雪は降ったって春は春。シーズンは開幕してます。えいえいおー

トライアル事始

トランスポーター

 現在のトライアルマシンは、すばらしい機能美を持っていますが、一般の交通に適した性能はありません。250ccなら、法律的には高速道路にも入れますが、壊れてしまう可能性大。エンジンをはじめ、すべての機能が、高速道路を連続走行する前提で作られていないからです。高速道路といわずとも、一般道路を 70km/hくらいで巡航するとそろそろ心配になってきます。それに、第一乗り心地もけっしてよくありません。練習場や大会にでかけるには、トランスポーターが必需品です。
 トランスポーターには、大きくわけるとワンボックスとオープントラック、そしてトレーラーがあります。ワンボックスは、着替えしたり車中泊をしたり、雨宿りなどで便利な点がたくさんあります。オープントラックとトレーラーは、大会あとに汚れたオートバイを積むのに気がねがないことが利点です。
 サンデーライダーから全日本の参戦ライダーまで、多くのトライアルライダーは、ハイエースやキャラバンなどのワンボックスワゴンをトランスポーターにしています。商業車のバンは、居住性や静寂性などに難があるので、乗用車と兼用で使う場合は、ワゴンを選択する人が多いようです。
 新車で購入すればかなり高価な買い物になりますが、日常の足にも使えないことはないし、大会先では宿泊施設にもなるので、それらの経費まで計算に入れると、意外に安い買い物になるかもしれません。
 トレーラーは、今ある自動車にそのままつなぐわけにはいきません。トレーラーをつなぐヒッチを装着しなければいけないし、トレーラーにも(安価ではありますが)登録や車検費用がかかります。置いておくスペースの問題もあります。それでもトレーラーの愛用者が少なくないのは、自動車のほうはトライアルとは関係なく好きなものが選べることにつきるでしょう。置き場所に困る都会の人は、トレーラー愛好者は少ないようですが。
 どうしても、トランスポーターは購入できないという人は、日曜日ごとにレンタカーを借りてしまう方法もあります。手間はかかりますが、自家用車を購入し、車検や整備費や駐車場代を支払っていることを差し引くとけっこう経済的かもしれません。
 いずれにしも、ごく近所でなければ、(特に1990年以降くらいの)トライアルバイクを自走で走らせていくのは、ほとんどお勧めできません。トライアルマシンに装着してあるトライアルタイヤはけっこう高価なものなので、これを移動だけですり減らすのも、もったいないことです。

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