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日本、4年ぶりにトライアル・デ・ナシオンに参戦

6月1日、MFJが2023年トライアル・デ・ナシオン(TDN)に日本チームが参戦するとの発表を行った。日本チームがTDNに参戦したのは2019年が最後で、2023年は4年ぶりの参加ということになる。世界選手権日本大会が開催見送りになったのが2020年から。4年ぶりというのは、日本GP開催とおんなじだ。

代表に選ばれたのは小川友幸、氏川政哉、小川毅士の3名。これにレプソルHondaチームで監督を務める藤波貴久が、日本代表チームの監督兼戦略マネージャーとして加わる。

2023年TDNは、2023年9月8日~10日、フランスのオロン(Auron)にて開催される。日本が参戦するのはインターナショナルトロフィークラスだ。

以下、MFJのリリースより、3選手のプロフィール

小川 友幸 (46歳) TEAM MITANI Honda所属
全日本IAS 2023ランキング1位(暫定)/ 07,10,13~22年全日本チャンピオン
トライアル・デ・ナシオン16, 19年世界2位、17年世界3位、18年世界4位

氏川 政哉 (20歳) TEAM MITANI Honda所属
全日本IAS 2023ランキング2位(暫定)
2023TR世界選手権日本GP日本人総合4位

小川 毅士 (36歳) 宗七音響Wise Beta Team所属
全日本IAS 2023ランキング6位(暫定)/ 2023TR世界選手権日本GP日本人総合1位
2022TR世界選手権Trial2クラスランキング20位

2023年TDN出場メンバー

TDNは、いつもの個人戦のトライアルとは異なり、ナショナルチームが参加し、いつもはライバルでもある同胞ライダーがチームの勝利のために一丸となって戦う異色ゲーム。国を挙げての戦いの一面がある一方で、世界選手権(個人戦)シーズンを終えてすぐの、お祭り的でもあり、国を挙げての戦いといいつつ、国の別を越えて盛り上がるスペシャル世界選手権でもある。

スコアの取り方もTDN独特。各セクション、もっとも悪いスコアを除外して減点を集計する。3人組で、とあるセクションでライダーAが5点、Bが3点、Aが1点なら、そのセクションでのその国のスコアは4点となる。二人がクリーンすれば、3人目はクリーンでも5点でも最終スコアにちがいはないが、同点チームが出現した場合は、かつてはクリーンの多いチームが上位につけるルールとなっていた。現在は個人戦トライアルGPのルール変更同様、同点の場合は試合時間が短いほうが上位となるから、二人がクリーンしたら三人目は申告5点をもらって先へ進んだほうが結果につながることになる(先行の二人が次のセクションを下見している間に三人目がトライして、結果タイムロスがほとんどない、という作戦もありうる)。

年に1度の戦いとあって、世界選手権に出場するライダーのいない国からの参加もある。2022年には、23カ国が出場している。ちなみに最下位の国のスコアは3桁にもなり、トップの36倍もの減点を食らうという、いつもの世界選手権とちがって、選ばれた一握りではない、幅広い層が集う、一般トライアルにも似たトライアル競技会になっている。

第1回のTDNは1984年(11カ国参加)。日本チームの最初の参加は1987年(8位)。日本チームが初めて3位を獲得したのは1995年(成田匠・黒山健一・小川友幸・四人目はなし)だったが、この年からTDNは世界選手権クラス(Aクラス)とインターナショナルクラス(Bクラス)ができて、日本はAクラスへの参加となった。以後、2019年まで、日本は継続的にAクラスに参加してきた。

2000年から3人1組の女子クラスが追加され、2016年から男女ともに3人1組となった。これは遠征のむずかしい国々の参加負担を少しでも軽減させるもので、それまでライダーに一人ずつ存在したマインダーも、各国二人に限定されたのも、こういう配慮ゆえの規則変更だった。

これまで日本チームは6回の2位入賞経験がある。うち1回は女子チーム(西村亜弥・萩原真理子・高橋摩耶)だったが、男子の5回は、藤波貴久、小川友幸、黒山健一の3人を軸としたチーム。2000年、初めて2位入賞を果たした際はこれに田中太一が加わっていて、2007年、2008年は野崎史高が加わっての4人チームだった。

2015年、3年ぶりにTDNに参加した日本チーム(藤波貴久・小川友幸・小川毅士・柴田暁)は、前年の実績がないからトップでスタートしながら3位を得た。本来、TDNは、その年のAクラスの最下位とBクラスの優勝国が次の年には入れ替わることになっている。出場していない日本は過去の実績をもって、いきなりAクラスへの参加が認めれる、みたいな感じだ。そこは融通を利かせてくれるのだけど、スタート順は規則通りで、実績なしはラインもできていない一番最初を走らされる。この時得た3位は、だからたいへん大きな意義があった。

その翌年、チームに黒山健一が加わって、同時に1チーム3人の規則変更があって、日本チームは藤波貴久・小川友幸・黒山健一となった。そして2016年に2位を獲得した。しかしこの頃からライバル国の戦力アップが著しかった。日本は世代交代していないのに、まわりはどんどん若い人材が育っている。2017年に3位、2018年に4位と成績も落ちてきた。そんな中、2019年、藤波貴久が心中秘かに引退を決意して、最後のTDNとして挑むことになった。フランスとの壮絶な2位争いは最後の最後まで続いて、最終セクションで藤波が2位を決めるという劇的なフィナーレ。これが、ひとつの時代の締めくくりだった。

次の世代を育てるべく、これからはこれまでとは異なるアプローチでTDN参戦をおこなうとの誓いは、このときの2位獲得とともに共有された。

それから3年、世界はコロナ禍に翻弄された。2020年のTDNは開催されず、2021年、2022年には、日本は参加できなかった。そして2023年、久々に日本チームが参戦するというのが、今回のニュースだ。

日本代表選手として選ばれたのは、小川友幸・氏川政哉・小川毅士の3人だった。参加するのはBクラスであるインターナショナルクラス。これまで日本が出場し続けてきたAクラスへの参戦をやめて、Bクラスでの勝利を目指そうという取り組みになる。

いつも明らかになる選考の根拠が今年は明らかになっていないのだが、小川友幸と氏川政哉は全日本の第2戦が終了した時点でのランキングトップとして決定し、この時点でのランキング3位が混戦だったため、残る一人は世界選手権日本GPでの成績で決めることになったと伝え聞いている。土曜日は野崎史高が5位、日曜日は黒山健一が4位となったが、2日間をトータルすると小川毅士が最上位となる。

去年のBクラスの勝者はチェコだった。なのでチェコは今年はAクラスに出場する(はず)。Aクラスの最下位はノルウェーだから、今年のBクラス勝利の最右翼はノルウェーになる。これにドイツがからんできて、優勝争いとなるはずだ。

日本はこれら強豪チームとどう戦うか。ノルウェーにはトライアル2チャンピオンのソンドレ・ハガがいる。ドイツにはフランツ・カドレックがいる。どちらもT2のトップクラスを走るライダーで、カドレックはGPクラスへも参戦していた。日本GPでは小川毅士がハガを破る活躍を見せたが、これはめったにないハプニング的リザルトで、ふつうに考えると、この二人をあっさり破れる選手は日本にはいないと思われる。ただ3人の実力がそれなりにまとまっているのは大きな戦力となるはずだ(もちろんノルウェー、ドイツにだって、エース以外に強力なライダーはいるから、油断は禁物)。

それにつけても、おそらく日本はBクラスのトップスタートに近いスタート順になるのではないかというのが厳しい。ちなみに2021年のBクラスの最終スタートは9時18分で、トップスタートは8時半だった。2019年にAクラス最下位だったノルウェーは2021年には4番目のスタート順を与えられている。Aクラスから降格のチームがそれなりのスタート順を与えられるということは、やっぱりないみたいだ。

スタート順が早かろうと、きっちり走れば勝てるのかもしれないし、そう期待するしかないのだが、ここで「たら・れば」の話をすると、2023年のTDNに、トップグループと同じくらいのスタート順を得る方法はあった。2022年、世界選手権には武田呼人と小川毅士が参戦していた。2022年は日本のTDN参戦はないということで、彼らの参戦はなかったのだが、もし、3人1組のライバルを相手に、二人だけで参加したいたらどうなっていたか。取りこぼしを拾ってくれる3人目がいないから圧倒的不利はあるし、2022年の武田は結局ポイントをとれずに終わったし、毅士もポイントをとれないことのほうが多いという苦戦だった。しかしそれでも、ライバルには世界選手権に出てもいない選手でチームを組んでいる国が多いので、おそらく悪くても5位くらいには入ったのではないかという気がする。そうすれば、2023年の日本チームは最終スタートに近いスタート順を得られたのだけど、日本はそういう選択をしなかった。去年の二人は現地にいたのだから、費用負担も最小限で済んだはず。2023年に勝つためにできることを、2022年にやらなかったのは、本当に残念でならない。

さらにいえば、今年の代表選手の選考はこれでよかったのか、という不思議は残る。小川友幸自身、2019年が最後だと思っていたが、オファーを受けたので出場すると語っている。世代交代という点では、小川毅士でさえ、T2クラスでは大ベテランに属する。世界的若手を揃えるなら、氏川政哉を軸に、ヨーロッパで修業する廣畑伸哉、武田呼人の20歳前後の3人ではダメだったのか。ベテランは2019年を最後という合意を撤回するのなら、黒山健一がTY-Eを持っていけば、ヨーロッパのトライアルファンは大喜びだったのではないか、などなど、外野としてはいろいろなことを考える。

MFJは優勝を目指すといっている。これまでAクラスを戦っていて表彰台に近い戦いをしていたから、Bクラスなら当然優勝するだろうということかもしれないけど、BクラスにはBクラスのむずかしさがある。日本はいわば、Bクラスの初心者だ。初年度で目標が達成できればそれが一番だが、TDNはやっぱり、じっくり継続して参戦するのがまず第一義だという気がする。2023年が、その出発点になれば、それが最も意義深い。

参考資料・こちらもご覧ください
デ・ナシオン全記録
日本のデ・ナシオン出場記録

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