大きな災害が相次いでいます。災害支援にトライアルは最適。しっかり腕を磨きましょう。

アメリカのラガ、パーフェクト

1306アメリカで完勝のアダム・ラガ

 アメリカはテネシー州で開催された世界選手権アメリカGP。開幕戦日本での2戦を終えて、ランキングはトニー・ボウがトップ、僅差で藤波貴久が続いていたが、アメリカでは大異変。ボウが2日続けて勝利できず、藤波も初日に5位と低迷。両日を制したのはアダム・ラガだった。
 去年まで、トニー・ボウ別格、続く3人のスペイン人と日本人一人によるトップ争い、という図式の世界選手権だったが、ノンストップルールとともにその様相も変わってくるのか。日曜日のラガは、同点クリーン数差で勝利と、運の強さも身につけてきた。
 藤波は土曜日の5位から、日曜日には表彰台に乗ってみせ、ランキングは3位。
 ランキングトップは、1点差でアダム・ラガのものになっている。


 アメリカGPは、2008年と同じく、テネシーはセクアッチーのトライアル・トレーニングセンターで開催された。2008年にここで勝利したのは、藤波貴久だった。
 川、ごろごろ岩など、日本と同じく12セクション3ラップによる戦い。後半の第9セクション以降が難度が高い設定となっていた。
■日曜日

1306アメリカのラガ

土曜日、日曜日完勝のアダム・ラガ

 土曜日1ラップ目。前半好調だったのは藤波だった。第4セクションまでオールクリーン。第5で2点。
 第6セクションまでで、アダム・ラガ、トニー・ボウ、アルベルト・カベスタニーがそろって6点、ジェロニ・ファハルドが4点。藤波は2点でトップに立っていた。
 しかし藤波には気負いがあった。日本で優勝した勢いを、そのままアメリカに持ち込みたい。その気持ちが、藤波の走りに影響を与えてしまった。実は走りがかたかったのは朝からだったようだが、それでもトップを走れるのは、藤波の実力なのかノンストップルールのいたずらなのか。おそらく両方ではないだろうか。
 ところで藤波によれば、ノンストップルールの判定はアメリカでは日本よりもずいぶんやさしく(寛容的に、ルーズに)なっていたという。日本GPでは、ちょっと厳しいと思われる判定もなくはなかったけれど、おおむねノンストップルールとして納得できる判定がされていたように思う。
 対してアメリカでは、抽象的な言い方をすれば、流れが止まった場合に減点とする、という感じで、マシンが動きを止めてタメを作ったりなどは減点としていない様子。
 もし、今後も採点がこういう判定で行われるなら、練習もそれに合わせて変更しなければいけないと藤波は言う。一方、藤波やボウのように、厳密なノンストップ対応の練習をしていないのではないかと思われるライダーがいた。それが、ラガだった。
 藤波は第8セクションで5点になると、以後最終セクションまでクリーンなしで、一気に13点を失った。この5セクション、ラガ、ボウ、ファハルドはいずれも1点のみで切り抜けている。トップはファハルドの5点、ラガとボウが7点で同点となっている。
 2ラップ目、調子づきたいファハルドを尻目に、ボウのペースがよくなってきた。3、5、11と3ヶ所で1点ずつの3点。第5で5点となってしまったファハルドを突き放して逆転。しかしそれ以上に好調だったのがラガだ。ラガは2ラップ目をオールクリーン。ボウに3点差のトップに出た。
 3ラップ目、追い上げたいボウだったが、第5セクションで5点。勝負はあった。ラガの3ラップ目は1点。最後までステディな走りを守って3戦目にして今シーズン初優勝だ。

1306アメリカのファハルド

日本に続き、惜しい戦いが続くジェロニ・ファハルド

 ボウはファハルドとの2点差は守って2位。ファハルドから5点差でカベスタニー、カベスタニーに13点差、トップから28点差で5位となったのが藤波だった。6位のダビルとは3点差だったから、ちょっと際どい勝負だった。
 今回は才能あふれる(しかしアメリカの外に出るのが苦手な)アメリカのパトリック・スメイジがスポット参戦。ワールドプロクラスを走るのは初めてだが、ブービー賞の12位となった。

土曜日のワールドクラス結果。画像だけ開くと大きくなります
1306usa_土曜日リザルト

■日曜日

1306アメリカのボウ

僅差で2日間とも敗北を喫したトニー・ボウ

 スコアを見ての通り、土曜日のセクションが少し簡単だったということで、おおむね(といっても規定により、全部のセクションを変更することはできない)むずかしめに設定されなおした日曜日。しかし結果は、日曜日以上の神経戦となった。
 前日に5位と低迷していた藤波は、この日は第2、第3といきなり連続5点。第2は斜面の登りでふられたのが原因だったようだが、第3は突然のエンジンストップに見舞われた。
 トップ争いは前日同様にラガとボウ。1ラップ目、ボウは5点、対してラガは3点。ラガが前日同様、ボウに対して一歩もおくれをとっていない戦いっぷりを見せている。
 2ラップ目、ラガが第5で5点。ここはむずかしいセクションではあったのだが、これで戦況に変化があった。ボウはここをクリーンして、2ラップ目終了時点で、ラガとボウは8点の同点に並んだ。この時点で3位は藤波で26点、ファハルドが29点、カベスタニーが36点だから、ふたりが抜きんでて好スコアをマークしているのがわかる。
 3ラップ目、ここへきて、トップの二人が崩れ始める。ファハルドが10点、藤波が12点でまとめた最終ラップの12セクションを、ラガとボウはそろって16点失ってきた。それでも、3位藤波にはまだ充分なアドバンテージがあって、トップ二人のポジションは安泰だった。問題は、どっちが表彰台の一番高いところに乗るか、荷なる。
 クリーン数は、ボウが27、対してラガは28あった。ラガの勝ちだ。クリーン数たった1個の差の勝利。この勝利は大きな勝利だ。これでラガは、昨年の開幕戦以来の、ランキングトップの座についた。

1306アメリカの藤波

土曜日は完敗、日曜日は表彰台に上ったが、まだがんばれるはずだった

 藤波は、3ラップ目にもエンストがあって、それ以上の追い上げはできず。エンスト2回の10点を引いてもトップの二人には4点の差があるから、それだけで逆転ということにはならないが、気持ちよく走れるか、エンストに気を使いながら走ることで集中を失っていないカなど、点数に現れないところでの影響もあるにちがいなく、2回のエンストは残念なところだった。それでも藤波は、アメリカ大会を終えてランキング3位を守っている。
 藤波とは2点差で4位となったのがファハルド、カベスタニーはファハルドに15点差、そのカベスタニーに6点差でダビル。スペイン4強と日本人によるトップ争いという図式は変わっていないが、ノンストップルールの思惑通りなのか、ボウの圧倒的強さが少し弱まり、5人に勝機が等しく回ってきていると見えなくもない。中に調子を落とすライダーもいて、しかしそれでも6位以降と順位を入れ替えることは珍しいという、2013年の世界選手権である。
 土曜日に12位だったスメイジは、日曜日は11位とひとつ順位を上げている。

日曜日の結果。クリックすると大きくなります
1306usa_日曜日リザルト

■ジュニア・125ccリザルト

土曜日のジュニアクラス結果。画像だけ開くと大きくなります
1306usa_土曜日ジュニアリザルト

土曜日の125ccクラス結果。画像だけ開くと大きくなります
1306usa_土曜日125リザルト
日曜日のジュニアクラス結果。クリックすると大きくなります
1306usa_日曜日ジュニアリザルト

日曜日の125ccクラス結果。画像だけ開くと大きくなります
1306usa_日曜日125リザルト