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    2019.06.23

    2019沖縄第6戦

世界のニュース

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SSDT 3日目

 SSDTも3日目になった。
 3日間を終えて減点が一桁なのは3人。パスケット、コナー、ジャービス、ビルバオ。今日はパスケットがオールクリーンした。ジャービスは6点をとってしまったので一歩後退だが、しかしまだまだぜんぜん戦況はわからずだ。
 日本人は森、杉谷、宮川、神部、小林(由利子)、猪倉、野牧の7人は順調に(苦しみながら)走っている模様。宮川、神部は満身創痍状態らしいが、順位は上向き。走り方を少しずつ会得してきた感じがする。


 では、成績を上から順番に見てみよう。
 スペイン人のパスケットはこの日オールクリーンで3日間トータルで減点4。これまでパスケットはSSDT勝利のチャンスはなかったが(SSDTに勝利するには、技術だけではないいろんなものが必要だ。これまでのパスケットは、まだ若かった)、そろそろ勝てる試合運びができるようになったというところ。去年、スペインの先輩、ジュアン・ポンスが優勝しているから、さて、2年続けてスペイン選手の勝利となるか。まだ半分が終わったところだから、先は長い。
 2位はサム・コナー。1点がふたつの減点2で、トータル減点6。毎日減点2ペースを守っている。これも、勝利のパターンかもしれない。サムも、こういう精神修業のようなトライアル大会で優勝争いを経験すれば、今後、さらなる成長につながるにちがいない(彼らにとっては精神修業、杉谷なんかには拷問となる)。
 3位はグラハム・ジャービス。この日だけで減点6を取ってしまってトータル減点7。勝利するには、大量減点は禁物だ。でもジャービスの場合、ここまでが好成績だったのと、6点が大量減点といえるのかどうか、まだまだ勝利の行方はわからない。今走っている中では、ジャービスはもっともSSDTの勝利経験が豊富だ。ちなみにこの日の減点は2点がひとつと1点が4つ。みんな、ちょっとした足つきで勝敗を争っている。
 4位はアモス・ビルバオ。世界選手権ではモンテッサチームのサポート(多くの場合ドギーについているが、藤波につくこともときどきある)に従事しているが、かつては世界選手権のトップランカーだったし、今でももちろん技術は確かだ。2年前だったかな? 優勝経験もある。アモスの今日は減点2、トータルの減点は8点。ここまでが、10点以下で回っている優勝候補だ。
 1日目にオールクリーンしてきたドイツ風な前のイギリス人は、この日減点3でトータル11点。まだまだこのへんもあなどれない。まぐれだったら、1日くらいは調子がよくても、6日間を平均して好成績では回れないものだけど、この人はまぐれでオールクリーンをしたわけではないようだ。
 6位にはスティーブ・コリーがつけている。この日は減点8の大量?減点。トータルでは11点。きのうまでの3点がもったいない。現役当時の序列でいけば、今回の参加者の中ではコリー、ジャービス、ビルバオ、ポンスあたりがトップライダーということになる。コリーは世界選手権を引退したばかり、ビルバオとポンスは引退してしばらくあって、再び走るのがおもしろくなっていそうな時期。そういう気持ちの問題も、トップライダーの中にはありそうな気がする。
 7位はジェームス・ダビル。トータルでは12点だが、この日の減点は2点。この調子で上位を目指せるか、この日がたまたま調子がよかったのか、さてどっちだろう。ジュニアカップでもめきめき調子を上げているが、杉谷がスコットランドでちょっと見た限りでも、シャウン・モリスあたりとはものがちがううまさを見せているということだ。SSDTの中からSSDTを走っているライダーを観察するのは、たぶんに客観的になれない部分があるが、SSDTを走っているもの同士を比較しているなら、それは信じてもいいかもしれない。ジェームス・ダビル。覚えておくと「あいつはぽっと出の頃から注目していたんだ」といばれるかもしれない。もてぎにも、もしかしたら来るんじゃないかな。
 本日6点でトータル12点で8位はベン・ヘミングウェイ。世界選手権ではとても苦戦をするのだが、だからといってライダーとしてダメというわけではないのはSSDTの成績が証明する。彼にとってははじめてのモンテッサ、はじめての4ストロークのはずだが、結果を見る限り、問題はなさそうだ。
 9位はジョアン・ポンス。こちらもはじめての4ストロークでエントリーしているはず。その走りっぷりがどうなのか知りたいところだが、杉谷は走るのに精いっぱいで、それどころではないようだ。あしたあたりは、イベントの流れが少し楽になるはずなので、より詳細な情報を期待したいところだけど、情報提供より、まずはしっかり完走してくださいね。
 ジュニアカップでチャンピオン争いの一角にいたミカ・ベステリーネンはこの日16点でトータル40点。このへんになると、どうも勝利のチャンスはない。ミカは世界選手権が始まった頃の無敵の帝王、ユリオ・ベステリーネンの息子で、血統はドギー・ランプキンに負けず劣らずなのだが、甘えん坊息子の風体が抜けず、結果もなんだかそんな感じに落ち着いてしまっている。
 そのミカに負けているのが、本来もっといいところにいるはずのジェームス・ランプキン。今年ベン・ヘミングウェイにドギーのサポート業を代わってもらって、マシンをベータにスイッチ。ライダー業に専念するのかと思ったら、どうも新婚生活に専念しているらしい。
 31位には、ハリー・ランプキンがいる。ドギーの弟。トライアルは兄ほど熱心ではなかったらしいが、それでもこのあたりにいる。日本人ライダーががんばって30位〜40位を得るのがふつうだから(最上位は服部聖輝の19位)、血統は確かといっても、やはりこのポジションはすごい。
 SSDTの参加者はたくさんいるから、順位はあんまり正確に覚えられない。杉谷は、きのう何位だったかというより、リザルトの何枚目に自分がいるのかを気にしていた。1枚目は、42位までが記載されている。杉谷はおろか、森進太郎もここには入れてもらえない。
 2枚目、48位にはライア・サンツ。この日26点でトータル74点。毎日正確に25点ペースということになる。レディースクラスではもちろんトップ、ニューカマーでも4位につけている。世界選手権での活躍とSSDTは別物だけど、ライアはどっちでもすごかった。あらためて、ただ者ではない。
 3枚目のトップに、森進太郎の名前があった。3枚目は、杉谷ものったことがあるから、もうちょっとがんばって、ぜひ2枚目に名前を残してほしい。順位は85位。この日の減点は46点、トータルでは134点。
 3枚目の真ん中あたりに、イリス・クラマー。この日49点、156点で102位。杉谷が若かった頃は、イリスといい勝負をしていた。その杉谷の目標が100位以内だったから、イリスは杉谷の分までがんばっていることになります。100位以内、なんとかなりそうな女性ライダー。イーハトーブでいっしょに走った方も多いと思いますが、応援してあげてね。
 4枚目真ん中あたり、143位に杉谷真。神部さんや宮川さんをはるかにぶっちぎっての成績ですが、SSDTはなにより経験が重要ですから、技術的に杉谷が神部さんたちより高いことはないと思います。でも杉谷は、西山さんに次いでSSDTの参加回数の多いライダーとなった。その経験が、この結果となっている。毎年なにをおいても出場するその熱意は、おおいにほめてあげたいと思います。この日の減点は50点、トータルで202点。ペースはよくなっているから、これからが期待できます。杉谷からの連絡によると「3日目まで、天気が良いし気温も少々暖かめで、去年と比べるとけっこう楽かもしれない。でもコースもセクションも相変わらずいつもと同じ。去年より楽とはいっても、やっぱしかなりやばいセクションとコースばっかりで拷問状態は変わらず」とのこと。最悪ではないが、コンディションがよくてもSSDTが厳しいのは変わんないから、これ以上楽になることはないと思われる。
 3日目の杉谷は、ちょっとだけ調子が良かったそうだ。過去まともに登れたためしがなかった、トロッターバーンの岩盤の沢を、全部クリーンで抜けられたと大喜び。しかしSSDTを知らないひとには、なんのことやらわからないでしょうね。ニシマキにもわからない。ここを走ったことがある一部の人たちは、おおあそこをクリーンしたのかぁと、これを見ながら感傷にひたることでしょう。この日の杉谷は、1時間以上時間を余らせてゴールしたとのこと。
 5枚目には知っているひとはだれもいない。日本勢は、6枚目から再び登場します。
 6枚目の上のほう、221位にいるのが宮川さん。この日97点でトータル309点。1日100点ペースです。タイムオーバーはないから、かなりしっかりがんばっていると思われる。セクション飛ばしの50点もないし(申告5点は認められているけど、知らずに通り過ぎてしまったら50点がつく)健闘しています。ただ宮川さん、左手をグローブのように腫れ上がらせていて、フロントも引けない状態とのこと。さらに火曜日にはムーアに突っ込んで胸を強打。多少痛みが薄れるということで、胸に包帯を巻いて鎮痛剤を飲みながら根性で走っている。何ヶ所か骨折がありそうな気配で心配されるが、根性のある方なんですね。この日も、ムーアに何度かズッポーンをやったそうだ。
 ムーアにズッポーンはSSDT出場者の間では鬼門というか笑い話というか、ムーアの話だけで何時間も話が持つような奥が深いものらしい。スコットランドの大地は、そのほとんどが湿地帯で、そこにときどき水が流れている。でも浮き草とかあって、それが見えない。知らずに突っ込むと泥沼で出てこれない。ていねいにラインを選んでかたいところを探せばなんとかなるところもあるらしいけど、そんなことをしていると時間がなくなる。その都度マジックジャンプで飛び越していると体力がなくなる。必要なときに必要なだけ下見とテクニックを使う。必要でないところはそのまま突っ込む。でも素人がまねをすると、必要なところにそのまま突っ込んで、泥人形になったあげく、マシンを引っ張り出すのに往生する。成田匠も、ここに突っ込んだら一人では不可能、といっていたから、そうとうなものなんでしょう。SSDTに出場したいとは思わないけど、このムーアは、一回経験してみたい。
 宮川さんのすぐ後ろ、226位に神部さんがつけている。神部さんは、それでも調子を上げてきているようだが、おそらく宮川さんを逆転してやれとか、そういうハングリー精神は消えうせて、今は目の前のつるつる岩と延々と広がる湿地帯をどう攻略するかだけを考えているにちがいない。この日92点、トータル314点。神部さんも、タイムオーバーや50点減点はない。杉谷情報によると、神部さんは初日に負ってしまった手首の故障はなんとか回復方向のようだけど、今日はリヤブレーキペダルが朝のうちになくなってしまい、さらにはエンジン焼き付き。低速がスカスカ状態になってるとのこと。しかし明日もこのまま走るらしい。整備時間は限られているから、エンジンの修復作業をするとなるとタイムオーバー減点が加わるし、第一整備時間がないから、走る時間がなくなっていく。まず、修理をする気になれるかというのが大きな問題。「病院にいって苦しみながら大手術をするんだったら、このまま静かに余生を送って病気と仲よく暮らして楽に死にたい」という選択をするひとが最近は少なくないらしいけど、きっと神部さんもこんな心境なのでありましょう。でも、もしかしたら天寿を全うするかもしれないし。
  6枚目後半、240位に小林由利子さん。この日の減点121点、トータル370点。5点ばかりなら申告5点で先へ行ってしまえば体力も時間も温存できるのだが、由利子さんにはそういう選択肢はない(こういう選択肢を賢いと思う過去則と思うかは人それぞれだけど、現在のSSDTではそういうふうに走ることも許されている)。全部に挑戦して、真っ向勝負。だから、参加ライダーのことを注目して観戦している現地の人には、ナンバーワン日本女性は由利子さん。完走できなくても、彼女はそのがんばりが称えられる。この日、タイムオーバーなのか別のペナルティなのか、2点のペナルティがついているけど、大きな問題ではないでしょう。
 由利子さんの直後、243位には猪倉さん。この日の減点138点、トータル428点。でもタイムオーバーはない。今年は完走できるかもしれませんね。木曜日をすぎれば、だいぶ楽になるはずだから。それでも、まだまだ油断はできません。
 野牧さんは249位。みんな、順位がつまっていますが、このあたりにはもう参加者がほとんどいなくて、みんなして順位が並んでしまう可能性もあります。野牧さんのこの日はタイムオーバー15点を含んで140点、トータルでは443点となってます。野牧さんの後ろにはあと3人いて、それでリザルトはおしまいです。3人のうちふたりは、すでに失格が決まっていて、賞典外で走っている人たち。つまり野牧さんは、現在のところ、ブービー賞ということになります。

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