雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

幕張へ

幕張の景色

 幕張プリンスホテルにいってきた。自転車トライアルで世界王者を狙わんとする寺井一希に話を聞きにいったんだけど、そのお話しは近いうちに自然山誌上もしくは自然山Webにてご紹介します。寺井親子とは、自然山通信創刊当時に、筋肉番付の収録の時にTBS緑山スタジオで会って以来。「自然山通信は自転車トライアルもがんばります」なんて軽口を叩いてしまったのに、結局自転車トライアルまではなかなか手が回らない。もうしわけないのであった。


 しかし、幕張って街は、まるっきり人工的な街だなぁ。確か、もともとなんにもないところに地面を作って道を作り建物を建てたところだから、人工的な匂いがするのももっともなんだけど、それにしても無機質な街。
 ぼくは幼少時代を鉄腕アトムですごした世代なんで、こういう景色は、手塚治虫が漫画の中に描く世界として、けっこう身近ではある。動く歩道にしても、空に突き抜けてそびえるビル群にしても、みんな手塚治虫が40年以上前に漫画の中で予言した風景だ。
 ところが手塚治虫の漫画の中に出てくる悪者たちは、なぜかネズミがうろちょろするような裏町で、犯罪の気運をうかがっていたりする。幕張は明るい未来像ではあるけれど、そういった裏の世界がない。それはいいことなのかもしれないけど、なんとなくこれでいいのかという物足りない思いも感じてしまうのであった。
 とりあえず、こういう無機質な街は、駅を探したり食い物家を探そうとするとき、感覚に頼っているとなかなか見つからない。旧来の街は、人間の嗅覚を頼りに物の在りかを探しだせたりするんだけど、そういう街は、これから少なくなっていくのかなぁ。
 鉄腕アトムファンとしては、ちょっと複雑な思いで無機質の街から有機的な自分の部屋に帰ってきました。
 こんなに湿気むんむんだと、ほんとに有機質を越えて、部屋の中にキノコが生えてきそうだね。おいどんより、やっぱり鉄腕アトムのほうが、ぼくは好きだぁ。