トライアルの装具は、ほかのモータースポーツに比べると、軽装です。絶対スピードが低いので、スピードによるエネルギーが低いので、その点については危険が少ないことと(あらゆる点で危険が少ないということではないのでご注意のほど)、俊敏なからだの動きが要求されるので、おおげさなプロテクターはアクションのじゃまになるというのが、大きな理由だと思われます。
それでも、最低限の装備としてヘルメットとブーツは必要です。どちらも特にトライアル用でなくても、モトクロス用などをお持ちの場合は、最初はそれでもかまいません。でも実は、モトクロスブーツとトライアルブーツは似て非なるもの、モトクロスブーツでは、鎧かぶとでサッカーをするようなもんだということは覚えておいてください。
ヘルメットも、フルフェイスは息苦しくて視界が狭いのでお勧めできませんが、こういうことはやってるうちに自然に気づくと思います。
手袋は、最初は軍手でまいません。軍手では微妙な操作ができませんが、いい手袋をしても、最初は微妙な操作はできないものです。なるべく早く、トライアルグローブと接することをお勧めしておきます。
プロテクターは、使う人も使わない人もいます。岩場で練習するようになったら、ひじとひざのプロテクターはつけておいたほうが安心かもしれません。
ウェアは、モトクロス用でもいいし、トライアル用も数は少ないですが、市販されています。モトクロス用は厚手で重く、トライアル用は軽くて伸縮性に優れています。その他のスポーツウェアと組み合わせる人も多いのですが、ファッション性については、センスの問題なのでお好きにどうぞということにしておきます。
ゴーグルは、原則として使いません。長い距離を走るときに使う程度で、通常のトライアル練習では、視界をさまたげるので、使わないほうが無難です。