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日本人二人が表彰台!

藤波優勝、黒山3位。
久々に、日本人がふたり表彰台に登った。
世界選手権第7戦イタリア大会
2日目は藤波優勝!黒山3位!
7月3-4日、世界選手権第7戦2日目は、1日目と一転、藤波の5点が目立つ1ラップめで試合が始まった。前日には2ラップを通じて5点が一つもなかった藤波だが、どうしたことか、たびたび岩場から落ちるシーンが見受けられる。見ていても勝利に不安を感じさせる走りっぷりだったが、本人も、これには「やばい」と感じていたらしい。しかしここからが、今までの藤波ではなかった。5点に動揺することなく、自分の走りを心がけるべく、試合を進めた。
序盤に好調だったのは黒山健一だ。黒山は、1ラップめの13セクションまでトップを維持していた。黒山のトップは、13セクションで喫した5点でストップしたが、しかし勝機はまだ逸した分けではない。ただし、こういった戦況を黒山陣営が知ったのは試合も後半のことだった。

1日目に2位だった藤波、
しかし2日目は見事優勝!

野崎史高は1日目15位
2日目は11位
藤波は19ポイントリード。
世界チャンピオン獲得は目前!
1ラップ目を終えると、3つの5点をとった藤波がトータルではトップに立っていた。黒山には5点が一つ、ランプキンもふたつの5点で1ラップめを終えていた。黒山にもまだチャンスはあるし、藤波も、2ラップめにいつもどおりの戦いをすれば勝てる。しかし2ラップ目、イージーセクションの第1セクションで藤波が5点。勝利が暗雲がたち込めた瞬間だった。
しかし、藤波の心の強さは、ここからさらに発揮された。1セクションの5点もなんのその、要所要所をぴたりと押さえ、着々と点を詰めてゆく。そして2ラップめの第8セクションでは、今度はランプキンが5点となった。イージーセクションだったから、この5点はランプキンに取って致命的な痛手となった。この後、ランプキンは減点を積み上げてしまい、藤波の独走を許すことになった。今シーズン7勝目は、終わってみれば7点差の大差となった。ランプキンが崩れるというより、ランプキンをそこまで追いつめる、藤波の勝利である。 ポイントランキングも、2位のランプキンに19点差。いよいよチャンピオンが目前に見えてきた。

2日目3位。黒山健一
今大会が始まるまで、藤波を追いかける直接のライバルに浮上していたラガは、この日は5位に転落。前日にコナーが脱臼をした第2セクションで水没したとかで、あっけらかんと敗因を語っていた。コナーは負傷したものの、トップライダーにとってはそんなに難セクションではなかった。このムラっ気がある限り、タイトル争いに加わるのはむずかしそうだ。
さて黒山は、最後までいい戦いを続けたが、1ラップめに5点となった13セクションで2点となるや、ランプキンと同点となってしまった。黒山はここで初めてランプキンとの戦況を知るのだが、ランプキンは死にものぐるいでクリーンをキープ。黒山との同点で試合を終えた。クリーン数では、ランプキンが勝っていたので、2位ランプキン、そして3位黒山。何とも悔しい結果だったが、しかし久々の表彰台だ。
野崎史高は、1ラップめはまずまずだったものの、2ラップめに減点を増やし、それ以上順位を上げることができずに11位。しかし、負傷などでまともに走れなかったシーズン序盤の2大会4戦をのぞくと、その後は確実にポイントを獲得して、まぁまぁの結果といえる。

渋谷勲が参戦。
2日間とも14位になった
去年に引き続いてヨーロッパにやってきた渋谷勲は、前日に続き、ヨーロッパの走り方がわからないままに試合を終えてしまい、ひどくくやしい様子。渋谷のヨーロッパは、この後イタリアで修行をした後、世界選手権スペイン大会まで続く。スペイン大会に向けて、このままでは終われないと雪辱を誓っていた。
世界選手権第7戦イタリア大会/1日目結果
1 ドギー・ランプキン 11点
2 藤波 貴久 12点
3 アダム・ラガ 25点(クリーン21)
4 マーク・フレイシャ 25点(クリーン20)
5 アルベルト・カベスタニー 36点
6 黒山 健一 37点
7 ジェロニ・ファハルド 46点
8 アントニオ・ボウ 49点
9 グラハム・ジャービス 65点
10 ジョルディ・パスケット 74点
11 ジョセップ・マンサノ 77点
12 タデウス・ブラズシアク 80点
13 ミケーレ・オリツィオ 82点
14 渋谷勲 90点
15 野崎 史高 94 点
世界選手権第7戦イタリア大会/2日目結果
1 藤波 貴久 28点
2 ドギー・ランプキン 35点
3 黒山 健一 35点
4 マーク・フレイシャ 38点
5 アダム・ラガ 48点
6 アルベルト・カベスタニー 51点
7 アントニオ・ボウ 54点
8 ジェロニ・ファハルド 57点
9 グラハム・ジャービス 62点
10 ジョセップ・マンサノ 66点
11 野崎 史高 85点
12 ジョルディ・パスケット 93点
13 ミケーレ・オリツィオ 100点
14 渋谷勲 103点(クリーン6)
15 タデウス・ブラズシアク 103点(クリーン4)
○世界選手権シリーズポイント
1-藤波貴久 230/3-ランプキン 211/3-ラガ 205/4-カベスタニー 162/5-フレイシャ 149/6-ファハルド 128/7-ジャービス 112/8-黒山健一107/9-ボウ 103/10-パスケット 57/11-ブラズシアク 48/12-マンサノ 44/13-野崎史高39