雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

ボウは3連勝、2位争いはブストの勝ち

3月22日、Xトライアル第3戦はフランスのニースで開催された。第2戦シャロン・シュル・ソーヌから1週間後の開催だ。世界のトップライダーは、忙しい。ニースはご存知世界有数のリゾート地。Xトライアルの会場はリゾート地や首都をメインに転戦する。Xトライアルにとって、ニースは定番に近い開催地となっている。

今回の8人の参加者は、トニー・ボウ、ガブリエル・マルセリ、ハイメ・ブストのランキングトップ3(マルセリとブストは同点)。イギリスのトビー・マーチン、フランスのブノア・ビンカス、イタリアのマテオ・グラタローラ、そして大ベテランのアダム・ラガ。今回のワイルドカードは地元フランスのテオ・コライロとなった。当初、ガエル・シャタニュが参加の予定だったのが、EVの安全基準が厳しくなって、大会がその準備を間に合わせられなかったということらしい。ガソリンよりEVのほうが安全基準がうるさく言われるのも不思議だが、とにかくそういうことみたいだ。

最初のラップ(ラウンド1)は5セクション、ラウンド2が4セクション。ラウンド1とラウンド2のスコアを足して、上位3名がファイナルに進出する。ラウンド1、ラウンド2は持ち時間5分の中で、全セクションを一気に走る。

ラウンド1は、ボウが絶好調だった。ブスト6点、マルセリ9点に対し、ボウの減点はたったの1点だった。しかしラウンド2、ブストが粘った。第3セクションを唯一2点で抜けて、このラウンドでトップスコアをマークした。ブスト3点、ボウは5点。今シーズンボウがトップをとれなかったのはこれが初めてだ。ファイナル進出は、ボウ6点、ブスト9点、マルセリ16点の3人と決まった。

マルセリのファイナル進出は平穏ではなかった。ラウンド1で3位となったのはビンカス(7点)で4位がマーチン(8点)だった。マルセリは9点で5位。厳しい戦いから、ラウンド2でファイナル進出を果たしたマルセリは、強いメンタルをも身につけつつある。

ラウンド2までで大会を終える6人は、陣超に上位を固めるマーチン、負傷からの長い療養からようやく本調子を戻しつつあるビンカス、ラウンド2では4位のスコアをマークしたラガ、逆にラウンド2で調子を崩したグラタローラ、2個のセクションをアウトできたコライロがそれぞれの順位をゲットした。

ファイナルはボウが本調子を取り戻した。難度を増したセクションに対して、ボウの5点は二つだけ。トータル13点は、たった6セクションを走って、2位にダブルスコアをつける圧勝だった。

2位争いは、ブストとマルセリが27点で同点。そして2位決定戦のタイブレイクが行われることになった。1セクションのみで、減点数とタイムとで決着をつける。このタイブレイクを1点で抜けたブストが2位を得た。

第2戦まででマルセリが2位となっていたランキングだが、ここでブストが2位、ラウンド2でトップをとったことで、ブストとマルセリのランキングは4ポイントに広がった。トップのボウといえば、ブストとマルセリが2位争いをしていることで、ブストに22ポイントの大差をつけてトップ独走中だ。

Pos.RiderRound1Round2Sub.
Total
Final
12345S.T.1234S.T.123456TotalTie Break
1トニー・ボウ00010100505611510513
2ハイメ・ブスト1005060021392555552710:51.0
3ガブリエル・マルセリ10125910517165255552730:55.4
4トビー・マーチン5201081155162420
5ブノア・ビンカス1001575055152222
6アダム・ラガ2505214225092323
7マテオ・グラタローラ00551111155123327
8テオ・コライロ35555235255174040