雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

献上米の収穫

 村人となって2ヶ月になる。この間、おもしろいことや楽しいことや泣きそうなことなど、いろいろあったけど、まぁなんとか生きてます。仕事もなんとかやってます。
 で、この24日月曜日、稲刈りに行ってきました。ただの稲刈りじゃない。天皇陛下に食べていただくお米の収穫です。村でアイガモによるお米作りをしている秋元美誉(よしたか)さんが、天皇献上米の生産者に選ばれて、5月から大事に稲を育ててきた。今日はその収穫の日だ。


 田植えは5月27日におこなわれた。その日は全日本の近畿大会の日だったので、ぼくは猪名川にいた。でも稲刈りのこの日は、全日本はない。ほんとうはベルギーで世界選手権最終戦があったんだけど、稲刈りを知ってか知らずか、中止になった。おかげさまで、ぼくも稲刈りの儀に参加することができたのでした。
 ずらり並んだ早乙女のみなさん(早乙女ってのは人の名前じゃなくて、田植えをする女、という意味らしい。田植え? 今日は稲刈りじゃないかと思ったけど、同一人物がやるんだから、稲刈りをするのも早乙女でいいのかもしれません)御刈女のみなさんの稲刈りを見物したあと、集まった村びとたちもいっしょに稲刈りをしました。田植えも村の人がみんなでやりました。美誉さんは「10月には天皇陛下にお米を届けにいってきますが、もしお声がかかることがあったら、この米は村人みんなで田植えをし、みんなで稲刈りをしたものだということを伝えてきたい」とごあいさつ。おれなんかが刈っちゃっていいのかなと遠慮しようかとも思ったけど「ほれ」と背中を押されて田んぼにはいってきました。
 お神酒をいただいてから田んぼに入るべしということで、お神酒はいただきました。で、刈ります。ぼくはナイフとフォークを逆さに持つので、鎌も左手で使います。でも左手で使うようにはできてないんですね。右手で刈った方がスパッと気持ちよく刈れる。ぼくはポリシーのないサウスポーだから、そうとわかればさっさと右手を使います。
 30人くらいが参加したんだろうか、もっといたかもしれない。さくさくと、気持ちよく刈られていって、1時間ほどできれいに稲架にかけられた。
 なんだか、おこぼれでこっちまで清らかになった気がする。ありがとうございました。
 ところで、稲刈りには、TY-Sででかけていきました。長靴を履いていこうかとも思ったけど、ゴム底の長靴で乗ると、底に穴が開きそうなのでブーツを履いていった。ぼくが刈ったお米はほんの少しだけど、もしかしたら天皇陛下には、トライアルブーツで稲刈りされたお米を食べていただくことになるかもしれないのでした。天皇献上米を刈り取ったときに履いていた(ニシマキの)トライアルブーツを拝みたい人は、今度会ったときにお申し出ください(そんな人はいないか)。