ついに最終決戦の日がやってきた。といっても、チャンピオン争いの流れは、もはやすっかり小川友幸に傾いていた。小川は、ここで5位以内に入れば、黒山健一が優勝しても2007年全日本チャンピオンが決定する。今、国際A級スーパークラスの参加人数は、今回スポット参戦の小川毅士を含めてもわずかに8名。小川が5位以内に入るのは、当然すぎる。唯一逆転があるとしたら、マシンが壊れたりして、小川が完走できなかったときくらい。
しかしそんな周囲の「チャンピオン決定ムード」の中、ひとり挑戦者でい続けたのが、当の小川だった。決定的といっても、まだチャンピオンは決定していないし、チャンピオンになったとしても、5位はもちろん、2位で決定となるのもごめんこうむりたい。最終戦で黒山に勝たれれば、勝率が5割で並ばれてしまう。小川にとって、この1戦はチャンピオン決定戦ではなく、ひとつの勝ち星を追った、ひとつの大会だった。
1点を争う接近戦から、先に崩れはじめたのは黒山だった。正確無比な黒山のライディングが、この日は乱れがち。がんばってもタイトルには届かないという状況が、そのまま走りに現れているようだった。対して小川には、気迫が充ち満ちていた。
国際A級スーパー、国際A級、国際B級、各クラスほぼ全選手収録。
◎題名／全日本トライアル@ファイル2007・R8中部／最終戦
◎DVD100分／2600円
◎JANコード／4560187780554
◎12月15日発売／発売中！
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全日本トライアル@ファイル2007・R8中部
