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敵なしボウ、まっしぐら

07ポーランドのボウ

8戦中7勝のトニー・ボウ

 ポーランド大会は、昨年と同じ会場で開催された。クラコゥの30km南のミスレニスが舞台だ。昨年は、藤波がイタリア大会に続いて2連勝を飾ったのがポーランドだった。今回は、1ラップ目の競り合いがし烈だった。1位から5位までが7点におさまっていた。しかしそこから、2ラップ目に躍進したのが、やっぱりトニー・ボウだった。
 ボウはこれで8戦中7勝。ランプキンの黄金時代を彷彿とさせる勝ちっぷりで、早くもランキング2位のラガに20点差をつけて、そろそろ残り試合を計算しながら確実に試合を進めていく段階に入った。


 セクションは、ほぼ去年と同じ設定で、沢を中心とした滑りやすい岩盤などが舞台となった。ラインがたくさんあって、しかも苔むした岩も多い。ライダーはセクション攻略に一様に苦戦していた。トップライダーの走りはたいへんなハイレベルだったが、それでもいくつかのミスは避けられない。セクション難度はそれほど高くはなかったのだが、それでもボウは第9と第10で5点をとった。カベスタニーは9をクリーンし、ラガと藤波は第10をアウトした。1ラップ目は、トップライダーたちの互角の戦いが展開されたのだ。
 こういったミスは、2ラップ目もたいして減らなかった。ライバルと戦いながら、それぞれ思わぬ不本意なミスをしでかして、あいかわらずの接近戦だ。ただひとり、ボウだけがちがった。ボウは1ラップ目にミスしたポイントをことごとく克服して、2ラップ目にベストスコアをマークした。たったの5点だった。ボウに次ぐ好ラップをマークしたのはラガだったが、そのラガとて11点の減点をとっていたのだ。
 ラガはタイムオーバーの1点を加えて29点。この29点と同点で2ラップ目を終えてきたのが藤波だった。しかし藤波には、タイムオーバーの2点減点があった。トータル減点31点。ラガに破れたばかりか、カベスタニーにも表彰台をとられて4位に転落してしまった。カベスタニーは、これが今シーズン初表彰台だ。
 5位はランプキン。藤波、ランプキンともに、日本で負った指の脱臼の影響はほとんどないが、ランプキンには2ラップの粘りが見られなくなってしまったように思える。1ラップ目の2位から5位に転落。ちょっと苦しいかつての王者である。
 6位にはマルク・フレイシャが入った。日本GPでは黒山、野崎の活躍の前にスコルパのエースの立場危うしだったが、この2戦は調子を上げている。イタリア大会では後半マシンの不調を抱えながらの6位入賞だったから、フレイシャとスコルパSY250Fの将来は、まだまだ広がりがありそうだ。一時は5強に続くのはイギリスのジェイムス・ダビルとなっていたが、ダビルは7位、8位で安定してきている。ランキングでは、5位から8位まで浮き沈みの激しいジェロニ・ファハルドが6位をキープしている。
 今回、ポーランド大会ということもあって、タデウス・ブラズシアクが参戦した。ブラズシアクの参戦は、開幕戦スペイン大会以来だ。ブラズシアクの欠場には、チームとの確執などが伝えられるが、エンデューロなどにも進出して活躍中でもある。今回はファハルドに次いで、9位に入賞して存在をアピールした。

07ポーランドのラガ
07ポーランドカベスタニー
07ポーランドの藤波
2位をキープするもなかなか勝てないラガ
3位カベスタニー
4位藤波


世界選手権
Pos. Rider Nation Machine Lap1 Lap2 Time Total Clean
1 トニー・ボウ SPA Montesa 12 5 1 18 23
2 アダム・ラガ SPA GasGas 17 11 1 29 18
3 アルベルト・カベスタニー SPA Sherco 15 15 0 30 19
4 藤波貴久 JPN Montesa 15 14 2 31 19
5 ドギー・ランプキン GBR Montesa 14 22 0 36 18
6 マルク・フレイシャ SPA Scorpa 28 23 0 51 15
7 ジェイムス・ダビル GBR Montesa 28 24 0 52 12
8 ジェロニファハルド SPA Beta 36 17 0 53 15
9 タデウス・ブラズシアク POL Beta 30 24 0 54 11
10 ダニエル・オリベラス SPA Sherco4T 32 33 4 69 8
11 ジェローム・ベシュン FRA Beta 48 40 0 88 5
12 ダニエル・ジベール SPA Montesa 48 40 0 88 5
13 クリストフ・ブルオン FRA Sherco4T 48 46 0 94 5
14 ダニエレ・マウリノ ITA Beta 54 46 0 100 4
15 小川毅士 JPN Montesa 62 42 0 104 2
16 フランチェスコ・イオリタ ITA Sherco 51 55 0 106 2
17 マルティン・クロウスティック CZE Beta 54 56 0 110 6
18 アンダース・ニルソン SWE Montesa 56 58 0 114 4
19 ヘンリ・ヒマネン FIN Sherco 62 57 0 119 1
R ファビオ・レンツィ ITA Montesa

ワールドカップ・ジュニア
Pos. Rider Nation Machine Total Clean
1 マテオ・グラッタローラ ITA Sherco 18 22
2 マイケル・ブラウン GBR Beta 19 23
3 アレックス・ウイグ GBR GasGas 23 21
4 ニコラス・ゴンタール FRA GasGas 23 18
5 サム・ハスラム GBR Scorpa 36 18
6 リー・サンプソン GBR Sherco 36 15
7 ギュラーム・ラニエル FRA GasGas 40 13
8 アンドレア・バカラッティ ITA Montesa 48 12
9 フレデリック・ヨハンソン SWE GasGas 52 11
10 ライア・サンツ SPA Montesa 57 12
11 エミル・ジレンハマル SWE GasGas 66 8
12 リチャード・エルウッド GBR Sherco 83 5
13 マンドン・モイ NOR Beta 91 2
14 ボイド・ウィルコックス AUS Beta 106 0
15 ミッチェル・ウィルコックス AUS Beta 113 1

ユース125選手権結果

Pos. Rider Nation Machine Total Clean
1 アルフレッド・ゴメス SPA GasGas 8 25
2 アレキサンドレ・フェラー FRA Beta 11 22
3 アレクシ・セルバンテス FRA Sherco 11 20
4 アントニオ・アルフォンソ SPA GasGas 12 21
5 ロス・ダンビー GBR GasGas 14 21
6 パトリック・スメイジ USA Sherco 17 23
7 ローレン・モレル FRA Beta 21 22
8 ダビド・ミラン SPA Sherco 25 16
9 ポウ・ボテーラ SPA Sherco 32 17
10 ベノ・ダニコート FRA Beta 41 13
11 マリヤン・グリーベル GER Future 41 13
12 ティブール・マルテル FRA GasGas 48 12
13 マルカス・エクハルド GER Beta 54 11
14 フレデリック・ラルセン NOR Sherco 60 11
15 ジェイク・ワイテーカー NZE GasGas 60 9

世界選手権ランキング

Pos. Rider Points
1 トニー・ボウ 137
2 アダム・ラガ 120
3 藤波貴久 103
4 ドギー・ランプキン 88
5 アルベルト・カベスタニー 79
6 ジェロニ・ファハルド 65
7 ジェイムス・ダビル 62
8 マルク・フレイシャ 60
9 ダニエル・オリベラス 35
10 クリストフ・ブルオン 26
11 ジェローム・ベシュン 22
12 黒山健一 17
13 ダニエレ・マウリノ 17
14 小川友幸 15
15 シャウン・モリス 13
16 ジョルディ・パスケット 12
17 小川毅士 12
18 野崎史高 10
19 渋谷勲 8
20 タデウス・ブラズシアク 4
21 ダニエル・ジベール 4
22 ミケーレ・オリッツィオ 3
23 チャビー・レオン 2
24 フランチェスコ・イオリタ 1

Pix:Mario Candellone

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