雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

2024年X第2戦は、Repsol Hondaのワンツーフィニッシュ

2月初めに開幕した2024年のXトライアルシリーズ、第2戦はそれから1ヶ月半を置いて、3月15日の開催となった。開催地はフランスのシャロン・シュル・ソーヌ。リオンのちょっと北、フランスの真ん中より、少し東寄りに位置する内陸の町だ。Xトライアル開催は、2022年以来となる。

セクションはラウンド1が5つ、ラウンド2が4つ、ファイナルが6つ。ラウンド1とラウンド2は一人ずつ4つと5つのセクションを一気に走る。セクションごとに制限時間がある上に、全部まとめての持ち時間内に走りきらなければいけないから、体力的にもなかなか厳しい。5分間ずっとインドアセクションと戦っている感じになる。

トニー・ボウは、絶好調だった。ここ数年、ラウンド1やラウンド2の勝利を誰かに奪われたり、勝利したとしてもけっこうな接戦を制することが多かったのだが、今回は王者の貫録。ラウンド1こそ、ライバルのガブリエル・マルセリ、ハイメ・ブストと数点差の接戦で、特にブストとは最終セクションまでオールクリーンの同点だったが、ラウンド2ではライバルが軒並み5点となった第3セクションを唯一クリーンして、堂々たるトップをとった。

ファイナルはますます圧巻。5点一つもなしに6セクションを走りきったのはボウだけ。フランスの夜は、ボウのためにあった。

ファイナルでの2位争いは、マルセリの圧勝だった。マルセリは第1で減点してハンディを背負うも、第3と第4を抜けて、この2セクションで5点になったブストに対して優位に立った。5点差でマルセリの快勝だった。

第1戦の2位がブストで第2戦がマルセリ。ランキング争いのライバルがせめぎ合いをしているおかげで、ランキング争いではマルセリとブストが同点、2戦を終えて、ボウのリードは早くも17点もの大差となった。今シーズンのボウは、勝利はもちろん、ラウンド1とラウンド2でも負け知らずで、この勝利ポイントでここまで4点を稼いでいるのも大きい。

4位はHRCのワークスマシンを走らせるトビー・マーチンだった。差はあるものの、ランキングでも4位に浮上した。5位はブノア・ビンカス。今シーズンのビンカスは、ちょっと調子がいい。フランス大会での好成績に、会場も沸いたことだろうが、もうちょっと上位の方がよかったかな。

そのビンカスに後れを取ったのが大ベテランのアダム・ラガ。40歳をすぎてXトライアルの現場にい続けること自体が快挙ではあるけれど、全盛期のキレは失われてしまったのか。そのラガとの契約を解消したTRRSは、今回は残念ながら登場すらしていない。

2ラップ目に調子を落としたマテオ・グラタローラが7位、ワイルドカードのフランス人、ヒューゴ・デュフレスが健闘してクリーン一つ、3点一つの2ラウンド合わせて28点で最下位となった。

第3戦はほんの1週間後、フランスのニースでの開催となる。アウトドアシーズン開幕を前に、トップライダーは忙しい。

■リザルト

Pos.RiderRound1Round2Final
12345S.T.1234S.T.123456Total
1トニー・ボウ000011000000021227
2ガブリエル・マルセリ1010241051712225517
3ハイメ・ブスト0000550050502555522
4トビー・マーチン1120590050514
5ブノア・ビンカス21502100050515
6アダム・ラガ02505120150618
7マテオ・グラタローラ01205811551220
8ヒューゴ・デュフレス555052055531838