暑さ・台風・大雨なんかには負けないぞ。でもとりあえず大岩には登ってみたい。

カメラのカタチ

ソニーのα7初期型(S)と、APS-Cカメラ並に小さくなったα7C。ついてるレンズはどっちもコシナ・フォクトレンダー スナップショットスコパー25mmF4。ライカL39用のレンズで、新品で買ったんだけど、たぶん20世紀の時代に買ったもので、20年か30年前のものになる。このレンズが、ということじゃなくて、この時代のライカマウントレンズの大きさが、ぼくは大好き。α7を買ったのも、この手のレンズを使いたかったから。

α7の初期型は、AFは遅いし迷うし、電池の消耗は速いし、メニュー画面はさっぱりわかりにくいし、使いにくいなんてもんじゃなかったけど、小さなたたずまいが気に入ってしまった。最初にヨドバシカメラでα7新発売キャンペーンに出くわした時、ソニーの出張販売員の人に持ってみろと言われて、こんなおもちゃみたいなカメラは使いたくないと返したもんだけど、それからほんの数年で、重たい一眼レフは持って歩きたくなくなってしまって、α7ユーザーになってしまった。

ところがこのα7初期型は、古い広角レンズをつけると、周辺がぼけるし、マゼンタ(ピンクみたいな赤)やシアン(緑みたいな青)の色かぶりが出たり、あんまりうれしくない。新しいのはセンサーが近代化されて、色かぶりはしなくなった。右側のα7cは、そんな時代のカメラ。古いレンズをつけるには、左のα7初期型みたいな一眼レフみたいなカタチをしたのより、右みたいな上面がつるりんとしたほうが似合うんじゃないかと思った。

でも、どうも2台を並べてみると、なんか違和感がある。昔のライカにはボディの右上(前から見て)にファインダーがある。α7Cにもその位置にファインダーはあるんだけど、前面に筒抜けになっている必要はないから、見た目にはずいぶんちがうものになるんだけど、それだけじゃない。

それでようやく気がついたのは、レンズの位置だった。レンズの位置といえば、左右のどこにレンズがついてるかで、カメラのデザインはずいぶんちがう。だからそこんところを気にすることは多かった(ソニーのボディは前かは見て左に寄ってて、グリップとレンズに指がはさまって抜けないことがあるらしい。ぼくは指がそんなに太くないので、その事件には出合っていない)。でも今回、始めて上下の位置のちがいに気がついた。

それで、最近のデジタル一眼を並べてみた。

上の3台は、もはや絶滅機種たち。真ん中のFUJIFILM X-Proは光学ファインダーが右上についてるから、必然的にレンズはその下につくしかない。左上のオリンパスは、ボディの真ん中。一番右のぼくのα7初期型は、レンズの下にずいぶんスペースをとっているけど、レンズの上にもスペースがあるから、レンズはだいたい真ん中に位置している。

それに対して、ニコンとソニーが出している新しめの2台は、レンズがボディの一番上についている。いろんな理由はあるんだろうけど、レンズはボディの真ん中か、真ん中より下についてるのがいいなぁ、とα7Cを見て思うのでした。まぁ、古い時代のカメラの造形をひきずってるじじいの感覚なんかどうでもいいし、なんならライカI型はそんな感じのところにレンズがついてるじゃないかというご意見もおありだろうけど、やっぱし違和感はぬぐえない。それに加えて、新しいα7とかは、ボディがうすらぶ厚くて、古いレンズにはやっぱり似あわない。

というわけで、昔のレンズをつけるのは、周辺が色かぶりしようがなんだろうが、α7初期型ボディになっちまうのだった。