雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

SSDT 5日目

だんだん書くことがなくなってきたぞ。困ったな。
5日目、金曜日は、フォートウィリアムの南の半島を一回りしてくるコースで、他の4日間に比べると少し楽。コランフェリーというフェリーボートで川(なのか海なのか湾なのか)を渡ったり、ちょっと趣向がちがう。これは毎年こういう傾向らしい。
スコットランド、地元の期待の星ギャリー・マクドナルドは10点を献上してトップから後退した。5点が一つあるのが痛かった。そういえば、ルールについてなにも書いてなかったけど、SSDTってのはイーハトーブとおんなじような、停止即5点のルールを使っている。失敗してもとにかく突き進まないと5点になっちゃうのだ。でも、イーハトーブはともかく、SSDTでは止まった止まらないの採点で悩むことはあまりない(ライダーがカードを持たないから、採点でもめるってことはほとんどないのだ)。SSDTのセクションは圧倒的に上りばかりで、しかもつるつる滑ったりごろごろしていたり、一度止まって再スタートができるような地形じゃない。
SSDTのセクションは、これまた圧倒的に沢に作られている。スコットランドの広野には、無数の沢が走っている。水が流れているものも流れていないものもあるけど、この沢をセクションにして、3つ4つをひとまとめにして、ヒルと呼んでいる。ヒルとは丘だけど、もてぎの世界選手権に習った言い方をすれば、ゾーンのような意味だ。
SSDTの伝統的な点といえば、連続セクションがけっこうあること。最近のトライアルではとんと見かけなくなったけど、セクションの出口と次のセクションの入り口がくっついているのが連続セクション。有名なパイプラインのセクションも連続セクションだと思った。全部をクリーンしようと思ったら、全部一気に走りぬけなければいけない。採点はひとつずつのセクションでおこなわれるけど、ライダーとしたら、恐ろしく長いセクションを走りぬけなければいけない。


で、本日の成績。ポンスが18点、1点差でマクドナルド。関係ないけど、マクドナルドとかマクマスターとか、Macで始まる名前って、スコットランドとかアイルランドとかに多い名前なんだね。カナダ人にもけっこう多いけど、緯度的にこのへんの人の名前、ってことなのかもしれない。
マクドナルドを追うは、ヘミングウェイ、カモッジ、コリー、ビルバオ、コナー、ソープ。この6人が8点の中にひしめいている。この日だけを見ると、トップのポンスをはじめ、カモッジ、ソープが3点。この中のだれかが明日の最終日に、オールクリーンでもすれば逆転トップも夢じゃない。
ジョン・ランプキンのトータルポイントが、きのうまでより5点へっている。これはきっと、抗議が通ったのだろう。「ぼくの○セクションの点数だけど、クリーンしたけど5点になっている。おかしくない?」なんて事務局に申し入れると、事務局は一生懸命調べる。まずコンピュータの入力まちがいを疑う。まちがってたらすぐになおる。オブザーバーのノートに5点てなっていると、これがひっくりかえることはほとんどないけど、オブザーバーとライダーが直接面談をして、ほら、あのときあんたはおれに「ナイスクリーン」って声をかけてくれたじゃないか、なんて話をしているうち、オブザーバーが「あぁまちがえた」って採点がひっくり返ることもある。ジョンの場合も、きっとこんな感じなんでしょう。よくわかんないけど。
パスケットは、なぜかリザルトの最後尾にいる。なんらかの失格扱いなのかなぁ。サンダースも、ちょっと息切れした感じ。
マーチン・クロスウェイトは木曜日にちょっと減点をしたけど、今日は持ち直して56点、19位。TYSデビュー戦を飾るには、まずまず優秀な成績。成田匠はクロスウェイトに遅れることちょうど10点。この日は同点だったから、その差は縮まらず。
クロスウェイトに1点差の20位はクリストフ・ブルオン。この気弱なフランス人はここではなかなかがんばっている。もてぎでは「見直したぜ」と言ってやろうと思うけど、「見直したぜ」はなんて言うんだか、辞書をひかなきゃわからない。なさけない。
野崎史高は、どうやら走り続けている。減点も成田より2点多いだけだから、手が痛かったりチャンスがなくなってコンセントレーションにも影響があろう今となっては、よく走ってるといえるんじゃないかな。
で、順位はどーんと下って160位あたり。レディースのふたりはすごいことになっていますよ。イリス・クラマーとマリア・コンウェイはとうとう同点になっちゃった。305点。
木村さんは452点。ミショーを抜きました。でもミショーは50点をいっぱいとって、勝手に脱落してきたんだね。ミショーといえば、かつてルジャーンと世界選手権でもSSDTでもトップ争いをしていたけど、今はフランスのフェデレーションのお仕事をしています。クリストフやベチュンは、みんなミショーさんの子分です。
秋山さんは510点。辻さんが585点で追い上げています。もうすぐケリー・ウイリアムスに追いつきそうだよ。ケリーのねえさんのクリスティーヌは、大量減点をくらっています。どうやらリタイヤか、失格かな?
ということで、あしたはいよいよ最終日だ。日曜日はぼくが遊びにいってしまうので、日記を書くのは少し遅くなると思うけど、ちゃんと書くから待っててくださいまし。