーが続くホルヘ・カサレス。イタリアでのPCR陽性も痛かったが、スペイン選手権での負傷がいまだ尾を引いているようだ。

そして8位に藤波貴久。今回の藤波は、ちょっといいところなし。イタリアもフランスも、2日目、もしくは2ラップ目に挽回できているから、2日目に期待したいところ。

しかし藤波より不調なのがジェロニ・ファハルド。今回は9位で、ファハルドの後にはケガからの復活で今回が今シーズン初登場のブノア・ビンカスしかいない。

2021アンドラのブストボウに一矢報いたハイメ・ブスト

そして翌日、再びボウとラガの戦いが始まった。しかしこの日はブストが好調で、3人によるトップ争い、そしてじわじわっと、ラガがリードを広げていった。ラガは前日の雪辱を晴らし、今シーズン初勝利。2位にブストがはいったため、ラガはここでランキングポイントを一気に5ポイント縮めることができた。とはいえ、ボウのポイントリードはいまだ8点ある。

4位はジェラベルト、5位にグラタローラ、6位マルセリ。この日はファハルドが藤波よりも上位にはいって7位、藤波は前日同様に8位で、カサレスは復帰したばかりのビンカスにも破れて最下位となった。

2021アンドラのマーチン2勝して、ランキングトップのピースを追うマーチン

今回は、GPクラスの他にはトライアル2(これは全戦開催される)、125(前回フランス大会にはなかった)とトライアルEの3クラスが開催された。女子クラスは組まれていない。

2021アンドラのジェラベルトベータでは初勝利のアニオル・ジェラベルト

トライアル2では、トビー・マーチン(TRRS)とアニオル・ジェラベルト(ベータ)が勝利。ランキングではジャック・ピース(シェルコ)がマーチンに5点差でトップを守っている。

2021アンドラの武田呼人武田呼人。ポイント獲得までもう一歩か。

ヴェルティゴチームから参戦を続けている武田呼人は土曜日はパンクをしながら24位、日曜日は17位で、ポイント獲得まであと一歩だった。

2021アンドラのダンス125ランキングトップのジャック・ダンス

125はハリー・ヘミングウェイ(ベータ)とジャック・ダンス(ガスガス)が1位2位をわけあった。ランキングは9点差でダンスがトップ、ヘミングウェイがこれを追っている。125は、ランキング上位3人がイギリス人、4位にチェコの人がいて、5位がまたイギリス人というあんばいだ。

2021アンドラのヘミングウェイおじさんが世界選手権ランカーのヘミングウェイ
デビュー戦のランプキン親子ドギーとアルフィー

125には、アルフィー・ランプキンがデビュー。ご存知、ドギー・ランプキンの長男。1日目は17位、14位で初ポイントを獲得した。12回(アウトドア7回、インドア5回)の世界チャンピオンのドギーも、親父として世界選手権にデビューだ。

2021アンドラのシャタネトライアルEで3連勝のガエル・シャタネ

トライアルEは、フランスGPに続いて今回が3戦目。トライアル2に参戦経験ありのガエル・シャタネが3連勝、電動トライアルの先駆者たるエレクトリック・モーション(EM)の初タイトル夢が近づいている。

2021アンドラのトライアルEおまけ。TR PROJECTなるマシンだけど、OSSAの流れのようだ。

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