雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

夏休み日記

09モーターパラ

 この夏に起こったことを、まとめて書こうとしている。この地域では、学校はもう始まっているけれども、9月1日の始業式から帰ってきてから夏休みの宿題に手をつける、みたいな感じです。でも、ほんとうにいろんなことがあった夏休みだった。


 8月6日からは、村はずれ(ぼくがいるところも村はずれだけど、反対側の村はずれ)の獏原人村で、満月祭がはじまった。一度だけおじゃましたけど、今年はトライアル大会の準備などがあって、気分的にゆっくりできなかった。もったいなかった。
 トライアル大会の準備などしながら、8月15日は村の盆踊り。といっても今年で3回目、村の若者たちが主体になって開催される盆踊りならぬBON DANCE。ここでは、村岡ジッタをはじめモーターパラグライダーの仲間に来てもらって、上空を飛んでもらった。空飛ぶ人間を見たことがない村の人たちには、けっこう喜んでもらえたみたい。
 夕方には、トライアルのデモもやった。ほんとうは、村ではじめてのトライアル・デモくらい、ニシマキがスターになってもいいのではないかと思ったのだけど、トライアル大会の準備を手伝ってくれた下園さんがデモもやってくれるという。これまた、ウイリーを見たことがなかった村の人には、受けたみたいだった。
 1週間おいて、といっても、その1週間、おたおたしながらトライアル大会の準備をし、23日はかわうちトライアルの当日。自分ではなんにもできず、みんなにおんぶにだっこの大会主催でした。みなさん、ありがとう。そして、参加者のみなさん、ありがとう。

09区長の家

 そして実は、その直前に、区長のお父さんが亡くなられた。このへんでは、一忌組合という地域の葬祭を助け合うしくみがある。隣近所が炊き出しなどの準備をして、ご家族は亡くなった方を送るのに専念するシステム。しかしこれがたいへん。隣の家は、お通夜、葬儀と休憩所と化す。住人といえど、へそだして寝ている場合ではない。
 この一大事の一忌組合も、しかしそろそろ時代的に続かないのではないかという話になっている。事実、葬儀は町の葬儀場を利用する人も多い。区長の家のお葬式は、最後になるんではないかという話。
「今からこんなことを言うのは不謹慎だけど、区長のお父さんのときは、しっかり記録を取っておけよ」
 と命じられていたので、他人事ではない。でもでも、トライアル大会真っ最中だ。
 葬儀の準備(の撮影)とトライアル大会の準備を同時進行。
 そんなことをしているうちに、あっちとこっちからインフルエンザと不幸の知らせが。これでまたしばしおたおたする。

09高原を歩く

 トライアル大会の翌日、月曜日の夜から、首都圏の大学生が15人ばかりやって来た。これから1週間にわたって、彼らは我が高田島で生活する。そして天井画を描いていくのであった。
 これがまた七転八倒。周囲を巻き込み、みんなに迷惑をかけながら、まず自己評価百点の活動ができた。これで、長い夏が終わった。
 学生さんたちが帰ったと思ったら、高田島は急に冷え込んで、ぼくはフリースを着て、村のあちこちでストーブに火が入った。
 すべて終わって、あいづのツートラにいこうと申し込みをしたがいいが、申し込んだ次の瞬間、その日は天井画のお披露目の日だと思い出した。というか、そういうご指摘をいただいた。自分ではなんにも気がついていない。おかげでまたみなさんにご迷惑をおかけした。
 そんなこんなで、9月号は9月4日に発送になります。遅れてしまって、申し訳ございません。以上、9月号の遅れの言い訳の目録でした。ひとつひとつ、忘れないうちに書いていこうと思います。
(いつになるやら……)
 写真は、とりあえず時系列順に、モーターパラが村の総合運動場の上を飛ぶシーン、花輪に囲まれる区長宅、収穫に出かける都会の大学生ご一行、でした。