雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

ベルギーにて

気がついたら、まるまる1ヶ月以上も日記が更新されていないではないか。
ということで、ヨーロッパ滞在中に書きためた日記から。
まず、9月15日頃の日記。
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 オランダのアムステルダム、スキポール空港経由で、ベルギーにやってきました。


 今回飛行機の中で気がついた不思議なこと。ふつう、お水を飲むとトイレに行きたくなる。だいたい、水を飲んでから2時間後くらいにタイマーがセットされるみたいなんだけど、ところが飛行機の中では、このタイマーが少し狂うみたい。
 エコノミー症候群になるとたいへんだから、運動しなさい、水を飲みなさいといわれるもんで、せっせとお水を飲む。飲めとイワンばかりにワゴンがやって来るから、ワインも飲む。食事にはオレンジジュースもくっついてくるし、食事が終わったらコーヒーも出てくる。けっこう水分をとっている。
 でも、あんまりトイレに行きたくない。我慢しているわけでもないけど、なぜか行きたくならない。もしかして、気圧の関係とかなのかなぁ。着陸したら、上空で栓を締めたペットボトルはぺちゃんこにつぶれていた。ペットボトルがこうなるのだから、ぼくらのからだの中でも、なんらかの気圧的変化が起きているにちがいない。
 ベルギーのノールマン・ビージェルマンさんは、日産を扱う自動車屋さんだ。ベルギーにはHRCのヨーロッパオフィスが歩けど、もともと、HRCで使うトラックなどのメンテナンスをおこなっていた。そんなこんなで、ヨーロッパにレースに来る日本勢の多くは、ノールマンさんのお世話になっている。HRCとの関係もあって、ロードレースのライダーが多かったのだが、トライアルでは、黒山一郎、成田匠らがホンダマシンで世界選手権挑戦を始めたことも会って、やはりノールマンさんのガレージを出発点にしている。
 1995年にヨーロッパを取材旅行した杉谷も、ノールマンさんのところでクルマとキャラバンを調達した。今回はベルギーGPということもあって、久々にノールマンさんのところに立ち寄り、キャラバンをひいてのパドック入りとなる。

日産・アーバン

 ノールマンさんの敷地には、こんなクルマがある。日産・アーバン。日本名ではキャラバンとかホーミーという。成田匠が世界選手権に挑戦2年目に新車で購入し、その後小川友幸号となり、田中太一号となり、現在はなかば引退してノールマンさんの移動ワークショップとなっている。なんでも、古すぎて通常の車検はとれず、近郊のみを、運転者限定で走ることを許されているのだという。考えてみれば、15年ものになる。日本のトライアルの一時代を支えたクルマなのである。
 ノールマンさんのガレージの物置きには、フレディ・スペンサーがチャンピオンをとったシーズン(1983年)のカウリング(ゼッケン3番)がほこりをかぶって置いてあったりする。不思議。こんなところにも、モータースポーツの歴史がさりげなく流れている。
 一番上の写真は、黒山健一チームご一行とノールマンさんご夫婦と、お孫さん。スギタニカメラとニシマキカメラ、黒山健一カメラを3台ごみ箱の上に並べて、せいのでセルフタイマーを押して撮ったもの。3台のカメラが、ほとんど同時にストロボを焚いたのは圧巻だった。
 自然山通信本誌に掲載された写真は杉谷カメラで撮影、黒山健一日記にあるのは黒山カメラ、この日記のはぼくの。たぶん見分けはつかないと思うけど、3枚の写真は、別々のカメラで撮られたものなのでした。