
岩手県安比高原にて/写真:藤田秀二
開発が進んでいると伝えられていた電動トライアルバイクが、イーハトーブトライアルに合わせて来日。イーハトーブトライアルの会場で披露された。エレクトリック・モーション製EM5.7(過去記事はこちら→https://www.shizenyama.com/trial/2012/04/post_56.php)と一緒に微笑むのは成田匠さん。なんとEM5.7のインポーターとして、今後のトライアルとエレクトリックマシンの普及に努めるという。
このマシン、驚くべきはそのパワーレンジの広さで、体感的に100ccくらいの入門仕様から300ccのレーシングバージョンまで、スイッチの切り替えで対処できるというが、まずはトップカテゴリーより、より多くの人が楽しめる仕様をベースに考えているという(とはいえ、すでにフランス選手権では実験的エントリーをしていて、ちゃんと走っている)。
もちろん、パワーフィーリングはエンジンとは大きくちがう。モーターには、動き始めた時から最高回転までトルクが変わらない、という特性がある。これまでトライアルマシンのエンジンが苦労してきた、極低速で使いやすいトルクを、との命題がうそのような乗りやすさだという。
ガソリンエンジンだと、乗り手の力量や技術の習得によって排気量を選ぶ必要が出てくるが、電動バイクならそんなことはない。スイッチの切り替えひとつで、トップライダーから入門ライダーまで、幅広いライダーが楽しめる。
現在、このマシンはプロトタイプで、世界に2台しかないというが、早ければ9月にはユーザー向けの生産が始まり、全世界に20台がリリースされるという。日本にはこのうち2台が入ってくる。順調にいけば、11月までにはお客さんの元に届けられるのではないかと、インポーターの成田匠氏は言う(海外メーカーの常として、予定は常に未定だから、11月に日本に届かなくてもあわてないように)。
お値段はまだ決まっていないが、電動バイクとしては安いといえるレベルで、日本に入っているコンペティションモデルと同じくらいになるのではということで、100万円は超えることはないということだ(電動バイクにとっての命であるスペアバッテリー付属となる予定)。
選手として、このマシンが全日本選手権に出てくる可能性については、レギュレーション上の問題など解決しなければいけないことも多いというが、マシンのポテンシャル的に不足はないとのこと。ただライダーがエンジンで育っているので、全日本選手権の究極の舞台では「新感覚」のマシンフィーリングに、ライダーの慣れの問題が出てくるのではないかということだ。もちろん、これからトライアルを始めるライダーが、このマシンで入門すれば、慣れの問題などありはしない。これからは、そういうライダーも多く出てくるのではないだろうか。
ということで、乗り味については、近いうちにじっくりお伝えする予定です。お楽しみに。