
スタート前日のパレード風景。一張羅を着てパレードに参加している。Photo:G2F
SSDTの1日目は、5月7日。第1ライダーのスタートは7時半だった。
初日のコースは65マイル(約100km)。セクションは30セクション(原則として、これは毎日変わらない)。
初日には、5人のオールクリーンが出た。先般世界選手権からの引退を宣言したドギー・ランプキン、2010年の勝利者アレックス・ウイグ、2011年と2007年の勝利者ジェイムス・ダビル、リチャード・サドラーなるリッチモンドの人(きっと実力者にちがいない)、そしてJTGを走らせるジョルディ・パスケット。これに続く1点も6人、2点は7人と、優勝争いは1点を争う大接戦となりそうだ。

車両保管。決められた時間以外は自分のマシンに手を触れることはできない。整備する時間も持ち時間の中に含まれる。Photo:G2F
1点の6名の中には、マイケル・ブラウンがいる。ブラウンはイギリス若手の成長株で世界選手権ランカー。一方2点にはジョン・シャートがいる。古いトライアルファンは、TY-Rなどのサイレンサーなどのブランドとして、彼の名前を知っている人もいるかもしれない。往年のイギリストップライダーである。そして同じく2点に、ジェイムス・ランプキン、ベン・ヘミングウェイがいる。このふたり、ともにドギーのマインダーとして世界選手権に参加していたことがあり、ベンはトライアル・デ・ナシオンのイギリス代表にもなったことがある(参加選手が急病のため、急きょ代役となったものだった)。2点までで18人。なんとも厳しい少数減点争いだ。そしてここまでに、イギリス人以外のライダーは2名しかいない。
3点にはジャック・チャロナー。2010年ジュニアチャンピオンで、世界選手権に参戦する。かつてランプキンのチームに所属していて世界選手権を走っていたサム・コナーは、1日目5点で28位。彼もまた、SSDT勝利経験がある。世界選手権では満足な成績を残せていないが、SSDTでの勝利はそれを補う大金星だ。特にイギリスでは、その勝利の持つ意味は大きい。
11点に、ブラウンのマインダーを務めるジャック・リーが入っているが、同じく11点でジル・ブルガが入っている。ブルガは1981年の世界チャンピオン。ミシュランのスペシャルタイヤを得てのアドバンテージを活かしてのタイトルといわれたが、彼のチャンピオンがあってこそ、今のミシュラン全盛時代が始まったといってもいい。今回は久しぶりのトライアル復帰で、それがSSDT参戦となった。「けっこう緊張している」と試合前に胸中を明かしている。
12点にハリー・ランプキンがいる。ドギーの弟で、偉大な兄の影に隠れてさっぱり目立たないが、1日を12点で回ってこれるというのは相当な腕達者であるのはまちがいない。
女子のトップはエマ・ブリストの21点。ブリストはオッサに乗る。僅差でベッキー・クックの25点。これは素晴らしいスコアだ。SSDTの常連でもあるケティ・サンターが46位。ケティは、女子世界選手権ではそんなにぱっとした成績を残せないが、SSDTではしゃきしゃき走る。そして並の国際B級では彼女にかなわない。
さて、日本勢を探してみると、伊藤隆文さんがタイムオーバーなし、104点。杉浦勝好さん120点タイムオーバーなし。素晴らしい! 辻正義さんが19分タイムオーバー含むで129点、井之前正輝さんが23分タイムオーバー含むで158点。4人の日本勢はいずれも初日をクリアした。