雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

強者どもが

09高田島の夕暮れ1

 正しいお値段にコメントをもらったので読み返してみたら、言いたいことを書き忘れているのを発見。つづきということで書くことにしました。
 お写真は、ご近所の夕暮れ。日が暮れちゃって、ちょっとものさびしげだけど、ようやくこの時間に外を歩くのも悪くないなという陽気になった。
 といっても、突然雪も降ったりする。「4月になっても雪が降ることあるから、驚いちゃいけねー」と地元の人には言われています。


 10000円のものを1000円で売るのもよかったり悪かったりというのがこの前書いた内容だったけど、百歩譲って、それが一生そのお値段なら、10000円のものは10000円のものじゃなくて、1000円のものになります。それはそれでありかなと思う。
 ただ、それまで10000円のもののライバル商品は、9800円とか10050円というお値段では勝負ができなくなるから、おんなじように980円とか1050円とかという新価格を設定しなきゃいけなくなる。商売はたいへんだけど、それが資本主義ってものらしい。
 もしそれができなかったら、かわいそうだけど、廃業するしかないのかな。でもそれって、廃業するご主人がお気の毒なだけだろうか。
 高速道路が1000円になるから、公共交通機関はけっこう打撃があるはず。1台のクルマにぎゅうぎゅうで旅行に行けば、ひとりあたりの交通費はごく安い。電車や飛行機だったら、人数分料金とられちゃうからね。
 不思議なのは、高速道路も鉄道も、みんなもとはお国のものだったけど、ここんところあいついで民営化した会社だってことだ。民営化されたから、会社の企業努力でどんどん効率を上げて、利益を追求しなさいって、小泉さんは言ってたじゃない。それが、消費者のメリットになるって。
 高速道路の1000円って、企業努力じゃないよね。お国が補助金をがっぽりだしてるんだろう。補助金ってなんだっていえば、ぼくらのお金じゃないか。なんだかなぁ。
 いや、1000円はとりあえずうれしいから、まぁいいのだと思う。お国に肩入れされて価格破壊が実現した高速道路会社がある一方、お国には肩入れされずに値下げができない鉄道やフェリー会社もある。同じく高速道路を使いながら、1000円ではない料金を払ってお客さんを運んでいる高速バスなんて商売もある。
 こういう会社のみなさんは、高速道路1000円になっても、安定して商売を続けていけるんだろうか。続けていけるなら、それでいいや。高速道路が安いのは、それはそれで幸せだから。
 でも、もし彼らの商売がたちゆかなくなったらどうなるんだ。フェリー会社は倒産して、JRもつぶれちゃって、高速バスを運転がなくなっちゃったりして、みんなが安い高速道路を利用して移動する世の中ってのは、それはそれで活力があるような気もする。つぶれちゃった会社のみなさんにはお気の毒だけど。
 そして、鉄道やフェリーがないのがふつうに思えるようになった2年後、高速道路の1000円は終わっちゃうんだなぁ。2年間の限定なんだから。そのときになって、やっぱりフェリーや高速バスや鉄道に乗ろうと思っても、そのときにはもうなくなっちゃってるかもしれない。
 結局ぼくらは、2年後にはフェリーでぐっすり眠ることもできず、眠いのに高速道路をひた走り、そして高い高い高速料金を支払うことになるわけだ。ちがうシナリオがあるんだったら、どうか教えてください。
 むりやりトライアルに話を関連づければ、有料のトライアルパークがあるとする。そこにタダで走れる場所が現れた。タダはうれしいから、そっちをご愛用する。すると有料のパークは経営があやうい。そしてつぶれてしまう。すると、今度は無料のパークが、地主さんの気が変わったりして、使えなくなっちゃう。もう一度有料パークを復活させてくださいとお願いしても、トライアルパークなんて商売にならないから、アパートでも建てて余生を送るよと言われてしまっておしまい。
 ものの値段は、安けりゃうれしい。でも、世の中が回らなくなるお値段では、結局それは高い買い物なのだと思うわけです。

09高田島の日暮れ2

 なーんて書いていながら、ETC業界にあまくだったお役人を喜ばせるだけのうさんくさい政策だと承知していながら、それでも1000円の高速道路には喜んでのっちゃうだろう自分がなさけない。あーあ。
 ということで、2枚めの写真も、夕暮れの村の風景。ぶら下がった電線やそろそろ寿命だという街灯も、この時間には愛おしく見えたりする。感傷かな?