雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

道志の森の水

 神奈川県のコンビニエンスストアで、こんなお水が売られていました。お水そのものは、ふつうのお水です。でも、なんとなく見慣れないお水だなぁと思ってラベルを読んでみたら、道志の森のお水でした。
 道志の森というのは、トライアル遊びをするところが少ない首都圏のトライアル愛好者にとってはなくてはなくならないところ。道志の森キャンプ場(〒402-0223山梨県南都留郡道志村10701池谷寿雄さん/Tel:0554-52-2440[キャンプ場]0554-52-2388[自宅])は、キャンプしているのお客さんに迷惑かけないというお約束で、キャンプのハイシーズンをのぞいて周囲の山々でトライアル遊びをすることを許してもらってます。木の根がいやらしい斜面あり沢ありで、地形のバリエーションも豊かだし、それぞれのレベルで練習できるのも魅力です。キャンプ場だから、シャワーなどの施設もあるし、なんならバンガローを借りれば、快適なトライアル合宿もできます。


 でも今回の話題は、この愛すべきトライアル場の話じゃない。自然山通信の住所がある(というより、杉谷とニシマキが住んでいる)神奈川県横浜市は、水道のお水を道志村から引いてきている。
 都会の水はおいしくないとよく言われる。お水そのものがおいしくても、マンションの配管が錆びていたり、水タンクの中でカラスが死んでいたりするかもしれないから(なんてことがあったらいやだなぁ)、都会の水は安心できない。でもそんな中でも、横浜の水はけっこうおいしいのであります。そりゃ、道志のお水だから。

 道志村は、山梨県の村です。相模原から山中湖へ抜ける途中にあって、山中湖まではもうほんの30分くらい。ところがその道志村「横浜市道志村になろう」と横浜市との合併を計画、横浜市にその旨を打診している。横浜市は「そりゃー、議題にもできないなぁ」とお返事してるんだけど、でもこの裏には道志村と都留市との合併の話もあって、話は一筋縄じゃない。なんたって、水を確保したい横浜市は、道志村の土地を所有もしていて、すでに横浜市は道志村の大地主だったりしているわけです。村人にとっては、都留市市民になるか、村人を続けるか、大きな選択肢が横たわっていることになります。
 神奈川県横浜市○○○道志村という地名が実現するかどうか。巷の市町村合併話と比べても、なんだか夢みたいなお話だけど、このお水は、こんなストーリーを秘めて販売されているのですね。
 ぼくはこのお水を、相模川のゴミ拾いに行く道中で買ったのだった。身の回りに、トライアルがいっぱいで、ちょっと楽しい。
(このお水の販売者は横浜市水道局だった。ペットボトルの水って、水道の水はおいしくないからっていう前提があるような気がするけど、水道局が世に出すペットボトル水もあるんですね)