雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

近ごろのニュース


ヘルムート・ニュートンが死んだ。もうそんな歳になったのかなと思ったら、高齢は高齢だけど、自動車を運転していてホテルの壁に激突したらしい。なんとなく大往生。
ぼくが写真を学んでいた頃は(ほんの1年くらい。それ以後は、習うより慣れるというか、慣れる以前に仕事し始めた)ロバート・フランク(アメリカ人など)とかウイリアム・クライン(New Yorkなど)とかが持ち上げられる時代は少しすぎていて、彼らにしびれて活動をはじめた日本人カメラマンが、すっかり有名になっている時代だった。その時代は、ファッションカメラマンが時代の最先端にのしてきていて、リチャード・アベドンとかニュートン、サラ・ムーン、ジャンルー・シーフなんかがかっこよかった。
ぼくはファッション写真なんか逆立ちしてもとれないけど、この人たちの仕事はどれも素晴らしかった。シーフも、知らない間に亡くなっていた。この人の写真を見て、ぼくは17mmの広角レンズを買ったのだ。ファッションなんか撮る気もないのに。
ニュートンは、この中では人間として、一番好きになれそうな人だった。あとの人たちはみんなむずかしそうで、憧れているだけでじゅうぶん。ニュートンだけは、ちょっとかばん持ちでもさせてほしいなと思ったりした。そのかわり、写真はこの顔ぶれの中ではあんまり好きじゃなかったけど。
人は好きだけど仕事が好きになれない人、逆に人となりはきらいだけど仕事が気に入っちゃう場合など、好ききらいはいろいろ。トライアルでも、ライディングはあんまり好きじゃないけどとっても気のあう人もいるし、その逆もいます。誰が誰というと問題になりそうだけど。当たり障りのないところで言うと、ぼくは杉谷真本人よりも、杉谷のライディングのほうが好きです。

アート・ガーファンクルが大麻を持っててつかまった。個人的には大麻はどーでもいいじゃんと思うんだけど、大麻も麻薬であって覚醒剤なんかと同じなんだとして、麻薬を本気で撲滅させる気があるのだったら、ポール・マッカートニーみたいにほとぼりが冷めてから来日を許可するんじゃ甘いよなぁと思う。
世界に一つだけの花はいい曲だけど、覚醒剤の前科者の曲を紅白のオオトリにしているNHKもいい根性してるなぁと思う。だったら、覚醒剤撲滅キャンペーンなんかやらなきゃいいのにね。
覚醒剤は身を滅ぼします、でも、世の中の宝は、覚醒剤ごときでは滅びません。世の中の宝でも何でもないあなたたちは、覚醒剤なんかやったらあっという間に人生の価値が消えてなくなる運命ですから、手を出すのはやめときましょうね、あの人たちとはちがうんだから。
そう言われてるみたいで、胸くそが悪くてしょうがない。そういって怒っていながら、世界に一つだけの花を口ずさんでしまったりするから、こりゃまたなんともなさけない。

パリダカールが終わりました。砂漠でお友だちになった人、ロシアでお友だちになった人、瀬戸内海で知り合った人、会議室で一緒に仕事した人、いろんな人が参加していて、今年は久々に興味深くニュースを拝見しました。
増岡さんはすごいなぁ。「ぼくのミスです」と言える人って、すごいと思う。増岡さんには、ずいぶん前に捨てるようなトライアルバイクがあったらプレゼントしましょうと約束したまま、そのままになっているけど、乗るヒマなんかなさそうだなぁ。
クラス優勝おめでとうは池町。こいつはひょうひょうと何かをやってくれます。アリ・バタネンを助けたりクラス優勝のライバルを助けたり、いろんなよけいなことをしながら、池町はきっとそれをよけいなことだと思わないで、楽しいお仕事が転がり込んできたと嬉々としてやってるんだと思う。だから、結果につながるんだね。
仕事は楽しく。さすれば報われるであろう。
そういえば、ぼくがファラオラリーに出た時、マルセイユの車検が終わってから、片山右京のF3のレースを見にいったってことがあった。あれから16年、右京さんはF1ドライバーになり登山家になり、パリダカドライバーになり、ぼくは自然山通信屋になりました。

吉野家とアメリカと日本との牛肉を巡っての戦いは、いろいろ本質的な問題を含んでいておもしろい。こういうニュースが流れると、牛丼が食べたくなる。心配なのは「今日から牛丼が食べられなくなります」というニュースを見て、牛丼が食べたくなってしまった時のことだ。いくつか、冷凍保存しておくかな(そんな気にもないくせにね)。