雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

ソニータイマーは作動するか

1601α7再修理

修理に出していたソニーα7が返ってきた。田舎者なので、サービスセンターに持参するなんてことはハナから考えていないのだけど、電話して業者が取りに来て、業者が取りに来るまで、1週間。うち1日は、取りに来るはずの日に出かけてしまうことになって翌日にしてもらったというこちらの問題。正月明けだし3連休があるしというタイミングからすると、たいへんに早い修理だった。前回も早かった。

液晶が割れたのは前回も今回も同じ。その原因は、重たいレンズ(といっても500mmF4とかではなくて、たかが70-200 F4だけど)にストラップをつけて持ち歩いていたところレンズが外れて、ボディだけが落下したという情けないものだった。初回は原瀧の泥々だったからまぁソニーさんには申し訳ないと思ったけど、修理から返ってきていきなり、準備中にレンズからボディが外れていって液晶を割ったのにはまいった。その修理が今回の修理だった。

実は修理から返ってきたのは9月で、再度壊したのは10月だったんだけど、保証書一式をしまい込んでしまって、年が明けるまで修理に出せなかった。ほんとは修理に返ってきてすぐ、再修理に出すべきものだったんだ。

1601割れた液晶カバーマウントが外れてカメラが落ちて、液晶カバーガラスが割れた

液晶を割ったので、修理から返ってきたとき、丈夫な(丈夫と思われる)液晶カバーを買ってみた。ソニー純正のではなくて、ガラス製のもので、お値段も倍くらいした。ところがこのカバーも、あっという間に割れた。自分だけ割れてくれればいいのに、その下の液晶までひびが入っていたから、カバーとしての意味がない。強くぶつければしょうがないんだろうけど、とほほな買い物だった。このケンコーのZeta Super Slimって液晶カバーガラスは、もう二度と買わない。おまけに割れたままカメラに貼っておいたら、さわってケガをした。ガラスなんだから当然かもしれないけど、仕事はしないわ、ケガはするわ、最悪だった。安物買いの銭失いは山ほどしたけど、高いの買って銭を失い、ケガをした。あぁとほほ。

さてさて、カメラによっては、液晶をひっくり返して収納しておけるものもある。そうしておいてくれれば割らなくても済むのにと思ってもみたけど、薄い液晶をひっくり返しても、裏側から衝撃を受けることになるだけかもしれない。ぶつけたら割れる、そう思って使っていればまちいがない。

ソニーには有名なソニータイマーが仕掛けられている。1年の保証期間が過ぎると、あっという間に故障するという精工なしかけだ。なのでちょっと割高だったけどソニーのWEBショップで購入して、3年の延長(無料)保証をつけた。3年と1日で壊れるかもしれないけど、デジタルカメラは3年使えばゴミだと思うことにする。

1601割れた液晶本体液晶カバーを外してみたら、液晶本体もちゃんと割れていた

で、この保証はぶつけてもなにしても無料になる保証だから、丁寧に使う自信がないぼくにはありがたい。液晶が割れるのは落っことすのがいけないのだけど、レンズマウントが外れて勝手にボディが落ちていくのだからぼくにはおおいに情状酌量があるような気がしている。問題はレンズが外れるマウントだ。

α7は初期型の無印と高画素のα7Rが最初に出て、ところがマウントが歪むとか光線漏れするとかさんざんぱら悪評が流れて、いきなり信頼を失いかけた(ソニー本体はマウントの強度などに問題はないとしている)。そしたら次に出たα7Sはマウントの爪がプラスティックから金属製に変わっていた。そのせいか、7Sはマウントもしっかりしている。かたやプラスティックの初期型は使えば使うほど摩耗してきた。光線漏れとか歪むとかという光学的な問題はさておき、物理的に使うほどに減っていくカメラというのもびびる。

そんな不安をかぎつけて、マウントの強化パーツを売ってるパーツ屋さんもある。カメラの重要光学パーツをねじを緩めて交換する発想はすごい。そしてそんなことをさせられるカメラメーカーのおまぬけぶりもすごいと思う。

それでもぼくは(まだいまのところ)ソニーα7を気に入って使っている。ばかやろうとぶん殴りたくなることは多いカメラだけど、撮っていて楽しくて、これじゃないと写真が写らなくなってしまったからだ。

1601送り出す前のα7修理に出すんで、LIECAのインチキロゴは外した。糊は残った。この糊はきれいに掃除していただいた

マウントが減っていくについては、保証期間がある限りは何度でも修理に出してやろうと思っている。後発の金属製マウントをつけてくれれば解決するのではないかと思うのだけど、メーカーの修理ではそんなことはしてくれないだろうから、ユーザーとしては数で勝負だ(昔、某社のプロサービスを受けていたときには、けっこうわがままを聞いてくれたもんだった。それを考えたらマウントの交換なんて簡単だと思うけどね)。

電話して、かくかくしかじかすると「それはご迷惑をおかけしました」と対応は丁寧だ。マニュアル通りなんだろうけど、会社の方針や設計がタコなのは修理の受付担当さんのせいではないので、粛々と修理受付の段取りをとる。

修理品は日航通運が取りに来るから、保証書と修理品だけ手渡ししてくれれば、向こうが梱包してもって帰るという。それはいいけど、日本郵便とクロネコヤマトと佐川急便以外の運送屋さんは、山奥の僻地に配達するのはいやだと、連絡もよこさず荷物をどこかの営業所に放置したりする。2011年当時はその怠慢を放射能のせいにしたりしたところもあった。そしたら先方は運送会社に確認を取って、そのうえで引き取りにきた。日航通運はえらかった。もしかしたら、個人の配達はしかとするけど、今回はお客さまがソニーだったんで受けたのかもしれないけど。

修理に持っていったら、あっという間に「できあがりました」の返事が来た。パーツを交換するだけだからそんなに時間もかからないのだろうけど、受付の電話が20分もつながらないというのに、修理の現場はそんなにたてこんでいないのかもしれない。

返ってきた箱には、交換パーツがビニール袋に入りでいっしょに入っている。これで割れた液晶はふたつになった。どっちも写らないことはないから、最悪のスペアにはなりそうだ。そして今回は、前回はなかったマウントも戻ってきた。前回はマウントのガタを確認したので修理した、ということだったけど、今回はマウントスプリングのゆがみがあったので交換したということだ。

1601返ってきたマウントこれが、物議を醸しているマウント。金属製とプラスティック製を貼り合わせてある

保証期間が切れるまでの3年間、こうやって返ってきた交換パーツでもう1台組めちゃうようなことにならなければいいけど、そういう期待も込めて、次にレンズが外れるのを期待、いやもとい、もう二度とレンズが外れないことを祈ろうと思う。

ちなみに、このカメラはレンズが外れるものだということは学習したので、レンズにつけたストラップでぶら下げるときには、カメラのストラップをレンズのストラップに結んでおくことにした。レンズ交換をするときにストラップも外さなければいけない面倒ができてしまったけど、ボディを落とすよりはマシだ。

こんなひどい目に遭いながら、それでもソニーα7がおもしろいカメラだと力説しているぼくは、我ながらけなげだと思う。キヤノンにすれば安心なのにねー。