バイアルスTL125
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日本初の市販トライアルマシンといえば、このTL125バイアルスです。1972年に発表されて、1973年にデビューしました。
エンジンはOHC単気筒の122cc。このエンジンはもともとSL90をベースに発展してきたものですが、この当時はロードレースではCB125Sの改造マシンが全盛で、モトクロスではSL125が快音を響かせて走っていました。ひとつの名エンジンが、あらゆるカテゴリーで活躍できた時代でした。
イギリスの名ライダーサミー・ミラーが開発に携わったという記述も多いのですが、サミー・ミラーがホンダと契約したのは、このマシンの完成後のことでした。TL125は入門用マシンとして優れた役割を果たしますが、操縦性など、純粋なトライアルマシンとして語るには難があって、トライアルショップの改造手腕の見せ所となりました。
改造を施されてトライアル競技に使われたマシンは、もはや形を残していないものが多く、現在手に入るものは、トライアル以外の用途に使われたものが多いと思われます。すでに希少価値がでていますから、おねだんは時価ということで。
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2005年03月03日
TL50
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バイアルスTL125がデビューしてしばらく、末弟として登場したのがこのTL50。1976年のことでした。
エンジンはCB50に使われていた縦置きで(スーパーカブの水平置きのエンジンに対して、縦置きと称しています)、TL125の生い立ちと同じようなことが、このTL50にもあります。
ただ、TL50の場合は、デザイン的にトライアルマシンを踏襲していますが、特にトライアル設計をしたものではなく、当時ブームが始まっていたミニバイクカテゴリーのひとつと考えてもよさそうです。
もともと、CB50やXE50/75の陰に隠れて、あまり人気があったモデルではないので、現在市場にあるのはごく少数だと思います。タイヤ径が小さいので、背の小さい人、こども向けとしても選択の余地はありますが、あまり現実的とは言えません。
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2005年03月04日
TL200R
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トライアル界に、伝説を作ったともいえる歴史上の1台。1982年に全日本選手権でデビューして、翌1983年に発売となりました。1983年には、服部聖輝がSSDTに出場して、排気量別クラス優勝を果たしています。
当時、スリムな車体とほかにないファッショナブルなデザインが好評で、月刊登録台数の1位を記録したこともありました。トライアルマシンが、もっとも人気が高かったという時代を作った名車なのです。
4ストロークエンジンが好きな人にとっては、ほとんど唯一の選択といってもよかったので、思い思いの改造を加えたマシンが、現在でもトライアル場では元気に走っています。2003年にはスコルパ125Fが、2005年にはモンテッサCota4RTが登場して、唯一の4ストロークマシンではなくなったので、これからはクラシックマシンとして、大事にされることになるのでしょう。
このエンジンも、SL90以来の伝統のエンジンですが(その後のSL230なども、基本的には共通)、各部のパーツにはすでに欠品になってもいるものも多いので、あまり入門用としてはお勧めできませんが、国産マシンですとどんなにくたびれていてもとりあえず動いてくれるものが多いので、きちんとしたトライアル練習ができないのは覚悟の上で、5〜10万円の出物があれば、手に入れるのは悪くないかもしれません。
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2005年03月05日
TLM50
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TLR200Rの発売で迎えた第二次トライアルブームの申し子としてデビューした50ccトライアルマシンです。1983年に発表されました。50ccながら、車体構成は名車TLR200Rとほとんど同じく構成されていて、ポテンシャルの高さも一級でした。
50ccという排気量から、入門用として最適の印象を持つ人もいると思いますが、排気量が小さいゆえのむずかしさもあり、単純に入門用として適しているかといわれるとむずかしいところです。
ただし、排気量が小さいのは、いろいろなケースで御しやすいことにつながりますので、大きなオートバイがトライしていることとおんなじことをやろうとしなければ、TLM50は今でも立派な入門バイクとして活躍できます。
ライダーがこどもの場合は、体重が軽いために50ccでも充分な戦闘力を持つこともあります。また、このマシンには熱心なファンがいて、そういう人たちは排気量をあげて、いろんな改造を施して楽しんでいます。そういった改造マシンは、とてもすばらしい性能を発揮するものもありますが、ときに故障ばかりできちんと走らないものもありますから、入手の際は要チェックです。
本来このマシンは、前後輪ともに細いタイヤを装着することになっていますが、オーナーのほとんどが標準的なラジアルタイヤを装着しています。角を少し削らなければいけない場合がありますが、それでもラジアルタイヤの圧倒的性能には変えられないということです。
買い値で5万円程度のものでしたら、とりあえず不足なく動くと思います。
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2005年03月05日
TLM220R/TLM220R
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TLM200R(赤白)とTLM220R(青白)
TLR200Rの登場で火がついたトライアルブームを継いで、ホンダが作ったはじめての2ストロークトライアルマシン。軽量とシート高の低さは、当時は驚異的だった。
デビューは1985年。初登場はその前年の日本GPで、デビュー戦を戦ったのは、TLR200Rの際と同様、服部聖輝だった。
初期型から、1987年にエアクリーナーなどに改良が加えられ、より吸入効果が高くなるなどし(トライアルに使われたものは、ほとんど後記型に改造されていると思われる)、1988年には排気量を193ccから216ccとしたTLM220Rが登場する。
TLM220Rは前輪にディスクブレーキを装備するなど(当時は、トライアルではちょうどドラムブレーキからディスクブレーキへの変革期だった)、排気量以外にも数々の変更を受けていて、TLMシリーズとしては熟成の印象。このマシンは、カタログから消え去ったあとも、お巡りさんの大会の公式車両とされるなど、一部で受注生産が続いている。
中古価格も手ごろなので、入門用としてはそれなりにお勧めできます。ただし、キックペダルの位置が高くてそれなりに重たいので、キック始動に慣れていない人にはちょっと苦労があるかも。
200の安いものだと10万円を切るものもあり、安定した公道走行性能も備えていることから、ためしにトライアルをかじってみようという目的には悪くない。ただし程度がよくても、20万円に近くなると、輸入マシンの低年式車のほうがよい場合もあるから、選択は悩むところとなる。
公道を走って移動することが多いのであれば、今もってすばらしいオートバイであることはまちがいない。
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2005年03月10日
TLR250R
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1986年にデビューしたモノショックの4ストローク250ccマシンです。当時山本昌也が大活躍中で、その愛車RTL250Sをイメージしたものとも思えますが、エンジンはそれまでのSL90系ではなく(RTL250Sは、血統的にはSL90です)、別のラインアップといえます。
不安ポンプを装備して、燃料タンクを重心位置に近く設置するなど、意欲的な設計も多く見受けられるのですが、純然たるトライアル競技用というより、ツーリングマシンとして使うと快適なオートバイです。
TLR、TLMは改造されて競技用としても多く使われましたが、このマシンが競技用に改造された姿はほとんどみたことがありません。トライアルのエッセンスを持ちながら、ある程度の長距離ツーリングもできるという点では新しいコンセプトを持っていたと思えるのですが、そのコンセプトを活用した人はごくわずかだったようです。
車重があるので、その点を了解の上、トライアル訓練用としてではなく、あくまでコンセプト通りにトライアル的ツーリングに徹して使用するのがいいと思います。
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2005年03月15日
2003ホンダRTL250R
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1997年のデビュー以来、毎年確実な進歩を繰り返してきたホンダ・HRC・モンテッサの技術の集大成です。
この頃、研究チームは4ストロークマシンの開発を始めていたから、2ストロークマシンの新開発はこの年式が最後となりました。モンテッサは2004年モデルを発表しましたが、HRCは2003年モデルが最終型で、2004年モデルは存在しません。
2002年モデルからの変更は、フロントブレーキのマスターシリンダーなど、改善点は小規模にとどまっていますが、サスペンションやエンジンのセッティングなど、仕上げは全面的に見直されていて、2ストロークトライアルマシンの有終の美を飾るにふさわしいマシンです。
競技専用で登録ができないので、練習用に徹するならば、比較的安価で入手が可能かもしれません。
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2005年03月20日
05-06ホンダRTL250F
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2005年モデルとして登場した、本格的4ストロークエンジンを積んだトライアルマシンです。
エンジンはモトクロスマシンのCRFをベースとしていますが、クランクケースもシリンダヘッドもまったく作り替えられていて、新規エンジンといって差し支えありません。
吸気はフューエル・インジェクション。燃料コックもチョークもない、すべてコンピュータが計算してくれる優れたシステムです。レスポンスも、2ストロークに引けを取りません。マシン重量も、モンテッサの従来モデルと同様。いいことづくめです。
HRCから出荷されるRTLは、競技専用車となっていて、輸入車扱いとはなりません。ですので、通関証明を使って登録をすることはできません。そのかわり、モンテッサよりも少し安価に設定されています。
モンテッサとの、トライアルマシンとしてのメカニズム上の相違点はありません。モンテッサにあるヘッドライトなどが装備されていないこと、フェンダーなどのカラーリング相違点。RTLの方が少し渋い色となっています。
また、RTLには書き換え可能なECUが付属しているので、これに交換し、コンピュータと接続するケーブルとソフトウェアを別途入手することで、エンジンプロフィールを変更することが可能です。
発売元は
ホンダレーシング(HRC)
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2005年03月31日
07 HRC RTL250F
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RTL250F初期型の05年モデルに続く(06年は05年型を継続販売とした)ものとして登場したHRCの競技専用マシン。登録に提出する各種書類はいっさつついていない。
外観的な特徴は赤基調の05年モデルに対し白を基調としたイメージチェンジがメインだが、乗ってみると、その変化はかなり大きく、その乗りやすさは格段に向上した。
どちらかというとパワフルだが扱いにくかった05年モデルに比べて、07年型はパワーの出方がたいへんスムーズ。それでいて絶対パワーが落ちているわけではないので、戦闘力は全体に上がっている。このマシン特性は、ワークスマシンで味わったものとたいへんよく似ていた。
マフラーも変更されて、パワーがでて音が静かになった。サイレンサー室の構造も、ワークスマシンを継承している。
ECUはふたつのマッピングを収納でき、これに対応するソフトウェアも新しくなっている。またクラッチやデコンプなども見直されて、ギヤが入っているときの再始動性が格段に向上している。
250:859,950円(税込み)
ただし市場に発売を発表した時点では、すでにHRCはすべての車両を出荷してしまっていて、追加注文は受けていない。
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2007年01月27日
08RTL260F
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2005年モデルが初年度だった21世紀のホンダ4ストロークマシンRTL250Fが2度目のモデルチェンジを受けた。今回は大きな変更が加えられた。260ccエンジンの採用だ。
排気量アップで、絶対パワーの向上もあるが、それよりも低中速域のパワーフィーリング、そして全域のエンジンパフォーマンスの向上(2006年は変更なし、2007年でクラッチやマッピング、サイレンサーなどに変更を受け、今回が2度目の変更)が加えられている。
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2007年12月08日
09RTL260F
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05年にデビューしたホンダRTL-Fの09年モデル。
05年に「4ストロークでもこんなにパンチの効いたパワーが発揮できるのか」と強烈な印象を与えたエンジン性格は、逆に扱いやすく調教されて、第一印象としては初期型のほうがパワフルに感じるほど。しかし実際は、排気量も増して、扱いやすいパワー感をしっかり演出してきている。エンジンの特性は好評だった08年モデルと変わっていないが、ハンドルまわりなどが軽量化されている。
外観上の大きな変化はテーパーハンドルが採用になったこと。テーパーハンドルはすでにワークスマシンでは採用されてきていて、これまでもモンテッサのレプソルバージョンには装着されてきていた。今年は、その仕様がすべてのRTL-F、コタ4RTに採用になった。
テーパーハンドルは従来のハンドルに比べて剛性が高いので、ブリッジは不要。さらにそれでもまだ高剛性を誇るので、トップブリッジのクランプ位置をせばめて、違和感のないしなりが出るようにしている。実車を見ると、ステアリングヘッドのボルトがぎりぎりおさまるところまでクランプが狭められているのがわかる。テーパーハンドルを採用しているマシンは、どこも同じような手法でクランプをせばめているという。
ちなみにこのハンドル、ハンドル位置は、藤波貴久やトニー・ボウのセッティングそのまま。世界のトップライダーのコクピットが、そのまま自分のものになるという感動もある。
同時に、フロントブレーキマスターがニッシン製に変更になった。ニッシン製は藤波貴久ご愛用のキャリパーで、ワークスチームでは好んで使われることが多いようだが、タッチの好みの問題が大きい。よりダイレクトなきき味が伝わってくるマスターという(もともとよくきくブレーキだし、入門者にはその差は体感できないかもしれない)。
このフロントまわりの変更で、重量は200g減となっている。
乗り味はひたすらまろやか。現在のRTLは当初から晴れ用雨用のふたつのセッティングマップが格納されていて、手元のスイッチで切り替えられるようになっている。晴れ用雨用といっても、晴れの日に雨用を使っても問題ないし、むしろ回転の上昇が(気がつかない人には気がつかないほど)いくぶんゆっくりの雨用のほうが、結果的にスムーズにマシンを走らせられるという人も多いのではないかと思われる。
価格は975,450円。ホンダブランドだが、日本で生産しているものでないので、このところのユーロ高が顕著に影響された価格設定となってしまっている。インジェクションの採用など、もともと高価な装備なのだから、内容を考えたら、けっして高くはないのだが、残念。
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2008年11月28日