雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

土曜日の食生活

 朝ご飯はホテルでいつものとおり。メシはともかく、このホテルは地下駐車場がすげー狭い。駐車場が6ユーロもするんだからもっと快適かと思ったけど、急降下で地下へ降りて、すぐ直角に左折。しかも左右がぎりぎり。こんなところ、ほんとに曲がるのかと四苦八苦しながらようやく駐車スペースにクルマを止めたら、直後に四苦八苦してクルマを止めたのがテリー・ミショーさんだった。「どえらくむずかしいセクションだぞなもし」と、ターンの神様ミショーさんに言わしめたのだから、その険しさもおわかりいただけるかと。


 昼飯はセクション脇のスタンドでサンドイッチとコーラ。それでも6ユーロだ。ずっと、1ユーロ100円の感覚で計算するくせがついているから、1ユーロ150円になると、さすがに高い。でも日本の財力の弱さがいけないんだから、しょうがない。
 晩飯は、スペインのソロモト誌のペップ・セガレスと、イタリアのモトクロス誌の契約カメラマンのプピィと、えーと、名前をなんといったかな、2日前に25歳の誕生日を迎えたばかりのバレンシア生まれのおねーちゃんと3人で食した。例によってメニューはさっぱりわかんないので、彼らにおまかせしたけど、牛でもない豚でもないなんかの肉ってのを頼んだけど、出てきておいしくいただいても、まだなにを食べたか理解できない。もしかしたら、スズメかなんかかもしれない。ワインは、スペインのよりカタルニアのやつのほうがおいしかった。
 25歳のおねーちゃんは、インドアトライアルのオフィシャル広報官を務めていたとかで、インドアシリーズに添って、ロシアとかアルゼンチンとかブラジルにも飛んでいったそうな。彼女は4人とアパートをシェアして住んでいて、ひとりはドイツ人、ひとりは台湾人、もうひとりはイタリア人で、部屋の中の公用語は英語にしようと決めているらしい。だもんで、夕食をとった4人の中では彼女が一番英語が達者だけど、ちょっと達者すぎて、ぼくには聞きとれない。ペップの英語は聞きとりやすいけど、やつはそもそも英語が得意ではない。プピィのイタリア語をおねーちゃんがリピートしてお勉強したりもするんで、イタリア語もスペイン語もカタルニア語(バルセロナ地方をカタルニア地方と呼んで、このあたりは言語もちがう。アンドラはカタルニア語を公用語としている)もわかんないポンニチとしては、なにがなんだかさっぱりわかんないけど、幸か不幸かはなしの流れだけはわかるんで(アダム・ラガが来年どこと契約するのかとか、スペイン語で「あした・あさって・しあさって」はなんというのかとか)なんとなくわかったふりをして聞き流している。会話のコミュニケーションなんてのは、こんなものかもしれないっすね。
 最後に食後酒として、こりゃ、どう味見しても焼酎だよというようなのを飲まされて、一気に酔っぱらった世界選手権前日の夜。ふぅ。
 写真はモンテッサ監督のシレラさんと、愛娘。11歳で、トライアルもやってるけど、ほんのさわりね、ということだ。11歳の頃のライアなんかはもうばりばりだったから、トライアル関係者が「自分のこどももトライアルやってます」というときには、いろいろ注釈をつけないといけないことになる。でもシレラさんが「そんなに本気じゃないのよ、お楽しみでちょっと乗ってるだけ」というときには、ぼくが芙海のトライアルについて語るときとおんなじだったから、なんだかおかしかった。