大きな災害が相次いでいます。災害支援にトライアルは最適。しっかり腕を磨きましょう。

SSDT 2日目

2012SSDTパスケット

順調にトップをいくジョルディ・パスケットとJTG Photo:G2F

 2日目になって、トータルのオールクリーンがふたりになった。ジョルディ・パスケットとドギー・ランプキン。この日はジェイムス・ダビルがオールクリーンをして、少し順位を上げている。2日間を終えて一桁減点で回っているのは19人。
 日本勢の4人も、減点数はともかく、2日目を時間内に終えている。


 オールクリーンの二人、ドギーは世界選手権からの引退宣言をしたばかりの合わせて12回の世界チャンピオン。いっぽうパスケットは世界選手権を走っていたときには中堅クラスのライダーで、上位入賞経験もほとんどない。それでも要領がいいというか試合運びがうまいというか、どんなオートバイに乗っても、どんな凶悪なセクションでも、それなりに走ってしまうという特技を持っている。SSDTにも何度か挑戦しているが、1点2点を争う戦いはいまひとつ性に合わないのか、優勝経験はない。今年はどうなるのか、まだまだ2日目だから、今後なにがあるか、先が楽しみだ。パスケットの活躍は、パスケット自身のみならず、デビューしたばかりのJTGスタッフが総出で期待している。
 初日に1点、2日目に1点でトータル2点で3位となっているのがダン・ソープ。イギリスではもうベテランライダーの域に入っているが、彼も(ランプキンやヘミングウェイとともに)二世ライダーである。お父さんも10年ほど前までは参戦していたが、さすがに出てこなくなって、息子が参戦している。世界選手権にも出たことがあるが、ちょっと器がちがうという感じだった。でもSSDTではトップライダーなのだ。
 日本勢は、みなきれいにリザルトの7枚目(253位以降)におさまっている。伊藤227点(この日は123点タイムオーバー3点)、杉浦235点(115点タイム1点)、辻250点(121点タイム11点)、井之前276点(118点タイム9点)。辻さんを除いてはみんな初参加だから、よくがんばっているし、スコアも悪くないんじゃないかと思う。

2012SSDTボイタ

ボイタ・クレッカさん Photo:G2F

 伊藤さんのすぐ上にボイタ・クレッカというライダーがいる。スウェーデンのストックホルムにお住まいだが、本業は確か雑誌記者かなにかのジャーナリスト。66歳にして、SSDT参戦経験は35回を数える。今回の最年長者で、最年少者との年齢差はほぼ50歳に近い。かつては記事を書くためにだかで世界選手権にも参戦してしまったことがある。もちろんたいへんな目に遭って、彼の世界選手権チャレンジは終わったが、それに比べるとSSDTはたいへんに過酷である点では勝るとも及ばないが、こちらはチャレンジのしがいのある過酷さではある。
 SSDTのなにがボイタを惹きつけるのか。彼はこう答えた。「まぁSSDTは、ハギスのようなもだな」。ハギスとは、スコットランドの伝統料理で、羊の内臓を羊の胃袋に詰めてゆでたもの。かつてフランスのシラク大統領が、イギリスのひどい料理の筆頭としてハギスをあげたことがあるという。どんな味と香りがするのかは、なんとなく想像がつくというものだ。SSDTが、そのハギスみたいだって? ご冗談を。
「冗談じゃないんだ。まじめにハギスだと思ってる。とても素晴らしくて、最高に美しく、とんでもなく厳しく、こっぴどく長い。そして私はそれを、このうえなく楽しんでいる。寒かったり、雨が降ったり、これでもかというくらいにひどい目に遭って、二度と来るもんかと思うけれど、それでも翌年は、やっぱりここにいる。ここに来れば、長年の間にできた択さんの友だちに会えるからね」
 ボイタは、20代30代の頃にはSSDTを70位くらいで完走していた。66歳のおじいさんが、よれよれとようやく走っているだけじゃない、若い頃に培った経験が息づいている。
 年は誰でもとるものだけど、ボイタはきっと来年も、ここにいるにちがいない。
 本日は、ジェイク・ミラーのボイタ物語を、思い切り意訳して(誤訳でないことを願う)お伝えしました。
 送られてきた写真に、伊藤さんと杉浦さんの写真を見つけたので、ご紹介します。

2012SSDT杉浦
2012SSDT伊藤

杉浦さんと伊藤さん Photo:G2F