大きな災害が相次いでいます。災害支援にトライアルは最適。しっかり腕を磨きましょう。

マドリッドも、ボウ

1003マドリッドのボウ

 3月13日土曜日、スペインの首都マドリッドでは、インドア世界選手権第3戦が開催された。
 ここまでの3戦、トニー・ボウとアルベルト・カベスタニーが2勝と1勝。この大会でカベスタニーが勝てば、再び対戦成績をタイに持ち込める図式だったが、勝ったのはボウだった。
 ボウはこれで3勝1敗(2位1回)。次の最終戦マヨルカ(地中海に浮かぶスペインの観光島)で、ボウがファイナルに進出すれば自動的にボウのチャンピオンが決定する計算となった。
 藤波は、どうにも今年のルールが合っていないようで、ラストチャンスからセミファイナルに進出、セミファイナルでは不運もあって、5位に甘んじている。


 インドア世界選手権も残りは2戦となった。イギリスで始まり、フランス・マルセイユ、スペイン・バルセロナと戦って、今回が第4戦。トライアルのメッカ、バルセロナの次はスペインの首都マドリッドでの開催となり、最終戦がスペインの観光名所マヨルカ島。後半戦はスペイン漬けのインドア世界選手権だ。
 今年はルールがいろいろ変わって理解がむずかしいインドア世界選手権だが、今回また、ちょっとしたシステム変更があった。インドア世界選手権は毎回テレビ中継(ユーロスポーツ)がおこなわれているが、テレビ中継できる時間には限りがある。そこでテレビ中継は、クォリファイ(予選)が終わってから始まることになっている。つまりテレビを見る人にとっては、インドアトライアルのテレビ放送が始まった時点で、勝負が始まっているということだ。今回で言えば、クォリファイで9位となったアレックス・ウイグは、テレビにはひとつも写らずに戦いを去っているということになる。
 しかしインドアトライアルは、テレビ相手だけではない。観客席に入るお客さんもいる。今回は、クォリファイの3セクションが終わったところで、お客さんが入場した。クォリファイは5セクション用意されていたが、実は3セクションがお客さんがいないところでおこなわれ、残る2セクションがお客さんの前でトライされた。この間2時間ほど。ライダーにすれば、なんとも不思議な間合いになってしまった。
 実はこの2時間の間に、開会式やレプソルのプレゼンテーションがあった。つまりお客さんは、ここから見始めたのだ。
 お客さんがいない3セクションの間に、ロリス・グビアン、アルフレッド・ゴメス、アレックス・ウイグの3人は満点減点の15点をとり、ジェイムス・ダビルが10点、藤波貴久が7点、ジェロニ・ファハルドが6点、アルベルト・カベスタニー5点、アダム・ラガが1点、トニー・ボウがオールクリーンと、ここまで勝負が進んでいた。残りは2セクション。
 ボウは結局5つのクォリファイセクションをすべてクリーン。文句なしにセミファイナルに進出した。クォリファイ2位はラガで1点。3位はカベスタニーの5点。問題は、セミファイナルに進出する最後の1席を争うクォリファイ4位。ファハルドと藤波が7点で同点となった。同点ならふたり、5人セミファイナル進出とすればよいような気もするが、テレビの放送時間が決まっているからか、どうしても4人に絞りたい。ファハルドと藤波は、タイブレークを行った。
 タイブレークはひとつのセクションを走って、減点の少ないほうが勝ち残る。問題はどちらが先に走るかだ。順番は、クリォファイでの順番がそのまま使われる。なので藤波が先だ。セクションは、そんなにむずかしいものではなかった。クリーンをするなら、なにも問題はない。そうなると、走破タイムが短いほうが勝ちとなる。藤波は、次ぎに控えるファハルドがマークできないタイムでここを走りきる必要があった。結果、最後の最後で5点になってしまった。これを見たファハルドは、余裕を持って走ればよし。藤波が5点になっているから、3点でもOKだ。走る順番が、大きな意味を持ってくる結果となった。

Qualification
1 Toni Bou SPA Montesa-HRC 0
2 Adam Raga SPA Gas Gas 1
3 Albert Cabestany SPA Sherco 5
4 Jeroni Fajardo SPA Beta 7
5 Takahisa Fujinami JPN Montesa-HRC 7
6 James Dabill GBR Gas Gas 10
7 Loris Gubian FRA Gas Gas 18
8 Alfredo Gomez SPA Montesa 20
9 Alexz Wigg GBR Beta 25

 藤波は、クォリファイ5位で、ラストチャンスに進んだ。ラストチャンスのライバルは、ダビル、グビア、ゴメス。最初のダブルレーンで勝利したのは藤波とゴメスだった。そしてふたつのオブザーブドセクション。最初にトライしたグビアンはトータル11点、ゴメスが8点。藤波が8点以内なら、同点ならクォリファイの成績で順位を決めるという規則に則り、藤波がセミファイナルに進出する。ひとつめのセクションで1点とタイムオーバー2点をとった藤波は、これでセミファイナルへの切符を手にした。藤波はそれでこのセクションでは大きなアクションをして見せて、お客さんの心をつかんだ。そのかわり、減点は5点だった。このあとダビルが走ってトータル5点。藤波は、6位でセミファイナルに進出したことになる。

Last Chance
Pos. Name Double
Lane
Sec1 Sec2 Total
5 James Dabill 0+1 0+2 1+1 5
6 Takahisa Fujinami 0+0 1+2 5+0 8
x Alfredo Gomez 0+0 2+1 5+0 8
x Loris Gubian 0+1 3+2 5+0 11

 スペイン人4人、イギリス人と日本人が一人ずつ、ノミネートライダーによるセミファイナルが始まった。ボウが頭ひとつ抜きんでていて、ダビルがちょっと苦戦という図式。3セクションでダビルはオール5点、ボウは1点+1点(足つき1回とタイムオーバー30秒以内)の2点のみだった。
 問題はここでも2位から5位までの4人の戦いだ。ボウが2点を取った第2セクションは、その他の5人は全員5点となった。勝負は最初のセクションと3つ目のセクションの二つになる。最初のセクションで足が出たのは藤波だけだった。3つ目のセクション、ラガ、カベスタニー、ファハルドの3人はクリーンはしたが30秒以内のタイムオーバー、1点。藤波は、なんと35秒のタイムオーバーで2点減点となった。これで藤波だけが8点、他の3人は6点となった。
 続くはスピードレースのダブルレーン。ボウとラガと藤波が勝利。ファハルド、ダビル、カベスタニーには1点ずつ減点が加えられた。ボウ2点、ダビル16点の二人のポジションは1位と6位で分かりやすい。残る4人は、ラガが6点、カベスタニー7点、ファハルド7点、藤波が8点。大接戦だが、点数から明らかなのは、上位4人はボウとラガとカベスタニーとファハルドということだ。藤波は、1点差でセミファイナルはいたいという結果になった。

Semi Final
Pos. Name Sec3 Sec4 Sec5 Double
Lane
Total
1 Toni Bou 0+0 1+1 0+0 0+0 2
2 Adam Raga 0+0 5+0 0+1 0+0 6
3 Albert Cabestany 0+0 5+0 0+1 0+1 7
4 Jeroni Fajardo 0+0 5+0 0+1 0+1 7
5 Takahisa Fujinami 1+0 5+0 0+2 0+0 8
6 James Dabill 5+0 5+0 5+0 0+1 16

 4人のスペイン勢によるファイナル。ファハルドが最初のセクションで5点となって一歩後退。ボウは3つ目のセクションでタイムオーバー1点、4つ目で減点1と2点を失ったが、セミファイナルと合計しても総減点は4点。
 ラガは前回の予選落ちからがぜん気を吐いて、4つ目のセクションでの減点1のみでファイナルラップを走ったが、セミファイナルでの6点と加算して総減点は7点。2位となった。
 3位に、ファイナルで2点、セミファイナルで7点、トータル9点のカベスタニー。4位がファイナルとセミファイナルが7点ずつのファハルドという結果になった。
 インドアでは、1位のポイントが20点。これはアウトドアと同じだが、2位が15点とより1位に大きな比重が乗っている。3位は12点、以下4位から9位までに9、6、5、4、3、1と選手権ポイントが与えられる。今回のボウの勝利で、ボウはランキング2位のカベスタニーに13点差をつけた。ボウのタイトル獲得はほぼ確定的。しかし、ボウが(まずあり得ない気はするが)クォリファイで敗退するか、お腹でもこわして欠場してしまって、かつカベスタニーが優勝などした場合は、計算上の逆転劇の可能性が残っている。

Final
Pos. Name Sec6 Sec7 Sec8 Sec9 Semi
Final
Total
1 Toni Bou 0+0 0+0 0+1 1+0 2 4
2 Adam Raga 0+0 0+0 0+0 1+0 6 7
3 Albert Cabestany 0+0 0+0 0+0 2+0 7 9
4 Jeroni Fajardo 5+0 0+0 1+1 0+0 7 14