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世界選手権第2戦直前情報
開幕戦から1週間、世界選手権は第1戦のお隣の国、ポルトガルへやってきた。
開幕戦のスペイン大会はスペインの西の果、大西洋岸だったので、ポルトガルまではほんのひとっ走りだ。ライダーの多くはスペイン大会の会場に居残って練習をし、水曜、木曜日に第2戦へと会場入りしている。
今回は、HRCのスタッフも渡欧して、藤波とランプキンのバックアップ体制が強力だが、肝心の藤波は指の負傷があってほとんどマシンには乗れないでいる。第1戦のあと、藤波はすぐさまバルセロナへ戻って病院で再チェック、第2戦に備えているが、指の具合はまだまだ芳しくないようだ。
第2戦ポルトガル大会の会場は、岩盤が湿った泥に覆われていて、去年のようないかにもスペインライダーに有利というコンディションではなさそう。それだけに、藤波の負傷は惜しまれるところ。なにせ藤波は、第1戦の1ラップ目途中までは2位につけていたのだから、指が満足に動いていたら、そうとうな好成績が残ったはずだ。
テストでは藤波が乗れないので、日本からやってきた三谷英明と小川友幸がもっぱら藤波号を走らせている。といっても、みんなが練習しているセクションは走らず。藤波には「ぼくのマシンを慣らしで走らせて」と絶壁を指示されていたけど、ふたりとも遠慮して走らないでいた。
小川毅士は、だいぶ世界の舞台になじんできたように見える。やっぱり若いってすごい。お父さんはなじむどころかお疲れの色も濃いんだが、毅士のほうはスペイン大会よりもさらに堂々として見える。まだ2戦目だから、結果が出てくるかどうかはともかく、近い将来、きっと楽しみなニュースが届くことだろう。
ところで、前回スペイン大会のFIMの記者会見で「来年はアルゼンチンで世界選手権を開催するよー」というアナウンスがあった。アメリカ大陸ではすでにアメリカ大会やカナダ大会が開催されているが、南米大陸でのアウトドア大会ははじめてということになる。はたしてどんな大会が開催されるのか不安だけれども、このところ、デ・ナシオンには毎年ラテンアメリカの国々からの参加があるから、国を挙げて世界選手権を開催しようという意気込みがあるんだろう。
写真は会場から20km離れた民宿のご主人。トライアルと関係なくてごめんなさい。