大きな災害が相次いでいます。災害支援にトライアルは最適。しっかり腕を磨きましょう。

Xトライアル第4戦バルセロナ

Xトライアルにかかわるライダー、メーカー、ファンにとって特別なバルセロナ大会は、例年通り2月第1週の2月2日に開催された。バルセロナ大会は、トライアル関係者、ほとんどすべてにとって、ホーム大会といっていい一戦となる。いつにも増して、気合いが入る。スケジュール的にもいつもとちがう。他のXトライアルは金曜日や土曜日の夜の娯楽時間に開催されるが、バルセロナは日曜日の昼間に開催される。いつものXとは位置づけがちがうのである。

そして今回、この大会を最後に現役を退くのが、アダム・ラガだ。その戦歴は28年に及ぶ。2024年限りでの引退を宣言していたが、引退最後の試合は地元のバルセロナで、というわけだ。

最初のQ1で、ラガは若いチームメイトのブノア・ビンカスに同点ながら敗して4位。敗者復活戦で勝利してファイナル進出を果たした。敗者復活戦勝利は2戦連続だ。そしてこれで2025年Xトライアル、4戦連続でファイナル進出ということになる。この大会を限りに引退とはいえ、まだまだ実力は充分。それを存分に実証した。さらに、ファイナルでのトライ順を決めるスーパーポールでは、トニー・ボウに勝るスコアをマークして、3番手のトライ順を得た。

そしてファイナル。トップのボウには点差を離されてしまったものの、3位には1点差で勝ちきって堂々2位を得た。充分過ぎる有終の美、といえるだろう。これが、ラガの28年に及ぶ最後の世界選手権出場だった。引退試合がXトライアル、というのも、アウトドアでタイトルをとる2年も前にインドアタイトルを獲得していたラガらしい。

さて、Q1でトップをマークしたのはボウだったが、これにガブリエル・マルセリが同点で並んだ。マルセリはこれが、シーズン2度目のファイナル進出だ。Q1を3位でストレートのファイナル進出を果たしたのはブノア・ビンカス。ビンカスはこれで今シーズン3回目のファイナル進出となる。ビンカスはラガと同点同タイム(1点と5点の数も同じ)だったが、ビンカスが3位、ラガが4位となっている。ごめんなさい。なんでだかわからない。Q1の出走順が、ビンカスの方が先だったからかもしれない。

Q1での大ハプニングは、ハイメ・ブストの不調だった。Xトライアルは絶賛修業中のハリー・ヘミングウェイよりはよかったが、今シーズン初出場のアニオル・ジェラベルトに3点差をつけられ、マテオ・グラタローラとは同点。7位ということになってしまった。

7位でもQ2敗者復活戦でファイナルに進めば、一発逆転優勝のチャンスもあるのだが、Q2でもラガにわずかに及ばず、7位のポジションが確定してしまった。Q2でのラガとブストは、クリーン2と1点一つで、トライタイムの差、3秒6だった。

スーパーポールでのトップスコアはマルセリ。マルセリだけが第3セクションを1点で抜けている。ビンカス、ラガ、ボウはそろって第3を抜けられず5点。ファイナルでのトライ順はタイム順で決まった。ボウが最下位。ボウはファイナルを真っ先にトライすることになった。

しかしファイナル本番ではボウが本領を発揮した。第1セクションこそマルセリがクリーンして(ボウ、ラガが1点、ビンカスは5点)勝負の行方が注目されたが、マルセリのクリーンはこれだけで、対してボウは3つのクリーン。ざっとトリプルスコアでボウが3連勝を飾ることになった。2位争いはマルセリとラガが接戦だったが、マルセリが4連続5点となってラガが逆転。最終セクションでラガが5点になるも、1点差でラガか2位となってマルセリが3位となった。

ボウの3連勝、ブストの失速で、両者のチャンピオンシップポイントの差は、20ポイント以上に広がっている。

Pos.RiderQ1Q2SuperPoleFinalTotal
12345S.T.TimePenal.TotalTimePenal.Total.123456
1トニー・ボウ0010010:48.81:001:48.81001507
2アダム・ラガ0020571:00.40:101:10.40:46.51:001:46.511535520
3ガブリエル・マルセリ0010011:07.10:101:17.105555121
4ブノア・ビンカス0020571:44.11:001:44.151555526
5アニオル・ジェラベルト0120581:14.00:101:24.0
6マテオ・グラタローラ00515111:18.60:301:48.6
7ハイメ・ブスト00515111:04.00:101:14.0
8ハリー・ヘミングウェイ05255171:51.72:003:51.7