トニー・ボウが、2015年Xトライアルチャンピオンを決めた。
今シーズンは、久々にボウ以外の勝者が出たXトライアルシリーズとなったが、終わってみれば、最終戦を待たずしてボウのタイトルが決定。その強さが圧倒的であることを見せつけた。
今回の2位はジェロニ・ファハルド、3位がアダム・ラガで、ここでラガが3位になったことで、ボウのタイトルが決まったということでもあった。
この第5戦はオーストリア。会場はウィーンの南、ウィーナー・ノイシュタットのスタジアム。今回はゲストライダーとして、フランツ・カドレック(ベータ)がXトライアルに初参加となった。
今回のセクションは最近のXトライアルの中では難易度が高い部類に属していた。ルーキーのカドレックが苦戦を強いられるのは無理がない。結果は7セクションを走るクォリファイで、7位のエディ・カールソンに4点差の最下位。
しかし第4セクションで1点+タイムオーバー1点、第5セクションで2点+タイムオーバー1点と、オール5点は回避している。
新生ベルティゴとともに2015年を戦うジェイムス・ダビルは、今回はアレックス・フェレールとの対戦に勝利した。5位は今シーズンのダビルのベスト。まだまだそのポテンシャルをすべて出し切れずの開発中のニューマシンだが、上位進出の兆しが見えてきたところか。
ファイナルに進出するのは今回もまた、いつもの4名。藤波がいない2015年は、トップ4とそれ以下の実力の格差は圧倒的だ。
そしてファイナル。スピードレースの勝敗で決められたスタート順は、カベスタニー、ファハルド、ラガ、ボウとなった。
第1セクションは全員が5点、第2セクションはボウが1点+1点で通過、他の3人は全員5点だ。
第3セクションでボウが初めてのクリーン、ファハルドもクリーン(タイムオーバー1点)で、このあたりで今回の結末が見えはじめた。第4ではカベスタニーのみが5点で、ラガとカベスタニーの勝負も、ラガ有利で動き始めた。
結果は、ボウがクリーン4(うちひとつはタイムオーバーあり)で10点。13点差の2位にファハルド、2点差の3位にラガ、ラガに5点差でカベスタニーとなった。
ファハルドは今シーズン初めての表彰台にして2位獲得。一方ラガは今シーズン2度目の3位。ここで2位に入れば、ボウとのポイント差は18点となり、ボウのタイトル獲得は最終戦に持ち越しとなったはずなのだが、ラガにとっては残念ながら、ボウとファハルドにとっては幸いな結果となり、ボウとラガのポイント差は21点となった。これで最終戦を待たずにボウの9回目のXトライアルタイトルが決定した。
モンテッサ入りをしてから、負け知らず連続タイトル記録、更新中だ。
https://www.shizenyama.com/wp-content/uploads/2015/03/2015_5_Wiener-Neustadt.pdf
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