
ワイルドカードで4位は驚異。トニー・ボウ
1月28日、フランスのトゥールーズで開催されたインドア世界選手権第3戦。結果はアダム・ラガが絶好調で3連勝。しかし今回の話題をさらったのは、初登場のボウだった。
ディフェンディングチャンピオン、アダム・ラガは、前回マルセイユでは、やや不安げな勝利ともいえたが、今回は文句なしのぶっちぎりの勝利だった。熾烈にファイナル進出を争う2いいかを尻目に、まったく器がちがう減点数でファイナルに進出、そしてファイナルでも圧勝した。
しかしこの大会、ラガの超人的走りの影をも薄くするほどの活躍を見せたのがトニー・ボウ。もちろんワイルドカードとしての出場で、世界選手権は初出場。

3連勝、インドアでは圧倒的なラガ
世界選手権では、最大二人をめどに、ワイルドカードライダーが出場できるきまりになっている。レギュラーメンバーは6名。ワイルドカードライダーは、たいてい、レギュラーメンバーからは少し離れて、7位争いをするのがいつものことになっている。練習のチャンスも、まして試合のチャンスなどほとんどないワイルドカードライダーは、7位争いでも立派に健闘といえる。ところがボウはちがった。
ボウのライバルとなってしまったのは、だれあろう藤波だった。藤波は、今今年がタワークスマシンの開発作業の真っ最中だ。前回の大会から1週間、ライディングポジションに変更を加えたフレームに、試合前日にできあがったニュースペックのワークスエンジンを積んで出場した。その仕様は、藤波の大いに気に入るところだったようだが、しかしマシンとのマッチングを計る時間が、いかにも足りなかった。
7つのオブザベーションセクションを終えた時点で、ダブルレーンはボウとの対決。ラガとランプキン、カベスタニーとフレイシャが対決する組み合わせで、つまり藤波vsボウは5位争いということだ(もちろん、ダブルレーンの結果によっては、全体の順位にも変動があるが)。ふつうに考えると、この時点で藤波のファイナル進出はなくなっていて、事実、その読み通り、藤波はボウにダブルレーンで敗退して、2戦続けてのクォリファイ敗退ということになった。

藤波のいない2回目の表彰台
藤波がダブルレーンで負けるのは珍しい。しかし今回は、ダブルレーンセクションがややリスクの高いものであり、スピードを出すことで飛びすぎて破綻をきたす恐れがあるのを、藤波は充分承知していた。ボウとのダブルレーンでは、そのリスクの高いセクションまでは競り合いを続けたが、その先でボウの先行を許した。その同じ場所で、その後にカベスタニーとの一騎打ちをしたフレイシャは、大転倒してしまった。今回のフレイシャは、調子がよかったのだが、これで成績もパー。おまけに指の骨折まで心配される状態だ。
ファイナルは、これもラガがぶっちぎり。2位争いは、カベスタニーがランプキンを振り切って勝利したが、ラガとはかなりの差をつけられた印象。さて、第4戦は、すぐ翌日のグラナダ大会。今度は藤波のマシンとのコンビネーションはどうなのか、フレイシャの指の負傷はどうなのか、息つくまもない、インドアトライアルである。
| ファイナル | ||
| 1 | アダム・ラガ | 6 |
| 2 | アルベルト・カベスタニー | 15 |
| 3 | ドギー・ランプキン | 17 |
| クォリファイ | ||
| 1 | アダム・ラガ | 2 |
| 2 | ドギー・ランプキン | 9 |
| 3 | アルベルト・カベスタニー | 10 |
| 4 | トニー・ボウ | 11 |
| 5 | 藤波貴久 | 13 |
| 6 | マルク・フレイシャ | 16 |
| 7 | ジェロニ・ファファルド | 17 |
| 8 | ジェローム・ベシュン | 35 |
| ランキング | ||
| 1 | アダム・ラガ | 30 |
| 2 | アルベルト・カベスタニー | 22 |
| 3 | ドギー・ランプキン | 19 |
| 4 | 藤波貴久 | 15 |
| 6 | マルク・フレイシャ | 10 |
| 5 | ジェロニ・ファハルド | 9 |
| 7 | トニー・ボウ | 5 |
| 8 | ジェローム・ベシュン | 3 |
| 9 | タデウス・ブラズシアク | 2 |
| 10 | 野崎史高 | 1 |