雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

英語でお話しをする

藤波ランプキン親子
このお話とはぜんぜん関係ないけど、
藤波とランプキンのご家族。
直子お母さんとニコラお母さんはともかく、
子どもたち二人をともにカメラ目線にするのは至難で、
アルフィーくんがようやくこっちを向いたと思ったら、
夢奈ちゃんがあさってを向いちゃいました。

 世界選手権最終戦の会場で、いつもあんまりカメラを向けない人にインタビューをしてきた。モンテッサのチーム監督でコンストラクター協会の親分をやっているミゲール・シレラさん。ガスガスの社長のナルシス・カサスさん。ベータの副社長のラポ・ビアンキさん。シェルコは社長のマーク・テシエさんはいなくてチームエンジニアのパチャウさんは英語がだめなので、広報官のアンドリュー・コディナさんに。スコルパも社長のフィリップさんが来てないから、かつて野崎のマインダーを務めたこともあるスコルパの現場主任のベンジャミンさん。

 それぞれに、今後の展開や今年の闘いぶりなどを振り返ってもらったのだけど、みんなに共通して、おもしろいことがあった。「インタビューさせてくれよ」とお願いすると、みんな、例外なく「えぇ? おれにかぁ?」とまず困ってみせる。でもまったく押し問答もなく、彼らはそのままインタビューを受けるのだ。
 次に「英語でしゃべるの? 困ったなぁ」という人あり。この中では、カサスさんがそう。その他のみなさんは、みんな英語が流ちょうであった。英語が苦手というのは、その前に話を聞いた新世界チャンピオン、アダム・ラガも同様だった。ジョルディ・タレスもマイクを向けると、「英語で話すのは苦手だなぁ」と照れる。
 それでも結局、彼らはしゃべる。突然マイクを向けるのに、前の晩寝ないで原稿を考えてきたように、てきぱきとお話をする。こういう際の自分の意見表明のスムーズさは、外国のみなさんは日本人の比ではない。自分のことも含めて、日本のみなさんはみんなお話がへたくそだ。「今年の世界選手権ですか、そうですねー、疲れましたねー」なんて話しちゃったりしそうなのだ。
 おそらく日ごろから、自分の意見をしっかり定めて生きてるんじゃないかな。ひるがえってぼくなんか、今日は天気がいいから右を行く、もしも天気が悪かったら左を選ぼう、なんて、その日暮らしを続けている。だから曇りの日に意見を聞かれたりすると、どう答えていいかわかんなくなるのだ。
 そういえば英語が苦手なカサスさんだが、確かにスペイン訛りでたどたどしくインタビューは始まったが、1分30秒も話すうちに、すっかり英語に慣れてきて、最後はとっても流ちょうな英語になっていた。世の中、なんでも訓練ですねぇ。ぼくだったら、英語が苦手だからとマイクの前から逃げ出している。だから、いつまでたってもしゃべれないのだね。反省。