雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

NOKIAの携帯電話

vodafone702NK
なんとなくぽっちゃりしているのは
シリコンケースに入ってるから

 ポルトガルへ行ってきました。今回世界選手権開幕戦へ行くにあたって、出発2日前にこんなものを衝動買いしました。ボーダフォンの携帯電話で、ノキアの6630。ボーダフォン名では、702NKってことになってます。
 今持ってる、4年目になろうかというauのC409CAはそのまんま持ってます。なんたってC409CAは防水だし、落っことしてもなにしても無事。
 衝動買いしたのは、たったの1円だったからでもあります。0円というところもあったけど、たまたま飛び込んだヨドバシカメラが1円だった。「しまった、1円損した」と思っちゃったのが、我ながら貧乏くさい。C409CAも1円で買ったんだけど、日本では携帯電話は限りなく安いってのが定説になってる。ぜんぜん安いなんて思いませんね、今さら。
 しかしこの電話、ボーダフォン702NKは1円だけど、NOKIA6630は6万円くらいするらしい(売ってるのを見たことはありません。たぶん売ってないんじゃないかと思う)。ほとんど同じものなのに、6万円の値段の開き。6万倍も、高い。


 なにがちがうかっていうと、702NKのほうは、ボーダフォンでしか使えない。一方6630は、SIMを入れ替えることで、スペインのプリペイドカードも、DoCoMoのFOMAも使えちゃう(と思う)。6630は、電話機の仕様はどれも同じ、というヨーロッパ(や一部を除く世界各国)のふつうに従ったもので、702NKは、それじゃ困るんで、日本のふつうにあわせなおしたものであります。日本のふつうにあわせてもらうと値段が6万分の1になるんだから、日本はえらいもんです。
 日本のふつうがどういうことかというと、いったん契約したが最後、死ぬまで基本料金を払い続けてもらいましょうというシステムです。年間割引とか、一見お安いシステムがあるけど、こういうのはみんな違約金があって、所定の解約をしなければ違約金が取られるようになっている。つまり、入ったが最後、解約はするなよというシステムのようです。
 今どき、どこぞの組組織じゃあるまいし、なんでこんな高飛車な商売ができるのかなと思いきや、それが携帯電話が1円(もしくはタダ、要するにものすごく安価)だからなんですね。この機械そのものが1円でできているわけじゃなくて、所定のお値段はあるはず。6630が6万円なんだから、卸価格で少なくとも4万円とか、原価でも2万円とか、するんじゃないでしょうか。わかんないけど。じゃその差額の数万円を誰がだしてるかって言うと、なんのことはない、ぼくらが出してるんじゃないか。それがつまり、解約するなよの脅しにつながるわけです。
 携帯電話を1円じゃなくて、あるべき値段で買うようになったら、もしかしたら携帯電話料金って、今よりうんと安くできるんじゃないだろうか。今は、新規契約新規契約で、毎回タダみたいな電話を与えて顧客を獲得するシステムで回っているから、なかなかそこからの脱皮ができないんだろうけど、考えてみると、ぼくはauに同じ電話機で4年も基本料金を支払い続けている。これ、最近auと新規契約した連中の電話機代を肩代わりしているようなもんだぜ。いまいましい。

 さてなんでボーダフォンかといえば、現在唯一日本語のメールを送れるからです。写真入り現地速報がやりたくて、それで買っちゃった。シャッターのタイムラグがものすごく大きいので、走っている写真は撮れないとか、最近、携帯でメールを書いてなかったから、文字を打つスピードがとっても遅いなどの個人的問題はあるんだけど、一眼レフカメラより自然山通信的には戦力になりそうな感じはします。
 海外でも使えるボーダフォンの携帯電話は、黒山健一選手もご使用とのこと。メールはけっして安くないんで、メールは何日かに1回、まとめて送ってるそうだ。健ちゃんの電話機はシャープ製とのことで、ノキアのはさわってみたけどキーが押しにくいんでやめたらしい。確かに、押しにくい。キー操作だけじゃなくて、あらゆるものが使いにくい。今どきの携帯電話は便利の代名詞みたいになってるから、その点では携帯電話失格くらいに使いにくい。

702NKキャプチャー
おもしろがって画面を
Macintosh風にしてみました。
「ノキアってMacなの?」って
誰かに言わせたいのだ。
でも、画面コピーがとれる
携帯ってのも、すごい

 そのかわり、こいつには他の携帯電話にまねができないことがある。ゲームをコンピュータでダウンロードしてきてインストールしたり(携帯電話でダウンロードするわけじゃないから、費用は一銭もかからないし、世界中のラインアップから選ぶことができる。ゲームだけじゃなくて、まともなアプリケーションソフトも、おんなじようにダウンロードしてインストールできる)、画面の見栄えを好きなようにいじったり、やりたい放題らしい。つまりこの電話機は小さな小さなコンピュータで、電話会社と接続しているとき以外にも、お仕事を立派にこなせるというわけだ。

 これでいったいどういうことになっているかというと、基本料金以外の電話代は一銭も使っていないのに、おもしろいのでこいつにかかりっきりになってしまって、ふつうの仕事がほとんどできないとほほな状態になってしまった。
 電話は、やっぱり日本標準の方がよろしいのかもしれない。いまいましいけど。