四十雀トライアルという、40歳以上のライダーのためのトライアル大会があります。毎年一回、秋に開催されています。今回は、その四十雀トライアルのなんたるかについて、お知らせしたいと思います。
四十雀という名称は「40〜」という意味合いをひっかけた、しゃっけに満ちた大会名でもあります。この大会は、神戸のコピーライターである長尾藤三さんが1983年に創設したもので、長尾さんのユーモアあふれる大会づくりの数々は、未来あふれない初老ライダーのみなさんに夢と希望と大笑いを与えたものでした。
その長尾さんは、阪神大震災で被災し、大会存続がむずかしくなり、それを引き継ぐ形で関西のトライアルチーム、そして現在はそれに岐阜県の郡上トライアルが加わって運営をしているのですが、創設時代の四十雀トライアルを知っている人もだんだん少なくなってきています。
現在、四十雀トライアルの規約が公開されているところがなくなっているということなので、ここに刺繍からトライアル規約をご紹介したいと思います。
最高齢者をハンディゼロとして年齢がひとつ若くなるごとに1点ずつのハンディが与えられることはもんろんだが、四十雀がコンペティションとしてのトライアル大会(だけ)ではないことなど、つい忘れられがちなことなどが、この規則には記載されています。
この規則集は「全日本四十雀トライアル」の名のもとに開催をされる場合に、大切に守っていただきたいお約束とのことですが、まだ四十雀トライアルに参加したことがないみなさんが、四十雀トライアルを知るチャンスにもなれば、幸いです。
四十雀トライアル規則集
この大会の名称は「全日本四十雀トライアル大会」または、「全日本四十雀トライアル」と称する。
1.年長者を敬い、初心者をいたわる優しさを基本精神とした大会であること。
2.大会実施時期について、特に秋に実施するときは子供の運動会と重なるときがあるので、注意が必要である。
3.コンペティションの緊張よりもミーティングのなごやかさを優先すること。
4.危険や恐怖感のない楽しめるセクションレベルを心がけること。自己責任とし、保険については主催者判断とする。保険証はコピー持参でも可とする。
5.前夜祭(ミーティング)を含む1泊2DAYSの大会であること。
大会だけの参加者は原則として受け付けない。事情により、前夜祭に参加できなくなったときは、主催者に連絡し、当日、参加することができる。
前夜祭で友好を温めることが趣旨であること、全員を公平にすることである。
オブザーバーの方は大会当日に、集合いただいても結構です。このときは選手に紹介してください。また、オブザーバーは主催者側も選手も兼ねてよいとする。
6.参加資格は大会当日で満年齢40歳以上の方です。すなわち、前夜祭当日が39歳であっても、大会当日に40歳になる方は参加できます。また、年齢ハンディ、同減点の判定法など、年齢に関わる計算はすべて大会当日の年齢が基本となります。本大会主催者関係者もこの資格に合致する者は積極的に参加し、楽しんでいただいて結構です。
7.「最高齢エントリー者から計算し1歳1点の年齢ハンディ」「頑張っている限り3点」の四十雀採点法をとること。本大会で、オブザーバーが5点を宣告するのは、本人があきらめた時のみとする。
8.うぐいす、じゅうしまつ部門ももうけること(参加者がなくても募集だけはすること)
うぐいす部門は年齢ハンディなしです。
じゅうしまつ部門は14歳までの子供部門です。こちらは四十雀部門とは反対に最低歳の子供をハンディ0として、年上になるにつれて1歳1点のハンディをつけます。
9.旧車も大切にということでツインショックマシンにも、ハンディをつけます。このときはその時々のセクションの性格により、2〜10点くらいの間で、主催者が判断していただいて結構です。SSD.Pre65の精神を尊重します。
10.リザルトについてですが、四十雀の場合は年長者を敬う性格上、同減点の場合は1日でも年上の者が勝ちとなります。もしも、同じ誕生日の方が同減点だった場合はクリーン数で決めます。また、じゅうしまつ部門は反対に年下の者が勝ちです。
特に、これは本大会の特有のルールです。
11.ゼッケン番号の書き方について、3桁ないし4桁とし最初の2桁は年齢を表す。
すなわち、51歳で最初にエントリーされた方は「511」となります。また、44歳で10番目にエントリーされた方は「4410」の番号となります。
うぐいす部門の場合は最初の2桁はすべて「20」です。すなわち、うぐいす部門に最初にエントリーされた方は「201」となります。
12.実力No.1決定戦について、
本戦終了後、速やかに行うものとする。遠距離の参加者が多いので早く解散するためです。
この決定戦は本大会の付随的に設定されたもので、主催者の判断で割愛してもよい。
マシンは本戦使用車とは別に用意したマシンでもよい。つまり本戦はツインショックで、実力No.1決定戦ではモノショックでもよいということです。
時間的な制約もあるので、実施するときは短時間で、終了できるよう2〜3セクションで、1Lapまでとする。
この決定戦に出場できる資格は本大会終了時点で、ハンディをのぞく成績順で、上位5〜7位以内とすること。したがって、これ以外の特別参加は認めない。
ただし、辞退者が出たときはその数だけ、主催者推薦で、参加を認めるが賞典外とする。
13.賞典、賞品については基本的に主催者の裁量にゆだねています。
「一番鶏賞」はエントリーの中で、人気の賞ですので、可能な限り設けて頂ければ幸いです。公に受付を開始して、最初の申込書到着者に与えられる賞で、複数受理したときは前夜祭のとき、該当者の中から決定します。表彰はできるだけ前夜祭に渡せるものは前夜祭で渡し、当日の表彰時間を短縮する気配りをする。
表彰各賞について、以下の賞があげられるが、各大賞以外は強制しない。
各賞の名称は鳥に因んで(ちなんで)つけられています。
1)四十雀大賞(四十雀部門1位)
2)うぐいす大賞(うぐいす部門1位)
3)じゅうしまつ大賞(じゅうしまつ部門1位)
4)一番鶏賞
5)渡り鳥賞(遠来賞)
6)いぬわし賞(実力No.1)
7)おしどり賞(夫婦参加)
8)かるがも賞(親子参加)
9)ひよこ賞(最優秀新人賞)
10)フラミンゴ賞(最多1点)
11)はと賞(最多2点)
12)五苦楽鳥賞(最多5点)
13)孔雀賞(綺麗な古いマシン)
14)もず賞(最高齢者)
15)とき賞(例、節目の記念にふさわしい順位、連続参加など)
16)地鶏賞(地場特産品など主催者判断)など
14.その他
大会場所の設定について、特に、宿泊が屋外にしてはどうかという意見もあったが、オートキャンプが出来る場所があること、地元の理解がえられること、また、安全、衛生、事故予防などがとれることとし、過去に、この種の大会が行われた実績があるならば、選択肢にいれてもよいとする(案)。
15.問い合わせ先
BMWトライアルクラブ もしくは
郡上トライラルクアブ
まで。
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