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藤波リスボン3位
2月25日、ヨーロッパ大陸の西の果、ポルトガルの首都リスボンで開催されたインドア世界選手権第9戦は、アルベルト・カベスタニーがインドア・マスター、アダム・ラガを逆転でおさえて今シーズン2勝目をあげた。ラガは2位。
ファイナルに進出した3人目は、このところ3戦連続6位で苦戦が続いていた藤波貴久だった。前戦メルノカ大会で「不振の理由がわかったような気がする」と語っていた藤波だが、そのとおり不振原因を克服して、結果を残すことができたようだ。
ファイナルラップの第2セクションまでは、3人ともオールクリーン。第3セクションで藤波は5点となるが、カベスタニーも5点。ラガのみがタイムオーバーの1点で抜けるも、まだ試合は決まっていなかった。
第6、第8でラガがミスをすると、カベスタニーに希望が見えてきた。ダブルレーンではラガにも藤波にも後塵を拝したカベスタニーだったが、2点差にしてラガを破ることができた。
藤波はラガと同点で最終第9セクションにのぞんだが、ここで4点+タイムオーバーの1点で5点を追加し、ラガに5点差の3位となった。
つい1週間前になすすべなく最下位に甘んじた藤波だが今回は大変身。結果は3位だったが、優勝争いもけっして夢ではない戦いぶりを見せたわけだから、多いに期待がもてる。
「セクションすべてで、ハイレベルの走りができたのがとてもうれしい。滝セクションで失敗してして2位をのがしたのは痛かったが、とにかく悪い流れにストップをかけられたのだから、いい結果であったのはちがいない」と藤波は語っている。
残り3戦。ランキングトップのラガとカベスタニーの間には15点のポイント差がある。カベスタニーが全勝し、ラガが毎戦4位なら同点となる計算だが、ラガが表彰台をはずしたことはまだないから、戦況は圧倒的にラガに有利。しかしカベスタニーは「今回の勝利はタイトルへの望みをつなぐのに重要だった」と語り、まだまだタイトル争いが続いていることを強調した。
今回はライア・サンツがエキシビジョンで5000人の観衆の前で華麗なテクニックを披露した。そのうちワイルドカードライダーとしてインドア選手権に出場してくる日も、そう遠くない日ではないかもしれない。
順位 | ライダー | マシン | クォリファイ | ファイナル | ランキング (ポイント) |
---|---|---|---|---|---|
1 | シェルコ | 13 | 13 | 2(65) | |
2 | アダム・ラガ | ガスガス | 12 | 15 | 1(80) |
3 | 藤波貴久 | ホンダ | 14 | 20 | 6(38) |
4 | トニー・ボウ | ベータ | 18 | — | 3(55) |
5 | ドギー・ランプキン | 21 | — | 5(39) | |
6 | ジェロニ・ファハルド | ガスガス | 27 | — | 4(47) |
7 | シャウン・モリス | ガスガス | 38 | — | 7(6) |