雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

9年前の今は、まだ平和だった

福寿草が咲きました。

うちのあたりは春が遅いので、うちで花が咲いた時には世間ではもう咲き終わっていることが多い。同じく花が咲くのに、最初に咲いたらニュースになるけど、忘れた頃に咲いたらなんにもならない。ニュースにならない大事なことって、世の中にはいっぱいある。福寿草が咲いたかどうかが大事なことかどうかはわからないけど。

福寿草が咲きました(2020)

今日は3月11日。9年前、地震があった日。今これを書き始めたのはお昼ちょっと前で、9年前の今ごろは、そんなことになるなんて少しも思っていなかった。一瞬先はなにが起きるかわからない。

いま、世間は東日本大震災や原発事故より、コロナウイルスに一生懸命だ。イベントは次から次へと中止になるし、あぶない地域からは次々に人が逃げ出していく。トイレットペーパーは売り切れるし、もうなにがなんだかわからない。

9年前の明日、うちの村にはたくさんの人が避難してくることになるのだけど、人々はいまの騒ぎほどパニックにはなっていなかった気がする。

9年前、ぼくらはなんにも知らなかった。ぼくなんて、原子力発電所が近くにあることは知っていたけど、それが正確にどこにあるのかも知らなかった。原子炉の冷却が止まると何が起きるのもわからなかった。原爆が落ちるみたいなことが起きて、地獄になるのかと思っていた。

でも実際には、原爆が落ちるみたいに一瞬の地獄ではなくて、ずっと長く続く地獄みたいな世の中のはじまりだった。地獄の始まりは、ほんとうは3月11日ではなくて、日本に原子力発電を導入しようと決めたその日から始まっているのだけど、それを推進した人も黙認した人も、しょうがないと思った人も、その電気を使った人も、誰もその件については反省していない。だからきっと、同じようなことはまた起きる。

FUKUSHIMA 50あたりハガキ

FUKUSHIMA 50を見て思う原子炉の中の放射線量の話とか、汚水タンクの海洋放出の話とか、常磐線の全線開通とか、いろいろ話題はあるけど、そういうことを書き始めると地震が起きた14時46分を過ぎても書き終わらなそうだから、今日は静かに過ごすことにします。

今日は、9年前よりずいぶんあったかい。去年の冬もずいぶんあったかかった。その反動が台風の時期の大雨じゃないかという気がちょっとするんだけど、だとすると、今年の台風が今からおっかないのだけど、なにごともなければいいなぁ。