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SY250F
世界選手権フランス大会の会場からほど近く、スコルパ本社前のお庭にて、4ストロークスコルパがついにベールを脱いだ。
モンテッサ、シェルコとは見るからに性格を異にしていそうなニューマシン。その乗り味は、しかしいまだベールに包まれている。
午後7時半から始まった発表セレモニーは、参加者がお食事などをしながら談笑する中、4トリックスやスコルパ製バイクトライアル(!)の発表などが次々におこなわれ、最後にSY250Fのカバーがはずされたのは、もうすぐ日が変わろうという頃だった。
アルミとスチールによるツインチューブフレームには、DOHCエンジンがコンパクトにおさまっている。チタン製5バルブのYZエンジンは、TYZエンジンよりも軽量だそうだ。
排気音はとっても静かだった。シートの下にアルミ製サイレンサーがおさまっている。マシンは2台あって、1台は展示用。もう1台に野崎のマインダーをやったことがあるベンジャミンが乗ってパーティ会場をくるくると一回り。もちろん、性能を評価するようなことはしていないが、排気音の静けさが衆目の一致する驚きだった。
カムシャフトなどの性能パーツとトランスミッションなどがトライアル用に作り替えられているというが、詳細諸元はまだいっさい発表されていない。
会場にはアルプスヴァンの秋山さん、ヤマハの木村治男さん、一刻も早くこのマシンを見たくて日本から飛んできた成田匠、野崎史高、渋谷勲、日下達也など日本のみなさんの顔があった他、ヤマハマシンを古くから愛用するナイジェル・バーケット(イギリスのスコルパインポーター)が、とてもなんとなくうるうるしながらこのニューマシンを見つめていたのが印象的だった。