トライアルメーカー各社が、なんとなく4ストローク路線への切り替えをしているのに対し、表面上は2ストローク路線を貫いているのがガスガス(もちろんテストはやってると思う)。アダム・ラガが2005年・2006年の世界チャンピオンとなり、その軽量設計ぶりにも拍車がかかっている。
フレーム、タンクが黒色塗装され、メッキのきらきらした感じからシックな印象となった07モデルは、シリンダーのポートタイミングなどが変更を受け、またサイレンサーとチャンバーが一体構造となり、強度と軽量化をねらったものとなっている。
スタンドもアルミ製となり、諸元上は68kgという、驚異的な軽量ぶりを実現した。
280と250は、エンジンのフィーリングに大きな差はない。280のほうが若干スムーズで一見乗り味もまろやかだが、絶対パワーも250よりある。パワーに振り回されないライダーにとっては、280は乗りやすいマシンとなるはず。
<追記>
250/280に遅れて、125/200も日本に上陸した。
125は、一昔前とちがって、いまや世界選手権のユースクラスに参戦するための、ばりばりのコンペティション指向マシンとなっている。といっても、基本性能が高いマシンは初心者でものりやすいという原則は、ここにも生きている。亜路欧では、125には減速比の低い(より低速よりの)ドリブンスプロケットを同梱していて、これも125の走りをより生かすことにつながる。
07モデルで驚異だったのは200。125、250、280は見た目はそっくり(125のみ、フロントフォークのインナーパイプがスチーム製なので区別可能)なだけでなく、エンジン特性もよく似ている。排気量がちがうので実際のフィーリングには差があるが、ねらっているところは同じだ。
ところが200は、これだけ独自の世界を持っている。ひとことでいえば凶暴。おもしろい乗り味だが、初心者に勧められるかというと、これなら250のほうがのんびり乗れるのではないかという感想をもつ。
血の気の多い元気な若者が、排気量に頼らずに上達するには、もしかしたら200はよい教材かもしれない。
GasGas TXT Pro280:794,850円(税別)
GasGas TXT Pro250:783,300円(税別)
GasGas TXT Pro200:721,350円(税別)
GasGas TXT Pro125:679,350円(税別)