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最終戦はフランスに
日本の地震の影響などがあって、スケジュール変更が忙しい2011年のレースカレンダーだが、さらにここへきて予定変更。
最終戦ポーランド大会が自然災害で中止となって、そのかわりにフランスでもう一度世界選手権が開催される。日本大会の翌々週という日程だ。
ポーランド大会は、去年、トライアル・デ・ナシオン(TDN)が開催された会場。ところがポーランドは、今年5月に大雨に見舞われ、死者もでる被害が出た。TDNの開催された街には直接の被害はないようだが、全ポーランド的な災害発生で、大会開催は不可能となったというわけだ。
ポーランド大会は、今年の最終戦だった。もともと最終戦として組まれていた。
自然山通信のサイトには、去年の6月に発表された2011年のカレンダーが(まだ)残っているから、これを見ると感慨深い。そのページはこちら。
日本大会はドイツ、フランスに次ぐ第3戦として組まれていて、いつキャンセルになったのかわからないブラジル大会なども組み込まれている。
最終戦ポーランドが中止になると、地震の影響で8月にスケジュールが移動してきた日本大会が最終戦ということになる。日本大会の最終戦は2002年以来で、これはこれで楽しい大会が見られそうだったのだが、しかしそうなると、今年の世界選手権は全7戦9試合ということになる。ちょっと物足りない感じは否めない。
それでFIMと関係者は急遽調整。フランスのIsala2000という会場で、2日間制の世界選手権が開催されることになった。これで2011年の世界選手権は、8戦11試合で争われることになった。
ライダーは、日本での開催を楽しみにしている一方で、飛行機代をかけて(今年は8月の開催だから、例年よりチケットが高い)時差ボケと戦いながら、その結果、日本の強豪の前に無得点に終わるという徒労を恐れている。今年の世界選手権セニアクラスは、ポイントが与えられる15名以上の参加があることが珍しく、それに比べると日本大会はリスクが大きい。
ヨーロッパでは参加者が多いジュニアクラスやユースクラスは、別の理由もある。この2クラスは有効得点といって、得点が少なかった2大会を成績から除いて集計するシステムとなっている。今年は最終的に11戦での戦いだから、カウントされるのは9戦。1戦でも落とせない、欠席できないというシステムではないわけだ。しかも最終戦となれば、タイトルを含め、ランキングの行方もあらかた決まってしまっている。日本大会をキャンセルしても、大勢に影響がないということになる。
しかしこれでは、どうもおもしろくない。最終戦がフランス大会になって、日本大会の時にはまだ選手権の行方が混とんとしている状況になる可能性が大きくなった。日本大会は最終戦でなくなって、選手権らしい戦いとなるにちがいない。