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藤波、3位表彰台

12XトライアルR2水も滴るいい藤波

3年ぶりとなるインドア世界選手権での表彰台。藤波貴久!

 2月21日、Xトライアル第2戦は、スイスのジュネーブで開催された。ジュネーブでのXトライアルは昨年に続いて2度目。ジュネーブはFIM(国際モーターサイクリズム連盟)のオフィスからごくごく近い。FIMとしては、ずいぶん気合いの入ったトライアル大会ともなっている。
 勝利はいつものとおりトニー・ボウ。しかし今回は、減点数が一桁もちがうような勝ちっぷりとはいかなかった。それでも2位カベスタニーにトリプルスコア。ボウの圧勝ぶりは変わらない。
 2位はカベスタニーだったが、3位には藤波貴久が入った。藤波がインドア世界選手権で表彰台に上がるのは久々のことだ。

12XトライアルR2セミファイナルの6人

右から、ボウ、ラガ、カベスタニー、藤波、ファハルド、グビアンのセミファイナル進出の6人

 今回はFIMのお膝元(正しくは、FIMはジュネーブではなく別の町にあるらしいのだけど、その距離はほんの10kmでしかない)での開催ということもあって、クォリファイに参加したのは規定マックスの10名。ノミネートライダーの8名(ボウ、カベスタニー、ラガ、ファハルド、藤波、グビアン、ブラウン、ゴメス)に加えて、おととしのジュニアチャンピオンで昨年Xトライアルに初参戦したジャック・チャロナーとフランス人のベノ・ダニコールのふたりが加わってスタートとなった。
 クォリファイで、しかし10人の参加者は6名に絞られてセミファイナルとなる。ワイルドカードのライダーはここであっさりふるい落とされて、セミファイナルに進出した顔ぶれは、いつものとおりとなっていた。ノミネートライダーのうち、ブラウンとゴメスをのぞいた6名だ。このうち4名がスペイン人、残り二人が日本人とフランス人だ。
 今回クォリファイでは、ラガがボウを破った。ラガがオールクリーン、ボウは最後のセクションで1点をついた。今回は第1セクションがむずかしくて、多くはここでいきなり5点を取った。第1をクリーンしたのは、ラガとボウ、そして藤波だけだった。ところが藤波は、第4セクションで転落、マシンを傷めてスペアマシンに乗り換えている。ここで若干のタイムロスがあって、5分で5セクションの持ち時間にほんのわずか遅れてタイムペナルティをくらっている。
 この結果、トップはラガ、2位ポウ、3位が5点のファハルド、4位と5位は同点でカベスタニーと藤波。この場合、同点決勝が行われて、順位が決められる。クォリファイの順位が、最終結果に影響を与えるルールだからだ。ここではカベスタニーがクリーンして藤波が5点。藤波は5位でセミファイナルに進出することになった。
 去年までの藤波は、クォリファイでは好調だったが、その後に不運があって成績を落としていくことが多かった。今年は、クォリファイではイマイチの成績が多いが、これも作戦だろうか。

12XトライアルR2ダブルレーン

藤波がグビアンに負けたのはこのダブルレーン。レゴブロックみたいにでこぼこしていて、走りにくい

 セミファイナルは、まずスピードレースが行われる。クォリファイの結果から、藤波対グビアン、カベスタニー対ファハルド、ラガ対ボウの対決だ。藤波とグビアンなら格からして藤波の楽勝だが、わずかにラインを乱して走りにくい路面に飛び込んでしまった藤波は、グビアンに敗退。1点減点を背負うことになった。このダブルレーン(スピードレース)で減点をしたのは、藤波とファハルド、そしてラガだった。

12XトライアルR2ボウも木から落ちる

セミファイナル第3セクションで5点になったボウ。助走で滑ってしまったのだった。

 第1セクションはボウだけが1点で通過。他は5点。第2はファハルドだけが1点。他はクリーン。第3は見事に全員が5点。ここまでのトップはボウで6点。2番手は10点でカベスタニーとグビアン。4番手が11点でラガと藤波。ファハルドが12点で4位だ。最近のインドアでは、クリーンか5点のセクションが多く、なかなか勝負が決まらない。なので最初のダブルレーンでの勝ち負けが、大きく結果に影響を及ぼしてくる。

12XトライアルR2カベスタニー

ランキング2位に浮上のカベスタニー。しかしすでにボウとは13点のポイント差が開いている。
1201X_1_r.jpg

リザルト。クリックすると、PDFファイルが開きます

 最終セクション、3位でファイナル進出の望みがあったグビアンが1回の足つき。ほかはみなクリーンだった。これでボウ、カベスタニー、ラガ、藤波のファイナル進出が決まった。
 ベータに乗り換えたファハルドは、期待されながら2戦連続でセミファイナル敗退となってしまった。ほんの少しの不運が、Xトライアルでは大きな結果になってしまう。
 4名になったファイナル。顔ぶれは開幕戦と同じだ。ファイナルの一発目はダブルレーン。今度は総当たり戦で、4名が3回ずつ走る。藤波はボウだけに負けて減点1。ラガは藤波とボウに負けて減点2。カベスタニーは全敗で減点3。ボウは負けなしで減点ゼロ。
 ファイナル最後のセクショントライは3セクション。最初のセクション(セミファイナルから連番なので第5セクションと呼称される)はボウだけがクリーンした。次の第6はラガが5点、藤波がちょっとバランスを崩して1点をついた。そして最後のセクションとなる。
 最終結果は、セミファイナルとファイナルの減点をトータルする。ここまでボウは6点でトップ。2位は18点でカベスタニーと藤波が同点。4位に23点でラガ。ラガの表彰台はほぼ絶望的だが、カベスタニーと藤波が5点になれば可能性も出てくる。逆にカベスタニーと藤波は5点にならなければ表彰台獲得だ。
 慎重に走った藤波は、1分半の持ち時間をわずかにオーバーしてクリーンしながら減点1。いっぽうカベスタニーはインしていきなり足をついた。同点の二人が仲良く減点し、同点のまま試合は終わった。ラガはここをクリーンしたが、逆転はならずだ。

12XトライアルR2へんな5ショット

藤波が3位の表彰台。手前のお兄さんとおっさんは、誰あろう、モトGPチャンピオン(候補)のダニ・ペドロサとFIM会長ヴィト・イポリトさん

 同点の場合は、クォリファイの結果の上位のものが上位となるルール。これによって、カベスタニー2位、藤波3位が決まった。あと1点どこかで節約しておけば、藤波の2位表彰台も充分可能だったが、なにせ藤波がインドア世界選手権で表彰台に上がるのは2009年のイタリア大会以来。3年ぶりの表彰台ということで、藤波とすれば、大きな収穫となったようだ。

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